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「山のお肉のフルコース(有馬邦明)」という本はとてもオススメ!

2016年09月09日 01時00分00秒 | 
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 「山のお肉のフルコース」という本は、東京の門前仲町にある人気店「パッソ・ア・パッソ」が提供する日本国産のジビエ料理や、それらシカやクマ、イノシシ、タヌキ、カモ等ジビエの現状・捕獲法・下処理法・解体法、それらジビエに関わる漁師やその狩猟等について分かりやすく、丁寧に書かれています。

 特に「パッソ・ア・パッソ」で国産の各ジビエを臭わずに美味しく食べるために、仕留めた後に素早く処理していることや、国内各地の漁師に話を伺いに行っていること等は素晴らしいと思いましたね。
 国産にこだわるのが素晴らしいと思います。

 そしてとにかく、本書に掲載されている料理の写真がとても美しい♪
これは食欲をそそられますね♪

 また、各ジビエの特徴なども分かりやすく説明されていて、とても興味がそそられます♪

 今はシカが全国で増えすぎているようなので、今後こういったジビエが上手く日本国内で流通して気軽に美味しく頂けるようになるといいなぁとも思いましたね。

 本書を読むきっかけとなったのは、この「パッソ・ア・パッソ」で食事をして美味しかったからですが、店主は色々と料理のことを面白く丁寧に説明してくれ、料理に対する意気込みをとても感じました♪
 その時にこの本の存在を知りました♪

 たまたまこの「パッソ・ア・パッソ」で食事をした際は、ジビエの季節ではなかったのですが、今度はぜひ11月~2月に訪れて、これらジビエを美味しく頂きたいなぁと思いましたね♪
ぜひまた行ってみたいと思います。

 なお、この「パッソ・ア・パッソ」は、現在のところはディナーのみでランチはなく、食事はおまかせの8000円のコースのみとなります♪
食材ロスをなくすためにも、その時その時に美味しいものを提供したいためのようです。
またワインなどは料理に合ったものを選んでくれます♪
食事もドリンクもメニューがないお店です♪

 「山のお肉のフルコース」という本は、日本国産のジビエのことがよく分かり、また構成もよくて読みやすく、とてもオススメです!

以下はこの本のポイント等です。

・11月から翌年2月にかけての4ヶ月間くらい、ジビエ料理をコースでお出しします。ジビエとはフランス語で食べられる野生鳥獣のことをさします。フランス料理やイタリア料理でよく聞く言葉ですから、なにか特別な料理のように思われるかもしれません。でも僕にとっては、春の山菜、初夏の鮎、秋のきのこ、と同じようにごく自然に日本の四季を感じさせてくれる食材のひとつです。森林が豊かな日本には昔から野生のイノシシやシカ、クマなどがいます。それらももちろんジビエです。秋冬になると肉にほどよく脂をもち、一年で一番おいしくなってきます。だから僕はこの時期にジビエを使う。そして、日本のコックさんが日本で料理をしているのだから、日本のジビエを取り寄せる。それだけのことです。ジビエが売れるからジビエのコースをするのではなく、ジビエが旬の食材だから使いたい。北は北海道から南は沖縄まで、日本各地のジビエが、時に丸のまま、時に解体されてブロックに分けられて僕のところに届きます。ただどこの肉でも、誰がとったものでもいいというわけではなく、その猟師さんでなければいけない理由があります。マタギさんのような専業の猟師さんじゃなくてもいいんです。肉になることを考えて撃ってくれて、最後まで大事に扱ってくれる、山をよく知っている、何より、山や自然を理解し、守ろうとしている。こういう猟師さんたちが送ってくれるジビエは、箱を開けた瞬間から違います。やさしい山の香りがする。「よし、がんばって料理するぞ」っていう気持ちになれる。そんな食材にぴったりの料理法を考え、料理に仕上げることにやりがいを感じますし、食べてくださって「おいしい」と言っていただけると、とても幸せです。

・有馬シェフのジビエ地図
 ・北海道・広尾町:エゾシカ、ヒグマ
 ・新潟・津南町:マガモ、ハシビロガモ、カルガモ
 ・富山・南栃市:イノシシ、ツキノワグマ
 ・長野:イノシシ、ツキノワグマ、ホンシュウシカ(ホンドシカ)
 ・千葉:コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、キジバト、タシギ、シギ、コジュケイ、キジ、ハクビシン
 ・神奈川:ヒヨドリ
 ・岐阜:ツキノワグマ、イノシシ、タヌキ、スズメ
 ・滋賀・朽木:ホンシュウシカ、イノシシ
 ・鳥取:ホンシュウシカ
 ・愛媛:キジ、ヤマドリ
 ・福岡・糸島市:アナグマ、タヌキ、イノシシ
 ・宮崎:マガモ、ヒドリガモ、コガモ、ハシビロガモ

・定番はレバーペーストです。え?レバーはくさいですって?まずは食べてみてください。そんなことはない、と感じて頂けるとうれしいです。各動物が持つ特有の風味はありますが、くさいと思うのは、レバーそのものの質がよくない場合が多いです。レバーペーストは状態がいいもので作らないと苦みや臭みが出ておいしくない。たとえばシカなどの動物は、仕留めたあとすぐに頸動脈を切り、すべての血を流さないと、血や肉が内蔵にまわってしまって、それがにおいのもとになります。そして、内蔵を抜き取り、肉、内蔵とも即、冷やさないといけません。そうしないと、どんどん劣化が進んでいきます。また、弾の当たる場所が悪いと、シカがもがいて全身に血がまわり、当然、内蔵も傷みやすくなります。僕のところには猟師さんたちが仕留めたあと、素早く処理をしたものが送られてくるので、レバーは非常にフレッシュできれいなんです。鳥類は内蔵がついたまま送られてきますが、大切に扱ってくれているのでくさくはならない。それらをペーストにして、今日のコースではどんな肉を使うかを紹介するとともに「僕のところのジビエはこんなにいいんですよ」と、まずは伝えたい。つまり、今日のコースのナビゲーターになるのが、レバーペーストの盛り合わせなんです。

・僕が修行した場所はイタリアの中部、トスカーナというエリアです。そこの名物料理のひとつにレバー・パテがあり、パテ・ディ・フェーガトと呼ばれていました。だから、僕にとってはとても思い出深い料理のひとつといえます。パテ・ディ・フェーガトを、カリカリに焼いた塩味のパンにのせたクロスティーニは、イタリアの前菜、アンティパストとしてポピュラーです。ワインのおつまみとしてもぴったりです。僕のレバーペーストの作り方は、どの肉でもベースは同じです。簡単にいうと、レバーをたまねぎとともにオリーブオイルで炒め、ミキサーにかけてペースト状にしてからバターで仕上げます。裏ごしをするので、口あたりはかなりなめらかです。

・テリーヌは、「なんでもミンチ」で作ります。この「なんでもミンチ」とは、大きい肉の塊はとれない小さな肉、つまり首肉、肩肉、腕肉、すね肉、尾の付け根といった肉などを中心に、肉を切り整えたときに出た端肉、骨をはずしたときに骨についた肉など、いろいろな肉をすべて集めて、フードプロセッサーにかけてミンチ状にしたものです。肉の種類も、部位も、量も、大きさもバラバラ、手に入るものは毎日異なるから、色も味も毎日違います。でも、ひとつの肉ではなくいろいろな味が混ざると、うま味の相乗効果なのか、とてもおいしくなるように思います。そして何よりこうすると食材が無駄にならないから、気分的にも気持ちがいい。テリーヌは「なんでもミンチ」にお酒やハーブを加えてテリーヌ型に詰め、蒸し焼きにしてから冷やし固めたものです。その日に使った肉で作ったわけですから、テリーヌを食べれば、その日のコースの肉を全部食べたことにはなります。つまり、ジビエコースをギュッと凝縮させた味わいが、このテリーヌだといえます。カツレツにも「なんでもミンチ」を使っています。テリーヌような冷たい温度で食べるのではなく、温かい温度で食べてもらうのがカツレツ。肉汁がジュワッと出てきて、テリーヌとはまた異なる味を楽しんでいただけます。

・僕はローストという料理法が好きです。理由は、すごく難しい調理法だから。ローストは肉の中心部にどれほど熱を入れていくか、そして香ばしさをどう表現するかが大きなポイントの料理です。僕は、肉のおいしさは香ばしさだと思います。焦がすのではなく、香ばしくする。そのタイミングをのがしたくない。ブタやウシなど飼育されている動物の場合は、ある程度計算された脂身が赤身肉に入っているので、少々、火を入れすぎても固くなりにくい。でもジビエにはサシで脂が入らず、脂身の部分と赤身肉の部分が分かれているので、赤身肉への火入れのタイミングの幅がぐっと狭くなります。また、管理されていない自然の肉だから、どういう肉の状態であるかは、見て、においをかいで、触って、自分の経験値で焼き具合を判断しなくてはいけません。同じ種類の肉でも個体差があって、決して同じ条件の調理法になりません。オーブンから出し、余熱を使って休ませ、その結果どういう火入れになるか?それを考えるのが、食材と対話できているようでおもしろいです。

・ツキノワグマは富山県のYさんが撃ったものです。ツキノワグマの脂はほれぼれするほど真っ白できれいです。秋冬になると赤身の上に脂がたくあんのってくるのですが、脂身が赤身の3倍くらい厚くなるものもあります。この脂を、なんとかおいしく食べてもらいたい。Yさんに聞くと、地元では脂身を薄く切ってしゃぶしゃぶにして食べるのだそうです。あとは、すき焼き風にたっぷりの野菜と一緒に食べるとのこと。イタリア料理で肉の脂そのものを食べる料理といえば、ラルドです。これは、ブタの背脂を塩漬けにしたもので、薄く切ってサラミと一緒に盛り合わせたり、焼いたパンにのせて食べたりします。このときのパンは「熱々」でなければなりません。パンの熱によってラルドの表面がジュワッと溶けて、絶妙な味わいになるのです。僕はイタリアのラルドの作り方と同じように、ツキノワグマの脂の塊を塩漬けにします。ハーブは使わずに、シンプルに塩とこしょうだけをまぶします。ツキノワグマの脂は融点が低いので、口の中に入れるとすぐに溶けます。溶けて、口の中でフワッと広がる風味がなんともいえず、甘いんです。

・ヒグマは先のコッパと同じように、同じ産地、つまり今回は北海道のお酒を加えて煮込みました。そして、その日にある野菜の端っこを入れて柔らかくなるまで煮ます。たいてい大根やネギ、ショウガは加えますね。だってジビエの時期は大根やネギが美味しいから。香りや甘みを加えることができますし、ショウガはジビエのとがった香りを和らげる働きがあります。大きなブロックの肉だと、柔らかくなるまで半日間くらいかかるでしょうか。脂が浮いてくるので、それを丁寧にすくいとっていきます。その脂は集めてリエットに加えたり、コンフィに使ったりと、ラードのように使います。半日間煮続けても、ヒグマは筋肉質で大丈夫なので型くずれすることなく、適度な食感が残りつつ柔らかい肉に仕上がります。この時期の北海道のヒグマは、仔グマでも鮭を食べているからか、大人のクマに比べるとクマ臭は少ないとはいえほのかに魚のような香りがするので、その香りをなじませるために、煮込むときに野菜をたっぷり加えています。そして蕪の葉をすりつぶしたものにワインヴィネガーとにんにくを加えてペーストにし、サラダ仕立てにしています。

・僕はコースの中に必ずスープを入れます。僕にとってすごく大事な料理なんです。そして、コースのみのご用意だからこそ、スープをメニューに入れたいと思っています。というのは、お客様自身で好きな料理を選んでいただけるアラカルトメニューにスープを入れていても、あまり注文してくれないんです。どうせなら肉をガツンと食べたいし、変わった料理を食べたいし、何よりスープだけでお腹いっぱいになってしまうのはイヤだし、という心理が働いてしまうのかもしれません。水が豊かな日本には昔から汁物は欠かせません。軟水なので素材に対してとてもクリアなスープができまs。水のおいしい日本ならではの料理だな、と思います。「スッポンとトマトのスープ」「鮭児と大根のスープ」「ホロホロ鳥とズッキーニのスープ」など、旬の魚介または肉に、同じく旬の野菜を組み合わせることが多いです。素材から出た味を生かしたいのでワインで香りをつけたり強い調味料を使ったりはせず、味つけのベースは塩で、オリーブオイルを少し垂らすくらいで仕上げます。少量でもじんわりと体にしみわたり、リッチな気分になっていただけると思います。

・スープというとベースは出汁。ジビエの場合はジビエのガラからとります。骨や、骨についた肉、肉を成型したときに出た端肉などを、寸銅鍋にボンボン入れます。フランス料理やイタリア料理の場合は、ガラをオーブンで焼いてから香味野菜で、という技法もありますが、素材の味をダイレクトに伝えたいので、僕はもう、そのまま、ボンボン。そして、そのときに手に入る野菜はなんでも加えて、コトコトコトコト時間をかけて煮込みます。出汁をとるときのポイントは弱火にすること。強火にしてゴボゴボ炊くと、濁ってしまいますから。ジビエから出るイノシン酸、トマトのグルタミン酸、シイタケのグアニル酸など、たくさんの素材が入るほうが、うま味物質っていうのですかね、いろいろな味が混ざりあって、複雑味を出しておいしくなると思っています。あっ、でも、ゴボウのように土の香りが強い野菜のときは、ほかの野菜とは別鍋にします。ゴボウとアナグマだけ、ゴボウとイノシシだけ、というように単独で組み合わせ、野菜そのものの味をもっと前に出すことを意識したものにします。出汁が一番よく出るのはやっぱり骨ですね。そして、骨はすごく正直です。素材の善し悪しがはっきり出る。古い骨や不健康な骨からとった出汁はよくないんですよ。スープを飲んでいただくと、僕が扱う食材のよさが、そして漁師さんや生産者のすごさがわかっていただける、くらいに思っています。さらに、ジビエの骨からじっくりと煮出した出汁のうま味をジビエの肉に戻してあげたい。そんな気持ちでこの出汁を、スープやソースに使いたいんです。

・コジュケイってご存じですか?昔から日本ではポピュラーな野鳥で、「チョットコーイ、チョットコーイ」と甲高い声で鳴くんです。もともと鑑賞用の鳥なので羽は鮮やかできれいなのですが、茂みの中に隠れているため捕まえるのは難しく、手にはいるのは珍しいジビエです。猟が制限されている鳥ではないですが、飼育されている鳥でもないので、漁師さんが捕まえてくれたジビエとしてしか食べられません。今回はYさんが千葉で撃って送ってくれました。ウズラがぷっくらと少し太ったような体型をしていて、キジ科なので味はキジに似ていて淡泊です。鳥類をさばいた際に出た骨は水で煮出して出汁をとります。たいていの鳥はそれぞれの個性が出ますが、コジュケイやキジでとった出汁はうま味が強いのにクセはないので、スープはもちろんスープ以外にも使えます。でも王道はスープ。

・僕はパスタもリゾットもどちらもコースに盛り込みます。小麦のパスタ、米のリゾット。「どちらにしますか?」と聞かれたら、自分だったらどちらも食べたい。だから、両方ともコースに乗せるんです。パスタはほとんど手打ちで、北海道の「ハルヨコイ」という小麦や山梨県の上野原で昔ながらの農法で育てられた小麦、フランスの有機農法で育てられた小麦など、信頼できる生産者が育てた小麦を使っています。リゾットに使う米は千葉県・木更津で「パッソ・ア・パッソ」用の田んぼを借りていて、そこで育って自分たちで稲刈りをしたコシヒカリを1年がかりで使います。リゾットには米だけではなく、押し麦や丸麦、赤米など、さまざまな雑穀を加えると、歯ごたえや味に変化がっておもしろい。

・マガモは新潟のマガモと決めています。野生のカモといえば大きな河川や湖沼にいるものだと思われがちですが、陸側にいるカモと海側にいるカモがいて、海側にいるカモをウミガモと呼んでいます。僕が送ってもらっているカモはリクガモと呼ばれているもので、お米の収穫時期になると渡ってくるマガモです。稲刈りをしているとポロポロと籾が落ちるから、それを食べようと集まってくる。その習性を利用して、籾、米をおとりいにしてカモが地面に降りたとき、上方に準備していた網を離れた場所から人がロープで操作して捕獲します。これを無双網(むそうあみ)猟といいます。無双網猟でカモをじっと狙っていると、近くに人間と同じようにカモを狙っているタヌキやキツネがいることもあるそうで、人間よりもそっちに気づいたカモが飛んで逃げちゃうという場合が多いそうです。一回逃げると、もう戻って来ないから今日はおしまい。なかなか大変な猟です。カモをとる方法はほかにもあって、池や川のカモがいるところに行って撃つ方法、舟をチャーターして海に出て撃つ方法、特別な許可をもらって空に網を張ってとる方法などがあります。無双網猟のカモは、銃で撃って捕獲したカモよりは断然肉質がいいです。カモを撃つと、基本的には散弾銃ですから、どうしても肉が傷ついてしまう。無双網でとったカモは、ベテランの漁師さんが馴れた手つきでギュッとつかみ、一羽一羽、首をキュッと締めていきます。窒息による即死です。すぐに首は落とさないで、そのまま僕の店に送ってくれます。窒息死したカモは、運搬されている間に血が肉の中にとどまって、届く頃にはちょうどいい状態の肉になるんです。レストランで出されるカモ料理では「エトフェ(窒息)」させたカモとしてシャラン産のカモが有名です。窒息させると血液が肉の中にとどまり、カモの風味が高まって味わいも濃く食感もジューシーになるといって評価が高いのです。カモやハト、ウズラに関しては、こうした窒息カモ、窒息ハト、窒息ウズラがおいしいと僕は思います。今回のカモは新潟のFさんのものです。Fさんのカモは本当にきれい。段ボール箱のふたを開けた瞬間、胸がキュンッとなるくらい。一羽一羽新聞紙にくるまれていて、首がていねいに折り返されていて、まるで眠っているみたいなんです。よし、おいしい料理を作るぞ、無駄にしないぞ、って素直に思える。

