健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

果物摂取で心疾患リスク低減

2016-05-01 08:30:45 | 研究
中国にはリンゴを1日1個食べる習慣はあまりないが、新鮮な果物を日常的に食べる人は、心疾患のリスクが大幅に下がる可能性があるとの研究論文がNew England Journal of Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。同様の研究はこれまでにも、欧米の人々を対象に何度も行われてきたが、食生活や疾病の傾向が欧米とまったく異なる中国で、果物を食べることが心疾患にどう影響するかについて研究されることはほとんどなかったそうです。研究では、中国全土の都市部と農村部の計10か所で、心血管疾患や高血圧などの既往歴のない35~74歳の50万人近くを対象に、7年間の追跡調査を行ったそうです。その結果、リンゴやナシ、オレンジなどの新鮮な果物を毎日食べる人は、めったに食べない、あるいは食べたことがない人に比べて、心血管系疾患により死亡するリスクが40%、心臓発作や脳卒中など主要な冠動脈イベントを発症するリスクが34%低いことが分かったというもの。果物には、血圧と血糖値の両方を下げるカリウムや食物繊維、抗酸化物質が含まれていることが知られています。ただ、果物に心疾患や脳卒中を予防する効果が本当にあるかについての結論には至っていないことに注意が必要です。今回の調査対象者のうち、生の果物を毎日食べると答えた人はわずか18%だったそうですが、新鮮な野菜を毎日食べると答えた人は全員に近い95%に上ったとも。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする