嘉田「日本未来の党」代表に開き直りと強気のススメ

2012-12-08 10:40:55 | Weblog

 共同通信社が12月4、5両日に行った全国有権者約12万3700人対象の電話世論調査。《衆院選:自民単独過半数の勢い、民主は激減 序盤情勢調査》毎日jp/2012年12月06日 05時00分)

 自民党は小選挙区、比例代表ともに優位に立ち、単独過半数(241議席)確保の勢い。公明党と合わせ300議席を窺う。

 民主党は公示前の230議席から激減し70議席前後となる可能性。

 可能性?危険性と表現すべきように思えるが。

 我が貧乏人が支持する「日本未来の党」は。

 公示前62議席から大きく減らして小選挙区、比例合わせても15議席前後。

 調査通りだとしたら、大惨敗の危機に立たされていることになる。後のない断崖絶壁に立たされていると言うべきか。

 注目の「日本維新の会」は、〈比例で自民に次ぐ第2党を民主と競うが、小選挙区は大阪を中心にした勢いを全国に広げることに腐心している。小選挙区、比例を合わせ50議席に届かないことも想定される。〉・・・・・

 維新が50議席に届いたとしても、自民党が単独過半数を確保、確保しなくても、公明党と連立で単独過半数を優に超えた場合、「Wikipedia」によると、参議院議員は3名となっているから、キャスティングボードを握るチャンスは限りなくゼロに近くなる。与党に対する発言力確保の余地と対応することになるから、この状況は衆院50議席にも反映される確率も高くなって、存在感に影響するはずだ。

 どのマスコミの序盤情勢も似たり寄ったりで、自民党は油断して切り崩しに合わないよう、引き締めにかかっている。

 「日本未来の党」の嘉田由紀子代表はこの公示前62議席から15議席前後の情勢が想定外も想定外、まるきりの想定外だったのだろう。つい弱気な発言を行なっている。

 《【衆院選】未来の嘉田代表「小沢さんのイメージの影響も」 世論調査で苦戦の理由》MSN産経/2012.12.7 13:34)

 12月7日、序盤情勢の低評価についての記者団に対する滋賀県庁での発言。

 嘉田由紀子代表「(合流した)小沢(一郎)さんのイメージの影響もあると思う。

 原発ゼロ社会や子供・若者・女性に優しい社会をつくるなど、政策に限った連携です。

 各地で遊説していると『小沢さんのファンなんだよ』と言って走り寄って来る方もいる」

 記事は嘉田由紀子代表と小沢氏との連携に関して、〈小沢氏らとの連携に触れ「原発ゼロ社会や子供・若者・女性に優しい社会をつくるなど、政策に限った連携」と強調。〉と表現しているが、嘉田代表は小沢氏が「政治とカネ」の問題でダークイメージがあることを意識して、あくまでも「政治とカネ」の問題とは関係のない純粋に政策のみの連携だと言いたかったのだろうから、「政策に限った連携」であることを強調するために、断定の意味を含む「です」を付け加えた。

 だとしても、「(合流した)小沢(一郎)さんのイメージの影響もあると思う」と言った上で、「政策に限った連携です」と続けて小沢氏のイメージと政策を別個扱いした連携だとした場合、マスコミ調査の低評価に対して嘉田氏自身には責任はないとする自己正当化の発言とはなり得るが、自己正当化の代償として小沢氏に対する他者否定の発言となって、小沢氏が連携相手である以上、矛盾を来す否定となる。

 連携相手とした以上、イメージと政策を区別できないということである。

 最初から小沢氏に対する世間のイメージを承知の上で連携したはずだ。いわば政策がイメージを相殺して余りあると判断して、イメージを丸呑みして、政策を選択したということであろうし、連携した以上、そうでなければならない。

 私自身も小沢氏に対するダークイメージを丸呑みする形で、他の政治家には望むことができない優れた政治的資質として、その指導力・実行力に期待している。

 それを今になって小沢氏のイメージを持ち出して、序盤情勢の低評価はその「イメージの影響」だとして小沢氏を悪者とし、自身を正当化する。

 いくら弱気になったとしても、代表としてあるまじき態度だと言わざるを得ない。

 言うべきは次のような強気の発言だったはずだ。

 嘉田由紀子代表「小沢氏は強制裁判で無罪を勝ち取ったのだし、政策構築能力や官僚を使いこなす実行力・指導力には優れたものがあるのだから、国民は小沢氏に対するマイナスイメージからそろそろ抜け出して欲しい。私達は序盤情勢にめげずに最後まで共に戦っていく」

 このように強気に発言することによって、嘉田氏自身の自己正当化の発言となると同時に小沢氏を正当化する発言ともなって、結果として有権者に対する強いメッセージとなる情報発信とすることができるはずである。

 また、こういった前向きの姿勢こそが少なくない挽回の機会ともなるはずである。

 結果的に選挙で惨敗することになったとしても、まだ結果は出ていない選挙戦途上なのだから、強気、強気の姿勢を貫かなければ、些かの挽回も期待できないことになる。

 橋下徹は言っていることはかなりいい加減なところがあるし、石原慎太郎との政策の違いを誤魔化すいい加減さを見せているが、強気、強気で押しているから、それなりの人気を確保できている。

 怯んだら、ジリ貧状態を招くだけとなる。例え負け試合であっても、最後まで強気を貫くことこそがダメージを小さくし、最善を尽くしたという好印象を与えることができる。

 2010年12月23日、小沢一郎氏はインターネット動画番組に出演、11月の横浜アジア太平洋経済協力会議(APEC)出席で来日した胡錦涛中国主席と会談したと発言、これが事実ではなく、実際に会談したのは小沢氏が民主党代表時代の2008年5月だったことが判明したが、本人が1カ月前と2年以上も前のことを記憶違いすることはないだろうから、言葉足らずだったのだろう、2008年の会談の際、小沢氏は胡錦涛主席に次のように発言したという。

 小沢民主党代表(没落する貴族を描いた、バート・ランカスター主演映画『山猫』の一節を引きながら)「変わらずに残るためには、変わらなければならない。これが私の人生の政治哲学だ」

 これは中国共産党独裁体制の転換を暗に求めた発言だという。

 この会談に同席していた前原誠司が発言の事実を証言している。《「小沢氏の『この前』は2年半前だ」前原外相が小沢発言否定》MSN産経/2010.12.28 18:09)

 12月28日の記者会見。

 前原誠司(小沢氏が「この間」会談したというのは、)「2年半前の2008年5月の訪日だ。

 小沢氏が山猫の話をしたのを覚えている。小沢氏の頭の中では『この間』が、2008年5月のことなのだと理解している」

 菅直人や野田首相だったら、胡錦涛主席と会談した機会を捉えて、面と向かって、それが遠まわしのものであっても、中国共産党独裁体制の転換を求める発言などできただろうか。

 小沢氏だからこそできた発言であるはずである。強力な指導力・強力な実行力が自然体の対等の関係をつくり出すことができる。

 強力な指導力も強力な実行力もない政治家は外国首脳に対して虚勢を張ることはできても、虚勢の裏で自身を外国首脳に対して下に置くことになる。

 虚勢からは力ある言葉も創造的な言葉も、さらには直言も生まれてこないからだ。

 嘉田由紀子「日本未来の党」代表は腹を括って開き直り、強気で戦い抜く覚悟を持つ以外に道は残されていない。


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