・レバーは漁師さんたちの中でもおいしくて人気の部位です。レバーというと臭みがあるとか、牛乳に浸けて臭みを抜く必要があると思っている方もいらっしゃいますが、きっちり処理をした新鮮なものには、臭みがほとんどありません。おいしいレバーのためには仕留めえからすぐ血抜きし、腸など消化器系を傷つけて内容物がもれ出ないよう衛生に配慮しながら取り出し、ただちに冷やさなければなりません。さらに念入りに衛生に気を配ってくれる猟師さんは焼酎などのアルコールをかけて消毒してくれることもあります。ウシやブタなどの家畜の内蔵は、日本では流通がかなり複雑で新鮮なものは僕たち料理人でも手に入りにくいことがあるのですが、シカのレバーは衛生状態をしっかり意識して処理している猟師さんからならダイレクトに送ってもらえます。僕はシカのレバーはウシやブタよりも臭みが少ないと思っているので、料理人にもっと使ってもらいたい部位のひとつです。レバーは一目で状態がわかります。トスカーナはレバーを使った伝統料理が多く、修行先である「ダ・デルフィーナ」「チブレオ」という店では、レバーの見極めを最初に教えてもらえました。いいものはきれいに赤く発色をしていてどこか甘い香りがします。健康状態がよくないものや鮮度が落ちるものは、色がくすんでいます。紫がかったいかにもいやな色をしていて、苦みも強くなりますね。僕がおつきあいのある猟師さんはとてもきれいでフレッシュな状態で送ってくれるので、レバ刺しのようにカルパッチョにして出したいのが本音です。でも野生動物ですし、ウシのレバーでも加熱が義務づけられている時代です。肝炎や菌の問題などを指摘する有識者の方もたくさんいらっしゃいます。お客様が不安に思われないように、火を通してご提供します。

・イノシシはイタリア語でチンギアーレといい、トスカーナの伝統料理によく登場する代表的なジビエです。フィレンツェの中心部にはイノシシの像があって「鼻をなでると幸運がもたらされる」との言い伝えがあります。トスカーナで修行していた僕にとっては思い出深いジビエなんです。イノシシのもも肉は豚肉と同じような発想ができますから、ジビエの中ではもっとも扱いやすい食材です。

・ツキノワグマは珍しいジビエです。そしてそのタンも極めて珍しいといえる一品です。いま、ツキノワグマの頭数は年々減っています。シカは1年に1頭、一生のうちで何頭も産みます。でも、ツキノワグマは一生に何頭も産める動物ではありません。また、クマをめぐる環境は厳しくなっており、人間に害を加えるからと害獣対象になっていますが、頭数でいえば減り続けています。ジビエ界をピラミッドで表現すれば、シカは底辺の弱いほう、クマは強いほうに属します。でも、ピラミッドの頂点に近い強い側の動物は、どんどん減っていのが現実なんです。頂点に君臨した動物といえば、オオカミでした。でもそのオオカミはもうおそらくいません。ニホンオオカミは絶滅したといわれています。理想でいえば、自然動物たちと人間とは住み分けられているはずです。でも、森林に食べるものが減ってきて、住むところも追われているクマが、経験が未熟なために民家まで出てきてしまって、田畑を荒らしたり、びっくりして人間に害を加えてしまったりして、害獣にされてしまう。ちょっとかわいそうな状況ではあるんです。ツキノワグマも九州では絶滅したといわれており、地域によっては保護の対象です。とることが許されている地域でも、猟師さんはツキノワグマの生態を思い、撃つ頭数を自分たちで制限しています。

・スズメというと、おそらく日本でもっとも身近な小鳥で、あのスズメも食べられるんですね、って思われると思います。でも東京でスズメを見ることは少なくなったように、地方でもスズメは激減しています。とりたくても、とれない。もしとろうとしても、一羽あたりをそんなに高く売れないので、手間の割には儲けが少ない。ニーズもない。ということで猟師さんはとりません。よって、スズメはもう食べられなくなると思います。

・北海道はいま、日本でもっとも害獣被害が報告されているエリアです。なぜなら、エゾシカが増え続けているからです。北海道にのみ生息するホンシュウシカの亜種がエゾシカです。本州以南のホンシュウシカとの違いは、体が大きく角も立派なこと。オスは最大で三叉四尖(さんさよんせん)といって、3つに分かれてさらに4つに分かれる枝角を持ちます。北海道では明治時代、大雪と乱獲によって絶滅寸前にまで減少した時期もありましたが、その後の保護政策などを行った結果、今度は全土に増え続けてしまっている現状です。農林業の被害だけではなく、交通事故の増加や、木を食べてしまうことでの生態系への影響などが深刻な社会問題tなっています。

・シカは1歳から1歳半のメスがやわらかく、オスよりも香りがおだやかだとか、発情するとにおいが強くなるとか、年老いているかそうではないかは遠目でhわからないけれど、一本角のシカは発情前のオスで確実においしいから狙うとか、そういうことも教えてくれます。

・コースの最後を締める一品はデザートです。ストーリーを完結させるお皿ですからとても大切にしています。旬の香りいっぱいに仕上げ、最高に楽しんでもらいたいです。アイスクリームはよく使いますね。ジビエのコースはたいていのお客様はおなかいっぱいになっていらっしゃいます。でもアイスクリームならそんなお客様でもするっとお腹に入ります。このアイスクリームに旬のフルーツを合わせることが多いですが、このフルーツでさまざまなアプローチを試みます。イチゴもリンゴも柑橘類も、フレッシュをそのまま合わせるだけではなく、焼いたり、煮たり、サクサクにしたりトロトロにしたり。それを冷たいアイスクリームと合わせるのです。生クリームの代わりにツキノワグマの脂を使い、牛乳・卵・砂糖・バニラを合わせていったん煮立たせ、アイスクリームマシンにかけたところ、濃厚なのにサラサラ感があり、香りがよくておいしいアイスクリームができました。これに、ツキノワグマが食べていそうな果実や木の実を添えてデザートに仕上げます。

・門前仲町に「パッソ・ア・パッソ」をオープンしたのは2002年のことです。パッソ・ア・パッソとは一歩一歩というイタリア語ですが、イタリア料理を大きくうたっているわけではありません。ただ、一歩一歩成長しながら僕の料理を出したい、という気持ちはずっと持っていました。そしてオープンから今まで、試行錯誤をしてメニューを考えてきたつもりです。最初の頃はおいしい料理を少しでも安く、というコンセプトでやっていたので、お客様が喜んでくださるようなメニューをたくさん並べ、安く提供するために原価を落とすことばかりを考えていました。ウケそうな料理を決めて、それを安く出すためにどうするかを考えて・・・そんな発想ばかりしているととにかく疲れて、楽しくなくて。本当にこれでお客様に喜んでいただけるのか、疑問に思い始めました。そこで食材を価格で見るのではなく、まずは本質を見ようと思いました。そして。食材を改めて勉強したくて生産者を訪れるようになりました。すると食材に対する考え方が少しずつ変わっていったんです。たとえばもっともよく使う食材のひとつであるトマト。「前回のトマトはおいしかったのに、今日のトマトはそうでもない。」そういうことがあったとしましょう。それまでの僕だったら、質が安定していないなんてひどいじゃないか、と文句を言っていたと思う。でも現場を訪れると、自然に寄り添った農業をすればするほど、味に違いがあるのはしょうがないことだとわかったんです。同じトマトでも気候によっても土壌によっても生産者によっても味は変わる。さらに同じ生産者でも味は変わってくるものだと。もちろん、農業の近代化によって安定した素材を作る技術は向上しているでしょう。でも僕は、技術よりも作る「ひと」と「自然」を見ていたいと思った。現場でどういうこおが起こっているかがわかってくると、お客様に語りたくなる。どういう風に伝えればいいのか、もっともっと現場を訪れ、生産者と話したくなる。そしてようやく素材があってそれを生かせるのが料理人だと思えるようになりました。料理で大切なのは小難しくすることではなく、シンプルにかみ砕いて表現しつつ、どれほどの説明ができるかということだと思います。ゴージャスな料理がすごいのではなく、ストーリーを持てる料理が素晴らしい。

・人間と同じで暑い時期には牛だって食欲が落ちてバテやすくなる。飲む水の量も多くなる。そうすると肉そのものも水っぽくなってしまう。だから肉としてダメだというわけではなく、多くなった水分量だけとってやればいい。気候がおだやかな時期は牛も食欲が出て、よく食べ、よく眠る。そんな時期は肉の状態もいい。それを料理するなら、グリルやローストのようにストレートに肉の味が感じられる料理法がいいなどなど、どんどん頭が回転してくるんです。わかりやすく言えば肉を知り、肉の立場に立ってみると、どういう食材なのか、どういう料理法がいいのかが見えてくる。そして、野菜と同じように肉の旬も見えてきたんです。僕の肉カレンダーの一例をご紹介すると、こんな感じです。
11月から2月:ジビエ
3月:鶏、ブタ
4月:馬
5月:ブタ、ホロホロ鳥
6月:ハト、ウズラ
7月前半:ブタ
7月後半~8月:牛肉
8月後半~10月:仔羊
もちろん、ここに季節の魚や野菜が入ります。どうして夏に牛肉か、ですって?先ほど気候が穏やかな時期は牛も元気と言いましたが、そのタイミングでと畜すると、それから熟成期間が1か月半ほど必要なので、8月がちょうどいいということなんです。4月が馬というのはおわかりですね。桜肉というだけあって桜の時期においしくなる肉だからです。冬に雪が降って、干し草を食べる。干し草によって滋養をたくわえ、冬だからあまり歩き回らないからいい具合に脂がまわる。そして、雪の下から出てくる甘い新芽を食べる。こうして肉が仕上がってくるのが、3月。僕はハラミを使うのですが、ハラミはそんなに熟成させなくてもよい。だから食べごろが4月ということなんです。

・初めて行ったイタリアは、とにかく人がいい。明るくて、情に厚くおせっかいで。なんだか、彼らに喜んでもらえる料理を作ってみたいな、と素直に思いました。そして手にする食材すべてが珍しく、新鮮でおいしくて。イタリアを知りたくなって、結局はフランスへは観光だけで行き、けっこう長くイタリアにいました。ミラノの次はイタリアの中部、トスカーナ州に行ったんです。トスカーナはご存じですよね。美食の都として知られています。海の幸にも山の幸にも恵まれ、世界的にも有名なワインやオリーブオイルの産地でもあります。ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナという牛肉のステーキやチンタ・セネーゼという豚肉が有名でトスカーナならではの肉料理が知られていますが、平野部分が少なく、丘陵、山岳地帯が多いために野生の動物たちもたくさん住んでいます。当然、ジビエ料理も豊富でした。特に修行をすることができた「ダ・デルフィーナ」は山奥にあるリストランテで、ごく当たり前にジビエメニューがありました。

・特にシカを肉にする場合は確実に仕留めて、そしてもがいて血がまわらないように、肉に血が残らないように、一刻も早く近寄ってナイフで頸動脈を切ってとどめをさし、血も抜いて血が肉にまわらないようにします。血が残っていると酸化し、けものくささの原因となります。あのときもすぐに切りました。切るところが頸動脈ではなく、心臓の上部の動脈を切る猟師さんもいます。いずれにしても、心臓が止まるまでずっと放血が続くところを狙って切ります。完全に血が抜けるまでは2~3分くらいでした。。そしてお腹を裂きます。この作業を加工場でやる場合もあるのですが、川のそばなど水のあるところは、このようにその場で内蔵を取り出します。このとき、まずは上部のレバーと心臓を取り出します。先に下部に包丁を入れると、胃や腸が傷ついて内容物が出て、ほかの部位が汚れることがあるので、まずは上部からが鉄則だそうです。内蔵を取り出し、お腹がからっぽになったシカをそのまま川で洗い、冷やします。レバーや心臓はそのまま持ってきた氷入りの発泡スチロールに入れて持ち帰ります。内蔵があったところには内膜が張っているので、その内膜でブロックされて肉は水っぽくならないのです。川が汚れているとダメですね。川上にひと里があって、そこの生活排水が流れてきたりすると、内蔵が汚れます。浸けたとたんに緑色になったり紫色になったりする川の水もあるんです。朽木は幸い、川上にあるので水がきれいです。氷を持っていって、内蔵を抜いてからすぐに氷を詰めることもあります。撃ってから血抜き、洗浄、冷却まではスピードが命で、15分でやらなくちゃいけないです。すぐにやらないと血が酸化をして発酵してきます。発酵をおさえるために、すぐに冷やしてやる必要がある。これができる猟師さんは、なかなかいません。血を浴びる作業でもあるので、嫌がる人も多いんです。駆除だけが目的だったら、本当は埋めなくてはいけないなど、自治体によって制約はあるんですが、撃ったらとどめをささずにそのままにしておく人もいます。また、たいていは埋められるだけです。いい猟師さんとは、まず山を知っていること。どこにどんな木の実がなっていて、何を食べて育った動物かをわかっている人。猟師として撃つ技術が長けている人、そして、撃ったあとに適切な処理ができる人です。適切な処理とは、血抜き、内蔵の除去、温度を下げることです。そしてそこまで素早く処理したら、イヌにちょっと肉のご褒美をあげて、山に戻っていきます。一度山に入ると、シカの場合は2、3頭くらいとらないと、労力に対して割が合わないからです。

・単に害獣駆除のために猟をするのではなく、海で漁師が魚をとるように、生活が山だから漁師は獣をとる。つまり猟は昔からの生活の一部だという漁師さんもいます。自分たちの食料として食べるだけではなく、山間僻地で暮らす人たちにとっての大事な現金収入になることがあります。剥製や毛皮、シカの首の壁掛け、ツノ飾りなどのほか、クマなどは薬としてもいい収入になります。特にツキノワグマの価値は高く、胆のうは「万病に効く薬」と信じられているほか、毛皮なども高値で取引されています。ところで、狩猟をするためには免許が必要です。居住地の都道府県知事が行う狩猟免許試験に合格し、狩猟免許を取得することが必要です。この狩猟免許は使用できる猟具の種類によっても分かれていて、銃はもちろん網やワナを使った猟にも免許は必要です。多くの漁師さんは農業を兼ねて生活をしています。自分たちが大切に育てた農作物を守るために、駆除を目的として猟をします。山に出かけて行って獲物を撃つばかりではなく、ワナをしかけてシカやイノシシをとることもあるし、畑のそばにワナを置いて小動物を捕まえるケースも多いです。通常はこうした小動物は、駆除したらそれで終わりなのですが、肉の状態がいいなと猟師さんが判断したものは送ってくれることがあります。小動物としてはタヌキ、アナグマ、イタチなどがかかりますが、もっともおいしいのはハクビシンでしょう。

