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現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

明るい名古屋

2011-04-19 04:35:49 | 虚無僧日記
名古屋駅前で虚無僧してたら、若い夫婦と10歳くらいの
女の子がやってきた。母親が 私を見て大笑い。しゃがみ
こんで 腹を抱えて 笑いこけている。ハンドバッグから
ゴソゴソ デジカメを取り出して、娘に私の方へ行けと合図。
娘はこわごわ近寄ってきた。私も「どうぞ、並んで撮りま
しょう」と手招きすると、ちょっとは 安心して、私と並んで
ツーショット。次に母親が私の傍らに来て、腕を組んで、
父親がデジカメのシャッターをきる。
そして「ア リ ガ トウ ゴザイマシタ」と、小銭を「明暗箱」に
入れてくれた。どうやら日本人じゃなかった。台湾系か。
ドラえもんかポケモンのキャラクターと思われたか。
テレサテンのような 可愛いママさんだった。娘も美人。
あれだけ笑ってくれると、私も 幸せ気分になる。

世の中を明るくするのが私の役目。多いに笑っていただいて
ありがとう。

つづいて、高校生の一団。「おぅ、おぉ、おお」の 声。
「明暗かぁ」「名古屋は明か暗か?」「明かるい」と
言い合って、どやどや去っていった。

震災から1カ月、名古屋はもう元気を取り戻している。


「さいかい」が キーワード

2011-04-18 20:36:27 | 虚無僧日記
今日のニユースは「ディズニーランド再開」
「トヨタが凄惨再開」「かまぼこ屋さんが営業再開」
「南三陸町の病院が再開で医師と“ 再会 ”を喜ぶ」。

というわけで、今日のキーワードは「再開、再会」。

「原子力発電、再開」そ それは ないだろう。
福島原発の7号機、8号機の「新規建設申請」が
3月30日に東電から出されていたそうな。この時期に
どういう神経しているんだろう。ま ビックリ。

東電の広報では、「原発は安全です」というキャンペーンを
震災後もずっとホームページで 流し続けていたそうな。
組織が巨大化して制御不能に陥っている。会長、社長は
さっさと辞任。逃げるがカチか。

一方、踏ん張っている菅さんの支持率は、“ 最下位 ”
から脱出。支持率は大幅にアップしているとのこと。
他に 総理になって舵取りする人材が いないしィ。
フル稼働で 舵取り“ 再開 ” お願いします。

「猫も杓子も」の語源は一休?

2011-04-18 10:58:51 | 虚無僧日記
「『猫も杓子(しゃくし)も』の語源を教えて~」という
質問があった。「猫と杓子」、全く関連が無い?。
「猫と杓子」の共通点は? 「猫の名前で一番多い
のが“ タマ ”。 杓子の別名は?“ おたま ”」。

いろいろ回答が寄せられている中、こんなのがあった。

「『一休咄(はなし)』(一休和尚の語録)の中に、
   『生まれては 死ぬるなりけり おしなべて 
            釈迦も達磨も 猫も杓子も』
という道歌があり、これが由来です」と。

ちょっと待って、これでは答えに なっていない。そもそも、
『一休咄』は 江戸時代の初め 寛文8(1668)年に刊行された
ものだ。「一休が 創った」となると 600年前の室町時代に
さかのぼるが、その出典は見当たらない。

滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』に「禰宜も釈氏も」という
用例があるそうだ。「禰宜は 神主、釈氏は 釈迦」を意味する。

そこから「禰子(ねこ)も釈子(しゃくし)も」に変化した
とする説がある。「“ 禰子 ”は 禰宜(神主)の子ではなく、
氏子と同様、神道を信奉する人たち。“ 釈子 ”は、釈迦の
弟子たちで仏教徒」。つまり「神道も仏教徒もおしなべて
すべて」となる。

これがさらに「猫も杓子も」に変わったという説もあるが、
滝沢馬琴は 1767-1848年の人。『南総里見八犬伝』は
1814年から 1842 年にかけて書かれた。『一休咄』の方が、
寛文8(1668)年で はるかに古い。

『禰宜も釈氏も』あるいは『禰子も釈子も』が本来で、
『一休咄』の戯作者は、一休さんらしく面白くするために
「猫も杓子」ともじった。滝沢馬琴は、本来の用例どおり
『禰宜も釈氏も』を用いた。

だが『一休咄』は多くの人に読まれ、「猫も杓子」の方が、
面白くインパクトがあるので 一般に広まったと 私は考える。


それより、一休さんの「とんち話」は すべて 江戸時代に
創作されたものですから、「ご用心、ご用心」。


虚無僧、再開

2011-04-18 10:27:05 | 虚無僧日記
3/11の震災以来、長らく中断していた「虚無僧」を再開した。
震災後は、名古屋駅前は、震災者への募金を呼びかける
人たちでいっぱいだった。「猫も杓子」もだ。

「義援金を装った詐欺」とか「“偽”援金募集」とかの噂も
飛び交っており、虚無僧も そんなふうに“ いかがわしく ”
思われては かなわんと、遠慮していたのだ。

そろそろ「過剰な震災騒ぎ」も 一段落したようだ。
昨日 4/17 (日) 名古屋駅前。もう「募金」活動もしていない。
若者があふれている光景は 震災前と変わらない。

「義援金疲れ」で、虚無僧に喜捨してくださる方など
居ないだろうと、無欲で尺八を吹いたのが良かったのか、
次々と、若い人が入れてくださる。

「タイガーマスク」が引き金となって、震災で「徳積み」の
心が増したようだ。


5才くらいの男の子が「あ、なんかやってるよ」と、手に
10円玉を 握り締めて近づいてきた。すると、父親が「違う、
違う、やめなさい!」と止める。「募金じゃないの?」と
男の子。「あれはね、修行してるの。宗教のひとつなの」と。

理屈をこね回せば「募金」も「喜捨」も「徳積み」で同じと
思うのだが、「はい、そうです。その通りです」と、すべて
心地よく受け止められるようになったのも 虚無僧修行の
おかげさま。

ティッシュやチラシが落ちていた。それを拾って「明暗箱」に
入れることもできた。名古屋駅前はチリひとつ落ちていない。
拾わせていただけたことも“徳積み”。感謝です。

4/12 震災後の初仕事

2011-04-18 10:07:17 | 虚無僧日記
4/12、震災から1カ月を過ぎて、初めての仕事が、津市で
あった。着物の着付指導をされている講師の方々を前に
『一休さんに学ぶ』の講演。半年も前から予定されており、
中止になるかとも思ったが、無事開催された。

被災者の状況が生々しく伝えられるこの時期、一休さんの
『平気、平気、なんとかなるさ』の話しでは、どうも軽すぎる。

まして『生まれては 死ぬるなりけり おしなべて 釈迦も
達磨も 猫も杓子も』の 悟りも、不謹慎にさえ 聞こえる。

はてさて、迷いながらの講演は、どうも冴えず、尺八も
一カ月、虚無僧を辞めていたから、力が出ない。

それでも、視聴者の方々は、真剣に聞いてくださった。
途中で「休憩をいれましょうか」と聞いてみたが、どなたも
立たない。そのまま、ぶっ続け2時間。

とにかく すばらしい会だった。もちろん 全員お着物。
「着物を着ると、身も心も 引き締まります」と会員の声。

講演の開始と最後には“ 全員起立 ”して、私に最敬礼。
今時、こんなに規律正しい会があるのだと、感心した。

ジャニーズ「募金箱は護美箱ですか!?」

2011-04-17 04:49:00 | 虚無僧日記
SMAPや、TOKIO、KinKi Kids、
嵐、タッキー&翼、Hey!Say!JUMPまで、
総勢27組83人の人気アイドルたちが、4月1~3日、
東京・代々木第一体育館で 募金イベントを開催した。

ジャニーズ事務所所属タレントが勢ぞろいして、ファンと
握手し、東日本震災者のために、義援金を募ろうというもの。
およそ39万人が集まり、大きな話題を呼んだ。

私も 握手を求められる虚無僧にならねば。精進 精進!。

さて そこで、募金箱に ボタンやゲームのコイン、ゴミまで
入れる人が いたとのこと。それが、小学生や中学生じゃなく、
いい大人で、ジャニーズ事務所としても 苦言を呈さざるを
得なくなったようだ。心無い いたずらに対し、あえて
「ジャニーズはゴミですか!?」という、ショッキングな
メールで ファンに訴えたとのこと。

あるある 私も。ゲーム機のコインや飴の包み紙などを
「明暗箱」に入れられたことがある。ま、ゴミ箱は
「護美箱」なんて書くように、汚れた心も 穢れも 何も
かも受け入れるのが 虚無僧修行だ。若者のいたずら心にも
平常心でいると、罪の意識にさいなまれたか、しばらくして
戻ってきて 本物のコインを入れてくれた。こうして、
その人の心の中の“ 善なる心、良心 ”を呼びさます
役割を担っているのが虚無僧だ。

