健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

残留農薬と精液

2015-04-11 08:30:53 | 研究
残留農薬レベルの高い果物や野菜の摂取と精液の質低下に関連性があるとした研究論文が、Human Reproductionに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。研究は、2007~12年にかけて不妊治療施設を訪れた18~55歳の男性155人から採取した計338の精液サンプルを分析。果物や野菜の摂取頻度や量などに関する質問票に記入してもらい、その結果を米農務省(US Department of Agriculture)のデータに基づいて、回答者が摂取した残留農薬レベルを「低」「中」「高」に区分。区分にあたっては、食べる前に皮をむいたかや洗ったかが考慮に入れられたそうです。その結果、残留農薬が高レベルの果物・野菜を大量に摂取していた男性は低レベルの男性よりも精子の数が49%少なかったというのです。さらに摂取残留農薬が低レベルのグループの精子正常形態率は7.5%だったのに対し、高レベルのグループでは3割ほど低い5.1%だったとも。摂取残留農薬が「低」と「中」のグループ比較では、主だった違いはみられなかったそうです。ただし、研究はまだ初期段階であり、さらなる調査が必要だということですので、あまり過剰に反応する必要はないものと思います。
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