日本一周川下り

カヌーで全国一級河川を中心に川下りをした旅日記。
日本一周の楽しいやり方等、カヌーとは無関係に楽しめるでしょう。

 同 【2003年 8月24日】

2006-11-16 06:05:18 | Weblog
《十勝川 Ⅰ》

番号 河川名 長(km) スタート地 ゴール地 難易度
備  考
13 十勝川 156(内約14.7) 祥栄橋 すずらん大橋 中易 帯広の都会の中だが自然がいっぱい快適だ

 昨日のうちに、スタート・ゴールは決め、カヌーはスタート地へ置いてある。
 朝、自転車で、出発地へ向う。途中、「野菜直販」「こんにちは いらっしゃいませ!」の看板を見て、「そうだな、そう言えば、野菜が少なくなってるな。後で、ここを通ろう」
 1010:「祥栄橋」の下を出発、昨日より水位は少し下がっているが、流れは余り変わっていないようだ。 15分ほど下った所、メインルートに流木の塊、ただ幹ばかりでなく、枝もあるが、その中に突っ込むわけにはいかないので、迂回して通過。流れはどんどんあり、瀬も次々と現れるが、比較的楽な川、兎に角、流木が多く、倒木も多い、今日は水路の幅が十分にあるから、楽だけど、水量が減り、川幅が狭くなると、要注意箇所が増えるだろう。
 左岸側に、大きく倒木があり、岸寄りは幹や太い枝でヤバイ、小枝の先から4m程は安全ルート、だが少し浅い。小枝と言えども、木に中へは行くべきでないので、そのフリーの所を目指す。横から、浅いけれど瀬の流れが幹の方へ押そうと向って流れている。常呂のように負ける訳には行かない、グイー、グイーと力強く漕ぐ、もう大丈夫と言う所でフッと一息ついた。

 大きな水音が聞こえる、立ち上がってみると、川全体に自然の堰が出来ている。中央が特に大きく白くなって、落ちている。よし、あそこに突っ込んでやれ、と、バウを向ける。スピードが上がる、それ行け!ザザー!ヤッター!気持ち好い~。少し水をすくったけど大したことではない、あかを汲み出す。
自然が残る川岸
 ここは、帯広市の郊外から都心部までの流れだが、まだ充分に自然が残っていて、あまりテトラなども無く、嬉しい。だが、流れの強い性でカモたちの水鳥の姿はほとんど見えない。
 今日は明るい日差しの暖かな日だが、水は先日来の雨でやはりまだ黄河の様相を呈し、茶色く濁っているのは残念だ。
先日来の雨で可愛い滝となっている
 「芽室大橋」も過ぎたし、「中島橋」も過ぎた、ハイウエイの高い橋も過ぎたし、次の橋が見えた、「おっ、もう着いた?早いな~!」と、思っていると、橋の形は同じ様なのだが、下側の橋「十勝大橋」が見えない。『おかしい!十勝大橋が見えない!あっ、街灯の形が違う!あぁ、これは「平原大橋」だ、そうだよ、平原があった。次がすずらんだ、もう少し下だ。早すぎると思った。』チョッピリ残念な気もする。
 ここ十勝川は、雨後で水量の多い性もあるけれど、比較的穏やかで、厳しいところは少なく、帯広地区の初心者カヌーの練習には持って来いなのではないだろうか?

 ついに、すずらんが見え、下の「十勝大橋」の斜長橋も見えた。今度は間違いない、ゴールの目印、を探すが見えない、おかしい、やはり見えない。もっと下だったかな?まあ、良いや、ここで上げよう!
 1134ゴール。14、7kmを84分、これも早い記録だ。

 車のところへ行くと他の車が4台も並んでいる。今日は日曜日、パークゴルフの大会が開かれているらしく、大勢のゴルファが来ているし、テントも張ってあり、賞品が山と並べられている。
 その横を通って、自転車の待つ、「祥栄橋」へ向う。
 途中、野菜を買って行こうと車を止めた。先客もあり、結構、繁盛してるようだ。