正月、熱田神宮の賽銭受には、ビールの空き缶や新聞紙
などのゴミも投げこまれていた。こうした心無い行為を
見て 心を痛めた人も多かろうが、誰も、声に出して非難
する人はいなかった。何もかも 甘受(かんじゅ=甘んじて
受け入れる) できるのも 人間力だ。

被災地で祈りを捧げる僧侶

2011-04-17 01:49:16 | 虚無僧日記
YouTubeにアップされている「津波の映像」を全部見た。
押し寄せる津波の脅威に愕然とする。家も船も車も
何もかも押し流し、材木や鉄骨が山となって押し寄せてくる。
足がすくんで動けないのか、立ち止まったままで 流されて
いく人。車を運転していて、突如 波をかぶり、水中に
没する映像。高台に向かって必死に登って来る人の すぐ
後ろに濁流が迫る。危機一髪で逃げきったバス。

津波が去った後、遺体の写真も数点あり、おもわず震撼し、
初めて 現実に直面した。
「このバスの中に 娘が、ね、いるでしょ」の母親の声に、
もう涙が止まらない。バスは カタチを留めないほど
ぺシャンコにつぶれている。その中に女性の頭だけが
見える。出してやりたくとも「機械がないとォ・・・」と
立ち尽くす 父親の声。

鎖でつながれていた犬は哀れだ。逃げることもできずに
溺れ死んだ。残酷。衰弱した犬に連れ添う もう一匹の犬。
犬でも 仲間を思いやる情愛の心があるのだ。

最後に「被災地で祈りを捧げる僧侶」の写真にたどり
ついた。若い僧だ。「盛岡から野宿しながら歩いて来た」と
いう。素足で、雪が舞う中、一心に読経して廻っている。
なぜか、感動で涙があふれる すごい写真だ。

コメントにも「かっこいい」「凄い絵になってる」「泣けてきた」
という声。「神も仏も無いって わかったか!」の 卑劣な言葉も
あったが、「神も仏も無いから、こうして祈ってるんだろ」の
書き込みがあって救われる。

震災前まで、お笑いでも「生まじめな言動や 真剣な生き様」を
茶化し、こばかにする風潮があった。震災によって 今 多くの
人が「誠実な生き方」を 真剣に感じている。

「ザルかぶってないのか」とは「虚無僧」を指しているの
だろう。ようやく虚無僧の出番か。明日から托鉢を再開しよう。

「原子力損害賠償に関する法律」にいう「異常に巨大」とは?

2011-04-16 18:24:25 | 社会問題
『原子力損害の賠償に関する法律』は、「原子力の事業者が、
原子力の運転によって損害を与えた時に、賠償の責任を負う」
というもので、第3条(無過失責任)では、「ただし、その損害が 
異常に巨大な天変地異や社会的動乱によって生じたもので
あるときは、この限りでない」と規定している。

だから「異常に巨大な天災地変」の場合は、「事業者に
賠償の責任は無い」ということになる。

ここで「異常に巨大な天災地変」の「規模」が問題になる。
「なにやら審議会」では、「『異常に巨大』を 関東大震災の
3倍程度」としており、それで 枝野官房長官は「免責適用は
あり得ない」と言っているのだそうだ。

「今回の東日本大震災は、マグニチュード9.0。関東大震災は
M7.9。Mが0.2大きくなると地震のエネルギーは2倍に
なるので、今回のエネルギーは関東大震災の約45倍、95年の
阪神大震災の約1450倍」とのこと。

だが、被災状況では、関東大震災では「190万人が被災し、
10万5千人余が死亡・行方不明。建物は、全壊が10万9千余棟、
全焼が21万2000余棟。津波は、相模湾沿岸部と房総半島沿岸部で
発生し、土石流で数百名の犠牲者を出した」というから、今回の
東日本大震災より はるかに大きな被害だったのだ。

さて「関東大震災の3倍規模」とは、マグニチュードで言うのか、
エネルギーで見るのか、被害状況で見るのか。「異常に」という
法律の文言の解釈で、東電に賠償責任が「あるか、無いか」が、
争点となるようだ。

しかし それより、一般国民は、「原子力は国を挙げて、国と
電力会社が癒着して推進してきた。ここにきて、国と電力会社の
責任のなすりあい」と見ているのではないか? “責任転嫁”する
国への信頼は ますます大揺れだ。「責任は みな 俺がとる」と
いう太っ腹な 総理大臣を期待しているのではないか。






原発の保険は どうなってる?

