健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

アリは「製薬工場」?

2018-02-23 08:30:21 | 研究
アリは細菌や真菌類に対する強力な殺菌剤を自ら生成しているとの研究論文がRoyal Society Open Scienceに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。この研究は、働き者の昆虫であるアリを人間のための製薬工場として利用可能かを調べる目的で行われたそうです。アリは体にある特殊な分泌腺で抗菌性化合物を生成するそうです。この分泌腺をめぐっては、アリの「化学工場」とも呼ばれているそうです。アリはこの腺の分泌物で体の表面を覆っており、中には人が部屋の中で殺菌洗浄剤を利用するのと同じように抗菌性物質を巣の周囲にまくアリもいるとのこと。研究では、アリが作り出した化学物質を表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)で試験。人の皮膚表面の常在菌である表皮ブドウ球菌は、通常は無害な細菌です。異なる種のアリが生成した化合物には細菌を殺傷する有効性に差があることも分かったそうです。ちなみに今回見つかった化学物質で、人の病気を引き起こす細菌を対象とした試験はまだ行われていないということです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3162208?cx_position=5
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