楽学天真のWrap Up


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知的遺産のピラミッド作り

いい論文をかこう(4)起承転結の起

2007-12-03 02:21:41 | 科学
今日の東京は久々のポカポカ。
日曜であるはずなのに午後からまた学会の会議。気がつくと紅葉まっさかり。
昨年はキャンパスを堪能する時間があったのになと思いつつ、「写真撮りたいな~、あ!間に合わない!」
でも、一枚だけぱちり。でもやっぱり駄目だな、いい写真を撮ろうと思ったら落ち着かなくちゃ!


さてさて、その4。
論文のタイトルがとりあえず落ち着いたら、
(とりあえずですよ、すっきりしなくとも。なぜなら書き始める前の認識レベルに制約されているので。でもタイトルで悩まなくては実はすぐかけなくなります)
全体の構成を考える。ここで構想力がものをいう。

普通論文は長くても短くても「起承転結」の4部構成。
変種で5-7-5の俳句のようなリズムの3部構成というのもありだが、そういうのはreview論文のようなものに適すると思っているので初心者には向かないかも。
ということで4部構成を見てみよう。

(そういえば昔、短歌で恋の思いをやりとりするすばらしい文化が日本にはあったね。こころのやりとりのリズムは5-7-5-7-7と5部構成?やっぱり文学は科学より複雑だ! いかん!また逸れた)

起は、introduction
承は、settingなりmethod
転は、記載なりデータ
結は、議論・考察である。

この中でどこが最も難しいと思う?
議論考察と思う人が多いかもしれない。
でも、そうではないのです。実際はintroductionなのです。
ここでは、これまでの研究を簡潔にレビューし、この論文の目的を述べるところ。
Introがかけたら論文は90%以上できたと思ってよいのです。
なぜなら、そこで論文の焦点が整理されるからです。
手足を動かして一生懸命データを集めた人は、方法やデータ記載はもう出来ているはずですね。
それだけでも3/4だから75%ですね。でもIntroが本当にかけた時には実は頭の中では議論や考察は構想されている、という関係になっているはずなので90%以上というわけです。

従っていい論文を書けるかどうかの第3の関門というか最大のハイライトは「Introはどうやって書くか」ですね。
その時のポイントは
もちろん「研究のレビューとは何か?」
研究の目的における多くの人の関心と自分の独創との関係をどう描くか?
に集中ですね。
さて、それをどうやってやるか、考えてみましょう。
つづく






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