・店が休みの日にはジビエに限らず各地の生産者をなるべく訪ねたいと思っています。秋冬に連休がとれたときは、猟師さんに話を伺いに出かけます。以前、一度だけ取材でお願いしましたが、基本的には猟場までは同行しません。プロの現場だと思うし、猟師さんに気を使わせてしまうから。猟師さんの家を訪ねるだけでも話を聞くだけでもとてもおもしろい。山深い場所に家がポツンと建っていて、家のまわりには猟犬がいて、獲物の皮や角があって、木の切り株があって、野菜を干していて・・・。猟がない夏には畑仕事のほか川で鮎とりなどをして、一年中自然と触れ合って暮らしていることがあります。時々山の料理をふるまってもらいながら、けもの道の話、木についた傷や堀りおこされた土、なぎ倒された木の話、それからわかる動物の種類や年齢や雌雄の別の話、野生動物の糞の話などなど、実際に山を知らないと語れない話をたくさん聞けると本当に勉強になります。豊富な山の知識にはただただ驚くばかりです。そして、そうした習性や生態を知ることで、無駄のない猟ができることがわかります。生産者を訪ねるときはマダムとしてフロアを仕切っている妻の房江も、なるべく一緒に行くようにしています。

・現地に行き、現地の話を聞く。手伝うのではなく、学ばせていただく。そういう体験ができていると、食材の味が想像できるようになる。そしてお客様がおいしい、と言われたときに、その理由をご説明できるのです。また、生産者を訪ねるようになって大きく変わったことは、ゴミの量が驚くほど減りました。生産者が心を込めて作った現場を見ると、そうした作物の葉っぱから皮まで捨てることができなくなりました。使いきりたい。そういう思いで仕事をしています。ところで地方へ出かけると、僕は必ずといっていいほど、その地の干し野菜や手作りの漬け物を買って帰ります。山で暮らす人の知恵が結集した保存食ですし、うま味は強くておいしいと思うから。そして日本の伝統的な保存食をイタリア料理をベースにした有馬料理にどう仕上げていくか。それをどう食べていただくか、どうお話しさせてもらうか。そんなことをずっと考えていると、料理人になって良かったとしみじみ思えるひと時なのです。

・猟師さんが野生動物をとり、自分でさばき、知人にタダで肉としてプレゼントするというのならまったく問題はありません。でも肉を売ったり、肉を流通させてレストランで出したりするには、食品衛生法に基づ
いて、食肉処理場、食肉販売業の許可を得てから、衛生基準をクリアした食肉加工施設を作らなければなりません。コストがかなりかかります。自治体の協力が不可欠だと言われる理由はそこにあります。僕みたいに猟師さんと細かく取引条件を決めているならば、送ってもらうことはできるのですが、一般流通では難しい。ここのところ自治体が、害獣駆除にもなり地域活性化にもなるようにと、ジビエを名産として流通させようとする動きがあります。北海道、長野県、三重県、奈良県、滋賀県、和歌山県などたくさんの自治体で取り組みが行われています。でもそれが流通できるようになるには、先の処理場のほか、規格や価格、配送の方法、支払いの方法など、細かい規定を猟師さんと一緒に自治体も制定しなければならないことがある。処理場はできたけれど、販路がないと結局は捨ててしまうことになる。これでは本末転倒です。たとえば僕は、鳥取県の施設からホンシュウシカを仕入れています。これは、アドバイザーとして僕をイベントに招待してくれたことがきっかけです。鳥取県では「イノシシ・シカ解体処理 衛生管理ガイドライン」を細かく設け、まずは衛生面で指導をし、ジビエを商品として一般流通ができるように、処理場の設置も積極的に行っています。そして加工された肉を食べてもらおうと、イベントを行うなどして販路の拡大に動いています。国も厚生労働省が衛生管理の指針づくりを進めています。こうした取り組みによって、ジビエが特別なものでなくもっと広がればいいと思っています。そして願わくば、ジビエ料理を開発するといえばすぐにカレーに走る傾向があるので、そこはひとつ、料理人たちのアイデアをくんで、新鮮なジビエならではの料理を考えてほしいと思いますし、それがいい形での付加価値につながると思っています。

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