私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

コムスン劇場

2007-06-15 20:56:08 | weblog
介護業界大手の(株)コムスン(Comunity Medical System and Network)の一人芝居が、報道をにぎわし利用者ゆ現場の不安を招いている。
同社は、1988年大型ディスコの成功で名をはせた親会社グッドウイル傘下から独立。この10年余りで年商700億余、従業員23,000余名、利用者数7万人と急成長。訪問介護では押しも押されもしない業界最大手となった。もともと介護は、福祉の一環として国・自治体が担うものだが、超高齢化の波を受けて民間の力に頼らざるを得なくなった。そこに介護と無縁な不動産業、外食産業等他業種からの参入が、営利追求をめざして入ってきたことが今回の発端となっている。
このところコムスンも急激な利用者拡大と利潤追求のあまり、トラブル続出に加えサービス低下と過酷な労働を強いる結果を招き、果ては虚偽申請、利用料金の二重請求、介護報酬の不正請求等の不正行為によって墓穴を掘り、厚労省から業界からの退場処分を受けることとなった。
折口雅博会長(45)の「質の高い介護サービスを日本中の高齢者に届けたい」と語った初心は、偽りかパフォーマンスか何だったのか。介護の現場は善意や奉仕だけで成り立つほど甘くないが、心ないトップが利用者を利益確保の商品と位置づけ採算ベースで会社経営がなされていたフシが随所に見られる。
コムスンは来年4月介護全般の業務の終焉を迎えるが、譲渡先は少なくとも「心」のある事業者(社)を選択してもらいたい。それは「介護難民」を出さないためにも、今まで現場で真面目に働いてきたヘルパー達を保護するためにも・・・。