覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

ジュリーニとシカゴ交響楽団のベルリオーズ「ロメオとジュリエット」(抜粋)

2005年08月28日 | 音楽
・今日は一日中スッキリとしないお天気。ここ数日は空の色も少しずつ秋の気配を感じさせるようになってきました。少々夏バテ気味の今日この頃です。

・今日はベルリオーズの「ロメオとジュリエット」を聴きました。といっても全曲ではなく、声楽の入らない管弦楽だけの部分を演奏した抜粋の録音。ジュリーニとシカゴ交響楽団の演奏です。声楽の部分がないのはCD化の際にカットされたのではなく、元々録音されなかったようです。声の扱いがうまいジュリーニのこと、きっと声楽の部分もすばらしい演奏をしたのではないかと思われるので、このカットは少々残念です。

・ベルリオーズのオーケストレーションの見事さはいつ聴いても素晴らしいですね。とにかく色彩が豊か。聴きながら場面がくっきりと浮かんできます。ジュリーニの指揮はいつもながらの気品あふれるもの。「ロメオひとり」や「愛の情景」の美しさにすっかり聴き入ってしまいました。これだけの演奏なら声楽の部分がなくても満足です。

・シカゴ響もジュリーニが指揮すると音色が違うような気がします。元々素晴らしいオーケストラですが、ジュリーニの録音ではよりエレガントな響きになっているような気がします。

・先日立ち読みした雑誌(書名を失念しました)に、引退後のジュリーニの生活について書いた記事がありました。引退後、ジュリーニは音楽の話を一切しなかったということ、一日二回の散歩が日課で、スカラ座近くの自宅からよく近所の美術館などに足を運んでいたこと・・・、うろ覚えですがそんなことが書いてありました。この記事で一番印象的だったのは、ジュリーニは散歩中によく市民から声をかけられたそうで(見ず知らずの人も多かったみたいです)、中にはサインを求められることもあったそうですが、そんなときは必ずかぶっていた帽子をとって話をしていたそうです。こういうことって、できそうでなかなかできないことですよね。音楽家としてはもちろん、一人の人間として本当に素晴らしい人だったんですね。またさらにジュリーニが好きになりました。

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