日本一周川下り

カヌーで全国一級河川を中心に川下りをした旅日記。
日本一周の楽しいやり方等、カヌーとは無関係に楽しめるでしょう。

 同 【2003年 8月29日】

2006-11-21 07:47:45 | Weblog
《移動》⇒《美々川》

 寝てて、温い、汗ばむほどに温かい、火の気も無いのに、外は雨なのに、だけどすごく暖かい。やはりログハウスだからかな?寒いカナダで、ログハウスは生まれたのだけれど、やはり寒さ対策にはログが良いのが実感できた。
 朝食、手作りパン、手作りジャム、など真に美味しい。コーヒーもミルクも実に美味しい。さすが北海道、それに手作り・自然食。
 素敵なご夫婦と一緒に食事。

 食後、お代を済ませておこうと財布の中身は?余り考えていなかったが、どうかな?と少々不安になった。今から不安になっても仕方ない。『4000円です。』 『あぁ、ある筈だ!』と、財布を見ると、紙が3枚、硬貨は960円、40円足りない。『済みません、40円まけて下さい。』と、お願いしてしまった。『ごめんなさい。』やれやれ!なんとまぁ!うっかりしたものだ。
夢民村の素敵なご夫婦
 チェックアウトは10時なので、それまでPCの整理、帰る間際に、写真を撮っていただいたり、撮らせて頂いたり、挨拶がついつい長い話になって、また、こちらも無い後ろ髪を引かれる思いで、エンジンを掛けた。車が見えなくなるまで、お揃いで、手を振ってくださり、20kmも逆戻りして来たけど、素敵な建物と穏やかなご夫婦と温かいお心、それに美味しい朝食等などで、充分に凌駕できました。否、それ以上に気持ち良く、楽しい、大きな大きな収穫を得た。
 この当たりはさすがに馬の産地、周りは牧舎が次々と現れ、イギリスへ来たかのような、錯覚を覚える程の雰囲気、緑もすごく綺麗だし、建物もすごく綺麗だ。こんな美しい牧場は始めて見た。
見えにくいけど赤い屋根の長~い牧舎
綺麗な馬さん達
 国道へ出て、次に行きたい所は、先日の野村さんのお家。キットびっくりするだろう。ご本人は仕事で不在だろうけど、ヨシヒロ君が居てくれれば良いがと思いながら、住居表示にしたがって行く。有った、が、表札が違う。おかしいなぁ。まあ、聞いてみようと同じ番地のそのお家を尋ねた。『前の2軒目!2階建てですよ!』と、お聞きしたけど、違う。歩いている人にお聞したら、左前へ行ったから違ってたけど、今度は正解が分った。が、表札は出ていない。ピンポンを押しても返事は無い、不在だ。名刺の裏に言葉を添えて、ポストへはせておいた。びっくりするに違いない。

 そうそう、金が無かったのだと郵便局へ行く、そこで、車とすれ違ったら、子供が二人手を振ってくれた、『あれ?誰かな?』申し訳ないけど、顔に覚えはなかった。で、下車したら、向こうは前のホムセンターへ止められた。降りてきたら、春日小学校の子だと言われて初めて判った。そういえば兄弟の子がいたことを思い出し、お母さんとも少し話をした。私もガスを買い求め、そこでお別れした。
 それでは、とまた「むかわ四季の館」へ行き、先ずは減量、ふと思いついて、『折角、鵡川へ来たんだから、生のししゃもを食べなきゃ、少々高くても我慢しよう。』昨日お世話になった受付嬢、青木さんに尋ねると『丁度、良い情報を聞いたばかりですよ!「大豊寿司」に2,3日分が今朝、入荷したそうです。昼定食の値段は800円か1000円です。ししゃもは10月1日が解禁ですけど、特別に入荷したそうですよ!』 『昨日、河口へ行ったときに、かもめが沢山来てたから、ししゃもが上がってきたんですよね。それだ!キット。』で、場所を教えてもらい、道の駅から1kmほどの近さ。

