現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

被災地で祈りを捧げる僧侶

2011-04-17 01:49:16 | 虚無僧日記
YouTubeにアップされている「津波の映像」を全部見た。
押し寄せる津波の脅威に愕然とする。家も船も車も
何もかも押し流し、材木や鉄骨が山となって押し寄せてくる。
足がすくんで動けないのか、立ち止まったままで 流されて
いく人。車を運転していて、突如 波をかぶり、水中に
没する映像。高台に向かって必死に登って来る人の すぐ
後ろに濁流が迫る。危機一髪で逃げきったバス。

津波が去った後、遺体の写真も数点あり、おもわず震撼し、
初めて 現実に直面した。
「このバスの中に 娘が、ね、いるでしょ」の母親の声に、
もう涙が止まらない。バスは カタチを留めないほど
ぺシャンコにつぶれている。その中に女性の頭だけが
見える。出してやりたくとも「機械がないとォ・・・」と
立ち尽くす 父親の声。

鎖でつながれていた犬は哀れだ。逃げることもできずに
溺れ死んだ。残酷。衰弱した犬に連れ添う もう一匹の犬。
犬でも 仲間を思いやる情愛の心があるのだ。

最後に「被災地で祈りを捧げる僧侶」の写真にたどり
ついた。若い僧だ。「盛岡から野宿しながら歩いて来た」と
いう。素足で、雪が舞う中、一心に読経して廻っている。
なぜか、感動で涙があふれる すごい写真だ。

コメントにも「かっこいい」「凄い絵になってる」「泣けてきた」
という声。「神も仏も無いって わかったか!」の 卑劣な言葉も
あったが、「神も仏も無いから、こうして祈ってるんだろ」の
書き込みがあって救われる。

震災前まで、お笑いでも「生まじめな言動や 真剣な生き様」を
茶化し、こばかにする風潮があった。震災によって 今 多くの
人が「誠実な生き方」を 真剣に感じている。

「ザルかぶってないのか」とは「虚無僧」を指しているの
だろう。ようやく虚無僧の出番か。明日から托鉢を再開しよう。

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