 『こんにちは いらっしゃいませ!』と、看板と同じセリフを言われたので、『こんにちは いらっしゃいました。』と、言い、皆さんから笑いがこぼれた。お母さんが『丹精こめて作ってるお野菜よ。』と、言われる。値段は大体が一袋100円。たくさん色々なのが並んでいるけど、そうは食べられないので、きゅうりとズッキーニとたまねぎを買った。
 ズッキーニの食べ方を教えてもらい、『ありがとう、よ~し、やってみよう』と、言うと、『どちらから?』 『広島県』 『あら、私、福山に従兄弟がいるわよ。それとじいちゃんは新市なのよ。私も一昨年福山へ行ったのよ。』 『えっ~、僕は、福山で~、従兄弟さんはどこ~?』 『赤坂!』 『赤坂?隣じゃん!僕は津之郷!赤坂はすぐ西隣で~!』 『言葉が何となくあちらのような気がしたのよ。』 『お里がばれたね。実は日本一周やってて、今朝ここを自転車で通ったとき、これ書いてあったから、車のとき寄ろうと思ってたんじゃ。それで、朝、カヌーでこの向こう側を下って、すずらん大橋まで行って、今、自転車を取りに行く所なんですよ。』 『川下り?楽しそうね~!』 『そりゃー楽しいよ~、テント張って、自炊して~、』 『あの~!これ持ってお行きなさいよ!』と、大根をくださった。『うわー、うれしー、ありがとう。』 『火も使うのね!』 『そうよ~、ご飯炊いたり、野菜炒め作ったり…。』 『じゃあ、これも持って行って、』と、ジャガイモと大きなトマト。遠慮しないで、いただきました。名刺を差し出し、『ムネカタと言います。従兄弟さん、電話帳で探してみよう。』 『気をつけて、北海道を楽しんで下さい。』 『本当にありがとうございました。』 大体の住所と近所の大きな目印を見ておいた。

 「帯広市西二十条北」の当たり、近所に「(有)マルイ・コウキ」「彼女は吉沢さん」、これでキット郵便物は届くだろう。帰ったら、お手紙しよう。うまく届いたら、喜んでくださるだろうなぁ。従兄弟の宮下さんも探してみよう。じいちゃんは一寸難しそうだな?
 祥栄橋の下で昼食、午後は?まだ、早いから、次の十勝川温泉まで、行ってやろう、と、急ぐことにした。
広~い牧場に沢山の牛達
 途中の牧場には沢山の牛達がいた。今までも多くの牧場を見てきたけど、ここは今までで、最高の数だ。そして、広~い。  十勝川温泉で川辺にカヌーらしきものが見えるので、よしここへあげれるとその方向へ行ったのだけど、行き止まり。そこへ、少し肥えたお方が、『バック・バック、ここへ車を止めな、後ろから車来たよ!』と、注意もしてくれた。

 『良いことしてるな~。わしも心が動くよ~。うらやましいな~!わしも自衛隊の上司や仲間が全国に居るんで、尋ねる旅をしたいんだ。広島にも暫くいたよ~。』 『どこに?』 『呉の自衛隊よ!』 『呉でしたか?好い所へいらっしゃいましたね~。』 『呉でも、先輩や同僚がたくさんいたよ~、歩いて行きたいんだ~!』 『歩きも好いですね~。私もこんなことでここまで来たけど、今、北海道には全国から、大勢の人が来ています、歩きの人いらっしゃいますよ~、自転車の人、キャンピングカーの人、色々だけど、一番経済的で、楽なのは、キット軽四のワンボックスで、寝れるようにして、冷蔵庫持って、行くのが一番でしょうね。それと旅は、できれば一人が良いですね~。』 『そうか、軽四か~?やっぱり、一人か~?』 『そう一人です。で、奥さんにも一人旅させてあげれば良いんですよ。そうしたら、それぞれが楽し~い思い出を作れますよ。ただ、女性は一人では難しい人はいらっしゃるでしょうけど…』 『考えてみよう!で、川の側へは、あそこのガソリンスタンドの横から入れるよ!』 『ありがとうございます。私、宗片と申します。』と、名刺を差し出し、『わし名刺持って無いから、書くわ!』と、佐藤さんの手書き名刺を戴く。『10月中頃帰ります。今、電話も無いですから、お手紙下さい。私も出します。』と、別れた。

 川面に行き、自転車を置いて、帰る。途中、「かんぽの宿」があり、日帰り温泉¥500、PCもOKと言うことなので、今日は川を下るのを止めて、これからここでPCの打ち込みをし、川は明日にしよう。
 そそくさと湯に入り、PCに向う。時間はもったいない、一生懸命に打ち込む。
 少し暗くなり始めたので、昨日と同じ、すずらん大橋の下で宿泊。
《すずらん大橋下泊》

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