2002年4月創刊号 現代川柳『泥』・・ミミズの考察
現代川柳誌『泥』の第一ステージの幕がゆっくりと上がった。
この舞台は、「北海道川柳原野」に位置する、とある「泥流地帯」である。
「泥流地帯」とはいえ、ここには絶えず「迸る美しい言葉の水が湧き上がる」三つの湧水口があるという。
一つ目の湧水口は「理の口」を持つ池さとし氏。
彼の湛える言語の水の流れは、とうとうと深く、さらに深く、どこまで思想・哲学の水を貯めているのだろうか・・。
かつて、誰もその深さを測れた者はいない。これからもいない、いるとしたらそれは、等身大の彼の・・影か・。
二つ目の湧水口は「情の口」を持つ青葉テイ子氏。
彼女の迸る言語の水のうねりは、人間のこころをすっぽり包み込む、母性の雄大な海さえも包んでしまいそうだ。彼女の背に負った荷物は重くはないか?・・十字架を手にしたマリア様みたいだネ。
三つ目の湧水口は「知の口」を持つ佐藤容子氏。
彼女から生まれる言語の水の無垢さは一体・・何色だろう?容子色?そう容子いろ。
他のお二人より一回り年下でありながら、互角に泥流地帯に身を置こうとしている。
キャストは揃った。句読点さてこれからの泥あそび・・容子