2011-04-16 17:21:51 | 社会問題
東電が不動産1000億円売却へ…賠償金に充当(読売新聞) - goo ニュース

生命保険や地震保険にはいっていた方は、契約によって
きちんと支払われるから 納得がいく。

だが、原発の放射能被害を怖れて、他県へ避難した人。
風評被害で、農産物が売れず、作物も作れず、収入の
途絶えた人は大変だ。その賠償補償 どうなるのだろう?。 

調べてみた。原発関係の保険は下記の2つ。

(1)原子力損害賠償責任保険(民間保険契約)
(2)原子力賠償補償契約(政府補償契約)

天災の場合には 当事者に責任は無いし、特に 地震・津波の
場合は「免責」で「賠償責任」は発生しない。ということは、
保険金は支払われない。民間損保会社からの支払いは「無い」
ということ。(ありゃぁ~、ムム、保険会社としては ホッと
胸をなでおろす)

保険会社から支払われない場合、『原子力損害賠償補償契約に
関する法律』で「1200億円までは 国が補償するので、それを
越えた部分を東京電力が負担する」ことになっている。

ところが、もうひとつ、(2)の『原子力賠償補償契約』は、
電力会社が政府と契約しているもので、「事業者の故意・過失を
問わず、事故が起きた場合、1200億円まで 電力会社の負担で、
それを超える分については、政府が援助する」(原賠法第16条)と
いうので「無制限で 政府の負担」になる。前項と逆だ。

しかも、その1200億についても、「巨大な天災・地変、又は
社会的動乱の場合には、電力会社の負担を免除する」という。

菅総理が「安易な免責は認めない」と発言したのは、「東電の
負担すべき1200億の支払い免除」を 認めないということだ。

この 政府と約束した「原子力賠償補償契約(政府補償契約)」に
基づく会社負担の1200億円について、電力会社は、国内損保に
保険をかけている。国内損保会社は、海外の保険会社にさらに
「再保険」を掛けている。

「チェルノブイリの被害補償は、イギリス、ロンドンのロイズ・
再保険会社が引き受けたが、日本は 地震国なので、再保険の引き受けは
できないと断られていた」とか、「東電は 国内損保会社との契約を、
昨年 打ち切っていた」とか。いろいろ書かれているが、これは、
契約していても、地震・津波は「免責事項」で 保険金は 出ないことで
騒ぐほどのことではない。

というわけで、東電としては 1,200億円の支払いが生ずるが、
これは 東電にとって大した金額ではない。「原子力の安全」を
訴える「広告宣伝費」の3年分ぐらいなのだ。

そこで 最近、枝野官房長官が、「国民感情もあり、1200億円を
超える分の政府援助も行わない」と言い出してきた。これは「契約違反、
法律違反を あえて 政府が行う」というに等しい。今後の争点になる。

東電は、「社宅や保養所などの不動産を売却する」と発表した。
私の父が東電の厚生課長だった時、あちこちの観光地に保養所を建てた。
私もスキーなどで 随分利用させてもらった。あれらの物件が売却される
ことになった。「お役に立った」と思うべきか。私の心情も複雑だ。

全部売れればだが、「3,000億にはなる」とも。その上、銀行から
2兆円の貸付を受けた。法律上では「1,200億」の負担で良いはずが、
「それではスマヌ」と。どこまで 東電は「誠意」を見せられるか。


大震災、保険金の支払いは?

2011-04-16 15:02:38 | 社会問題
保険会社に勤務していた私としては、今回の大震災での
保険金の支払いも気になる。4/16付「中日新聞」では、
すでに 保険会社は 支払いを開始しており、生保の支払いは
2,000億円。損保では1兆円になる見通しとのこと。

日本生命では、「リーマンショックでの損失額が500億。
そのくらいでもニッセイはビクともしませんでした。
今回の大震災でも、500億円の支払いを用意しています」
とのこと。今回のような大災害では「保険金は支払わない」と
いう免責条項があるにもかかわらず、「災害保険金」もすべて
支払うと言い、職員を東北各県に派遣して、迅速な支払いを
行っている。心強い。

阪神大震災の時は、高齢者が多かったためか、保険証券
1件当たりの保険金額は450万円で、意外と少なかった
と記憶している。地震保険については、加入率はまだ3割
行っていない。流された家の3軒に1軒しか、払われない
計算だ。

だから言わんこっちゃない。保険は大切なのだ。おっと、
かく言う私、今は 無保険。「自己破産」の申請手続きを
する時に、弁護士から「預貯金も保険も解約して」と云われて、
素直に解約してしまった。結果から言うと、自己破産しなくて
済んだ。私の「保険」元に返してぇ~。解約したら復元は不可。
今 新規に加入すると、月5万円にもなる。とても払える
金額ではない。貯蓄も無し。死ぬにも死ねない。アーメン。