 店に入ると『らっしゃい!』と、大将の大きな声、『ししゃも有るんですって?』 『道の駅で聞いてきたのかい?』 『そうです。幾らですか?』 『1000円!』 『じゃぁ、お願いします。』 『ししゃもは川漁の解禁が10月1日で、「干ししゃも」は川へ昇った魚、これは油が少なくて美味しいけど、寿司には、油の乗った海で取れたのがうまいんですよ。』実は、この大豊寿司さんへ『お寿司の修業に来てる若い衆が、漁師さんの息子さんで、たまたま、そこの網に入ったものが、どこよりも、わが店へ入るんだよ。』と。味は淡白、すごく上品な味、やわらかく、白身で、小さい魚だから皮を取るのは並大抵のことに違いない。大将の腕はさすがだ。で、夕べ「夢民村」へ泊まって、すごく良かった、と話すと、『そうだよ、それだから、あそこはよく流行ってるんだよ。』と、大分離れているのに、良く知っておられる。道の駅の青木さん、『彼女が、道の駅へ行きだしてから、道の駅にお客さんが増えたんだ。』そうだ、それは事実だと思う。彼女中々頭が良く、反応が早い、だから知性美の中々の別嬪さんだからな!そして、以前、『この店でバイトしてくれてたんだよ!彼女がいた時から、店は繁盛したよ!』とも言われた。なっとく、納得!


 ~~~~~ 「柳葉魚(ししゃも)」の伝説 ~~~~~

 『むか~し、昔、天の上に雷神の兄妹が住んでいた。ある日、妹神が下界に飛び降りた。そばには大きな川が流れ海へそそいでいる。所がコタン(村落)のようすがおかしい。コタン・コロ・クル(酋長)に聞いてみると「今年はほとんど食べ物がない。神様がたが、なんの獲物も授けてくださらんのです」
 妹神は気の毒に思い、すぐ天の館に戻り庭の柳の木の葉をどっさり摘むと、それに息を吹きかけて生命を宿した。
ししゃも
 妹神はふくろうの女神にその柳の葉をアイヌコタンの川に流すように命じた。するとどうだろう、川の中の柳の葉はピチピチ泳ぐ柳葉魚となった。』とさ

 バスが着いた、お客さんがどっと入ってきた。『なっ、なっ、何と、観光バスのお客さんが来られるとは?』、驚きの寿司屋さん。釧路の「鮭番屋」と同じだ。
 店を出てふと目に付いたのが、「北海道味100選の店」の看板が有った。美味しい筈、流行ってる筈だ。

 苫小牧へ急ぐ、勇払川の支流、美々川へ急ごう。

《美々川》

 ここは二級河川だ、名前の通り美しいと評判なので、行くことにした。R36がうまくつかまらなくて、右往左往してしまいい、少々時間を食った。中間付近の植苗橋から見ると、小さな川、川幅が20mほど、水草が沢山生えていて、水は綺麗だ。奥へ入って行き、細い道へ右折、しばらく行くと、上陸地点へ到着する。3台の車が待機していて、お客さんが着くのを待っているとのこと。
 『われわれは、第二美々橋から下っている。それより上は色々なものが捨てられていて、傷が付くから』と、言う、それでは私もそうしよう。時間的にも、上からでは、少し無理があるからと…。

 ここウトナイ湖への入り口をゴールとし、自転車を木にロックし、出発地の「第二美々橋」へ向う。と、言っても、橋の欄干には、「美々橋」と書いてあり、第二なのかどうかが分らないけれど、側にバーベキューの店があるのでそれと分った。
 今日は短い距離なので、遅くなっているけど、スタートした。
 水は透明度は綺麗だが、少し赤いようだ。まるで、イギリスのハイランド地区のピート地帯を流れる川のようだ。そして、ほとんど今までに無いような、水草の多い川で、黄色の可愛い水中花も咲いている。
水草の黄色い花
 川幅は狭く、水路幅は10mほど流れは時速2km程度、両岸は葦に覆われ、人工物が無いのがやはりうれしい。

 カーブを曲がり、景色が変わったら、『お~!』白鳥が2羽いた。徐々に近づくけど、逃げない。写真も撮る。5mまで近づくが、そ知らぬふりで顔を突っ込んで餌を食べている。完全に警戒心が無く、無視されている感じ、うれしい限りだ。
警戒心の無い白鳥達
すぐ近くでも食事中だ
 脅かしてもいけないので、流れに任せ、徐々に離れる。こいつは素晴らしい。白鳥は人間が脅かさないから、向こうも平気なのだ。日本の野鳥は大体が逃げ足が速い。幼い頃から、石をぶっつけたり、わっと驚かしたりして、鳥が逃げるのを喜んでいるきらいがある日本人、間違っているよね~。鳥をかごに入れたり、花を積んで持ち帰ったり、中には高山植物でも里へ持ち帰る馬鹿者が居る。もっと自然を大事にしなければいけない。自然は皆のものだ。自然と共に過ごしていかなければいけないのだから・・・。金儲けのために平気で自然を壊したり、姿や声が綺麗なものだけ可愛がって、そうでないものには軽蔑さえする日本人、絶対間違っている。鳥や獣、食べ物でも、人間でも、見てくれじゃない、中身だ。目に見えない中を見ないから、日本人はだまされやすい。

 水草はずっと続いている。 植苗橋を少し過ぎると、葦が消え樹木地帯になる。今まではヨシキリの声は聞こえたけれど、他の鳥の姿は見えなかったが、、これからは沢山の鳥達の姿が見えることを期待する。
 その後、また、葦になったり、樹木になったりなのだが、川幅が狭く、樹木帯を進むと、まるで、ジャングルクルーズ、非常に楽しい。
 おっと、カワセミ君だ、久しぶり!ここ暫く、見ることがなかったけど、やっと見ることが出来た。

 川幅5mほどと狭いところを暫く通り、明るく広いところへでて、進んでいくともう上陸地点。1時間5分ほどの短いリバークルーズとなった。
 ここでは、水が綺麗で水草が多いこと、水中花を見せてくれたこと、白鳥さんとの出会い、それもこちらを警戒しなかったことが、非常にうれしい出来事であった。

 さあ次の場所へ直行だ。先ずは、今夜のおかずに、超楽しみにしていた、ここ苫小牧で白貝を買って、と、スーパーに寄る。が、無い。次の店は?、やはり無い。次のスーパーも無い。『どうしたんだろう?』と、お聞きすると、『白貝はほっき貝を取る時に一緒に取れる。ほっき漁が休みだと白貝も無い。』とのこと。昨日はほっき漁やってないから、今日はどこにも無いと言う事になり、楽しみにしていたのに、真に残念!無念!
 最後の綱は、函館に期待しよう。

 では、仕方ない、急ぎ、泊地探しだ。
 先ず、目に付いたのが¥3、000のキャンプ地だが、こんな高価なところ、私には必要のないこと、安いところをお聞きすると、簡単に教えて下さり、地図まで戴いた。お聞きしたように進むと、白老の「ポロト湖キャンプ場」¥400也。ありがたや、ありがたや。私は水も使わない、トイレもほとんど使わない。バーベキュー設備も使わない。キャンプ場へ行ってもそこの設備は使うことがほとんど無い、でも、利用費は当然払わなければならない。なんだか、損したみたい。でも、折角だからと、洗浄用に水道水をボトルに詰めたり、ごみをまとめて捨てさせてもらったりすることはあった。
 もう一つ、今時のキャンプ場、ゴミ捨て場へ行くと、一回使っただけのようなものが捨ててある。時には、保存が面倒だからと、新品同様のガス台でも捨ててあることがあるそうだ。恐ろしい世の中になってしまってるなぁ。
《ポロト湖キャンプ場泊》

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