健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

若者の健康問題

2016-05-24 08:30:02 | 研究
10~24歳の若者の健康問題は、世界的に過去数十年間軽視され、十分な投資が行われずにいたことで悪影響を受け、未来の世代の育成を阻む恐れも出てきたとする研究論文がThe Lancetに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。世界的な取り組みにより5歳以下の幼児の健康状況は大きく改善したそうですが、この論文で10~24歳と定義されている若者ではそれほど改善していないというのです。この年齢層には人類の4人に1人に当たる約18億人が属し、その死亡率低下のペースはより緩やかだというのです。主な死因は交通事故や自殺、暴力、結核、溺死、飲料水を原因とする病気、不十分な衛生環境などで、これらは以前から変わっていないのだそうです。1990~2013年の間で上昇率が最も高かった健康リスクは無防備な性行為だったそうです。若者10人中9人は、これらのリスクが大幅に高い発展途上国に住んでいるそうです。若者全体の3分の2は、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)やAIDS(エイズ、後天性免疫不全症候群)、低年齢での妊娠、うつ病、けが、暴力など、予防や治療が可能な健康問題が日常的な脅威であり続けている国々で暮らしているっということです。20~24歳のリスク要因では、この年齢層に対する世界全体の医療費支出総額のうち7%を占めると推定されているアルコールがトップとなり、麻薬の使用がこれに続いたそうです。10~14歳ではHIVやエイズ、交通事故、溺死が死因全体の4分の1、腸疾患や呼吸器感染症、マラリアが同21%を占め、15~19歳と20~24歳ではともに事故が死因のトップとなり、自殺と暴力がそれに続いたそうです。
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