日本一周川下り

カヌーで全国一級河川を中心に川下りをした旅日記。
日本一周の楽しいやり方等、カヌーとは無関係に楽しめるでしょう。

 同 【2003年 8月30日】

2006-11-22 04:19:53 | Weblog
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 白老を7時頃出発。今晩は、西野さんにお教えていただいた、熊石町「熊の湯」近辺で宿泊しようとバウを向け、また、日本海側へ横断する。
 下の店で今晩の食べ物も買わずにそのまま上がってしまい、「熊の湯」の駐車場の所がテント地に非常に良いので、そこを宿泊の場所に決め、ゆっくりすることにした。
 ここ「熊の湯」完全に野天温泉、混浴、無料、駐車場から150mほど歩き突き当たり、道からすぐ下の脱衣所から、5m程自然石の階段を下り、横は滝、周りは緑いっぱい、モミジの木が一面だから、秋は紅葉のカーテンが見事になるだろう。湯はここが源泉で、下の温泉場に供給しているそうだ。熱いので、横の滝の上流からホースで水が引かれ、自分達で調節。5,6人で満杯の石風呂。『今ごろの若い女性は意外と平気なんだね?!時々、すっぽんポンで、入ってくることもあるのだよ。』と、言うお話を、朝晩、二度入りに来ると言う御仁からお聞きした。残念だけれど、今日はそのような女性はおられなかった。
 青空を見上げ、滝を見下ろし、木々の緑に目を癒し、ゆっくりと浸かる本物の自然の野天風呂。ムード満点。何とも豊かな気分!抜群だ~。最高にグー!
 しっかりぬくもって、駐車場へ帰る途中、看板、「熊、出没に注意!」と。

 テントの準備をしていると、すぐお隣に車が止まり、バックドアを上げて、ルーフラックから釣竿を伸ばし、それにシートを広げ、下にテーブルを出し、横にコンロをしつらえ、ホッケを焼き始められた。何と、すばやく、手馴れた仕草、見とれるほどだ。
 こちらはまだ、明るいので、PCの整理をしていたら、お茶を持ってきて下さり『どうぞ!』と言われる。『わー、恐れ入ります。ありがとうございます。』お礼だけ言って、明るい内は・電源ある内は、と、休む間もない。

 ぼちぼち、テントを張ろうかと腰を上げ、深々とした草地に設営、夕食用に、ポテイトサラダをこしらえた。お隣さんちへ持参し、『ムネカタと言います。一晩隣です、よろしくお願いします!』と挨拶。
 斉藤さんと飲みながら話をしていたら、その隣にキャンピングカーが止まり、今夜はここで泊まると苫小牧から来られたと言う木村さん(仮名)夫婦。

 齋藤さんは月に3,4回ここへ一人で来られるとのこと。だから手際が良かったのだ。
 彼は回りにペットボトルのろうそく立てを数本立てて、明るくし、時々、バン、ババンバン、バンバンバン!と爆竹を鳴らされる。熊おどしだそうだ。そう言えば「熊・出没に注意!」と書いてあったな!事実、この前、この温泉のすぐ脇へ出てきたし、下の赤い「大沢橋」の所が「けもの道」と道路が交差しているので、そこでは朝でも夕方でも、よく熊と出会うと近所の人は言ってるそうだ。そんなこと知らないし、熊注意と書いて有っても、あまり現実味が無く、恐ろしいなど全く考えていなかったけど、話を聞くと真実味が増して、『危ないんだ!』と実感する。そんな危機感が無いから、何とも思わずにテントを張ったけど、齋藤さんがおられなかったら、明かりも準備してないし、爆竹も無いし、食べ物は少しだがあるので、狙われるかも知れなかった。のんきと言うか、もの知らずと言うか、怖いもの知らずと言うか、危ない、危ない! 

 熊には鈴やラジオや爆竹など音がするものが効果的と言われているけれど、『爆竹も2時間程度は効果が有るので、2時間ごとに、朝まで鳴らす』のだそうだ。『でも、賢い熊には効果があるが、熊にも馬鹿や興味深いのがいて、効果がないのも中にはいるので、注意が必要だ』と斉藤さんは話された。

 私は、先の看板見ても、右目から左目に抜けて、頭に全く感じていなかった。やれ、恐ろしや!おそろしや!でも、「怖いもの見たさ」も無いことは無いけど…。
 斉藤さん曰く『熊が出たら、テントも何も引きちぎって、必死で車走らして逃げるよ!』と。そんな恐ろしい話ばかりじゃなく、楽しい話もあった。

 斜里の「じゃがいも亭」は一度は行く所。サロマ湖の民宿「船長の家」これは安い、料理はうまい、量も豊富、焼酎飲み放題、なくなれば幾らでも出してくれる、とのこと。
 北桧山の臼別温泉は無料。無料の温泉はもっと沢山聞いたけど、酩酊してたので、後は忘れた。ただ、斉藤さんは、旭川の温泉好きの人たちで温泉探訪グループがあり、そこで色々な温泉情報が入るのだそうだ。その元祖が北海道の無料温泉の本を自費出版したのが発端だそうだ。
《熊の湯泊》

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