健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ヘビ毒の万能解毒剤

2015-04-04 08:30:35 | 研究
北米に生息する有袋類オポッサム(フクロネズミ)の血液中に含まれるペプチドに、ヘビ毒を中和させる効果があることが明らかになったそうです(NATIONAL GEOGRAPHIC日本版)。マウスを使った実験で、米国に生息するニシダイヤガラガラヘビ(学名:Crotalus atrox)とインドのラッセルクサリヘビ(学名:Daboia russelii)の毒を無毒化させることに成功したというもの。キタオポッサム(学名:Didelphis virginiana)がヘビ毒に対してある程度の免疫を持っていることは1940年代から知られていたそうで、他にもジリスやラーテルなど、一部の哺乳類はヘビ毒に対して自然免疫を備えているそうです。世界保健機関によると、1年間で約9万4000人がヘビに咬まれて死亡しているそうです。すでに、ヘビに咬まれた時の治療薬として数多くの血清が存在していますが、高価でヘビの種類によって必要な血清もそれぞれ異なるそうです。ですので、どんなヘビ毒にも効く万能な解毒剤があれば、多くの命を救うことができるそうです。今回の発見は、そういう意味で意味があります。が、実用化にはまだまだ時間が必要とのことです。
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