覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

バレンボイムとクレンペラーのベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番

2005年12月08日 | 音楽
・バレンボイムって「ピアニストと指揮者の両方でベートーヴェンのピアノ協奏曲全集を完成させた最初の人」だというのをどこかで見た覚えがあります。ピアニストとしてはクレンペラーと、指揮者としてはルービンシュタインとのコンビ。どちらも超大物との共演というのが凄いですよね。おまけにその後ベルリン・フィルを弾き振りしてもう一つ全集を作っちゃったんですから、まったくもって恐れ入ります。バレンボイム以外にこんな記録?を持っている人はいるのでしょうか? アシュケナージはどうだったかな?

・今回はそんなバレンボイムの1回目の全集、クレンペラー指揮のニュー・フィルハーモニア管弦楽団との共演による第1番を聴きました。まだ20代のバレンボイムですが、美しい音色としっかりしたテクニックで清々しいピアノを聴かせてくれます。一方のクレンペラーは80代、最晩年の指揮なので、決して軽快というわけではありませんが、かといって重苦しくなる事も無く、随所でほかの指揮者からは中々聴く事のできないような大きさを感じます。特に第2楽章は「こういう音楽もあるんだ」という表現の懐の深さを感じました。

・バレンボイムももちろん素晴らしいのですが、今回はクレンペラーの指揮により感銘を受けました。若き日のバレンボイムにとってクレンペラーやルービンシュタインといった大巨匠との共演から得るところは大きかったんだろうと思います。またバレンボイムが巨匠たちに見込まれる才能の持ち主であったというのは、この演奏を聴いても現在の活躍ぶりを見てもわかります。その才能を見抜いていた巨匠たち、さすがですね。いずれにしても貴重な記録だと思います。
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