私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

54 不幸中の幸い

2009-01-18 04:55:02 | weblog
「1.17」は、14年前6,400人余の犠牲者を出した阪神淡路大震災が発生した日だ。その後、日本列島は宮城、能登、中越等各地で何回か大震災に見舞われているが、その都度鎮魂の祈りとともに見事に立ち直り、復興してきた。活断層が縦横に走っている上に住んでいる限り、避けて通れない日本の宿命だろうか。
そんな不安を吹き飛ばすような明るいニュースが1月16日飛び込んできた。
ニューヨークマンハッタンの西側を流れるハドソン川にアメリカ国内線旅客機エアバスが不時着したが、乗員・乗客155人全員が無事救出された事故だ。
この日午後飛び立ったエアバスは、数分後バードストライク(鳥衝突)に遭い2基のエンジンが停止不時着を余儀なくされた。林立する高層ビルを避けたサレンバーガー3世機長(57)は、不時着場所をハドソン川に選び高度な操縦技術によって見事着水に成功した。機長の英断に加えて乗員スタッフの誘導、救助隊との連携、冷静だった乗客等によって全員が救助されたが、発生が昼間であったこと、着水区間の川には橋や航行していた船舶もなかったラッキーを見逃すわけにはゆかない。これを「不幸中の幸い」「ハドソンの奇跡」で済ませてよいものだろうか。
国土交通省の調査によると、バードストライクによるトラブルは過去5年間に5,687件、19年だけでも1,320件発生しているという。科学の発達した今日鳥程度に航空界がこんなお粗末では危険きわまりない。素人考えではエンジンの空気吸入口に防護ネットを取り付ければこの問題は、たちどころに解消するというのはあまりにも幼稚か。

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