goo blog サービス終了のお知らせ 

川柳・ボートっていいね!北海道散歩

川柳・政治・時事・エッセイ

現代川柳『泥』・・TOP OF THE WORLD

2007年08月18日 | 川柳

             現代川柳 『泥』 創刊号 

 『TOP OF THE WORLD』

 カーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」という名曲があります。
ひとりの男性に巡り合い、世界の頂上に立って愛を叫び、見えるものすべてが美しく光り輝いて見える心情を歌い上げた私の大好きな一曲です。読んで下さる、あなたに捧げます。

 創刊号の『泥』誌を始めて手にかざした池さとし、青葉テイコ、佐藤容子各氏の心持はいかばかりだったでしょう。きっと、キラキラきらめく歓喜が走り出したのではないでしょうか。

 私の未熟な解読ではありますが、『泥』創刊号は、ひとつの舞台設定がなされ、コンセプトを各誌面、一ページ一ページ徹底して『原点』を貫いた作品になっています。「旧約聖書」から引用された「泥」の誕生を原子修氏が見事に「泥樹」への6号まで貫く「原点」三人への「心構え」の哲学の塔を建てていらっしゃいます。

 各タイトルは、「泥は原質である」「うぶごえ」「泥樹」「揺れる水」「アルカイックな風」「泥流地帯」「いのちへの賛歌」「ある瞬間」「言語空間へのさすらい」はすべて、一連の意味づけになっており、泥から芽ばえる「いのち」は「水」を吸っては「風」と出会い、現在地は「泥流地帯」川柳は「五七五の短い詩」・・日本の歌のルーツは「和歌」と捉え、川柳の命題である「いのち」を日本の家族の象徴でもある、皇室の雅子妃の「母の思い」へ時事を合わせながら青葉氏の文筆が始まっております。

「ある瞬間」の「あ」も坂村真民氏の詩が描かれ、日本語の始まりの「原点」は母音の「あ」に引用され、容子氏ご自身の「泥」に至るまでの「原点」が切々と語られております。さとし氏の「言語空間のさすらい」は、ご自身の「原点」を、「川柳が出来るまでの工程」を、「脳」の中で起きている「脳内イメージ」で解説されているのは、日本の川柳界の中でも特筆すべきことと思います。

 どんな時でも、自分達のtop of the world を目指して、チャレンジする御三人の姿はとても輝いています。

 この、「泥」誌が今後、どんな成長を遂げて、どんな出逢いが待っているのか
とても、楽しみです。


*ここに至るまでに、考えに考え抜いた川柳の困難さ、七転八倒も数え切れないほど修練を友として「泥」を創るまでに至った御三人に拍手と感謝です。



 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする