現代川柳『泥』終刊号 91名作品
札幌 大雄
ひとつ散りひとつ咲かせた男の譜
いのち残照時間が地から湧いて来ず
生き抜けと仏の掌からまたこぼれ
小樽 はる香
ひたむきに生きよう葦は葦のまま
聞き役にまわろう春の目鼻だち
おしろい花枯れるかけがえのない昨日
東京 久美子
薔薇はブルー 七月の海広げ行く
エメラルドのうねりを残しノーサイド
扉三枚折々に開けユーカラを
江別 詠路
美しい海で寝返り打つピアス
温度差がある大根の微塵切り
何時か朽ちる愚かな影法師
福島 寛二
首枷になるネクタイと日を過ごす
斬られても許してしまう母の味
曖昧な答えに割れる生たまご
尼崎 栄一
手に翳し 土星の神と踊るべし
百歳の小野小町をおもうなり
死ぬ時は 石のオブジェを抱くだろう
札幌 大雄
ひとつ散りひとつ咲かせた男の譜
いのち残照時間が地から湧いて来ず
生き抜けと仏の掌からまたこぼれ
小樽 はる香
ひたむきに生きよう葦は葦のまま
聞き役にまわろう春の目鼻だち
おしろい花枯れるかけがえのない昨日
東京 久美子
薔薇はブルー 七月の海広げ行く
エメラルドのうねりを残しノーサイド
扉三枚折々に開けユーカラを
江別 詠路
美しい海で寝返り打つピアス
温度差がある大根の微塵切り
何時か朽ちる愚かな影法師
福島 寛二
首枷になるネクタイと日を過ごす
斬られても許してしまう母の味
曖昧な答えに割れる生たまご
尼崎 栄一
手に翳し 土星の神と踊るべし
百歳の小野小町をおもうなり
死ぬ時は 石のオブジェを抱くだろう