覚え書きのようなもの・・・分室

私の好きな音楽のこと(主にクラシック)や日々の出来事、思ったことなどをつたない言葉で記してみます

バーンスタインとウィーン・フィルのベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番

2006年02月01日 | 音楽
・今日の東京は一日雨。かなりまとまった量が降りました。風邪やインフルエンザが流行っているようなのでこの雨はちょうどいいかもしれません。

・今日は久しぶりの休み。そこへ折よく先日ネットで頼んだDVDが届きました。パーンスタインのライヴ映像を収めた9枚組みのセットです。この中に収録されているものの中のいくつかは最近日本でも発売されましたが、このセットには今のところ国内盤の発売予定がない映像も収録されていて、さらに値段も格安(私はアマゾンのマーケットプレイスで購入したのですが手数料込みで8600円程でした)。ただ問題はリージョンコードが違うので一般のDVDプレーヤーでは見られないということ。このセットの存在を知ってから何とか見る方法はないかネットで色々調べたところ、リージョンフリーの設定が出来るプレーヤーを発見。しかも送料無料で6OOO円でお釣りの来る価格。このセットのためにプレーヤーを買っても国内盤を揃えるより安い計算です。ということでプレーヤーも注文。こちらはDVDより一足早く到着しました。しかし、なんでもネットで用が足りてしまうのですから本当に便利な世の中です。

・さてお待ちかねのDVD、今日はまずべートーヴェンのピアノ協奏曲第1番を見ました。バーンスタインがウィーン・フィルを弾き振りしています。会場はウィーンのムジークフェラインザール。1970年のカラー映像ですが音声はモノーラル。でも聴きやすい音質です。恐らく音声だけならステレオで残っているでしょう。画質は年代を考えれば「まあこんなものかな」と言ったところ。

・早速見てみるとコンサートマスターがあのボスコフスキー。ここでまずちょっと感動。続いてバーンスタインが登場。50代に入ったばかりの頃でしょうか、まだまだ若々しさを感じます。第1楽章はややゆっくり目のテンポ。ピアノはもちろんべーゼンドルファー。バーンスタインの演奏は指揮もピアノもとっても雄弁。これは映像なので余計にそう感じるのかもしれませんが、どの部分も曖昧さがなく言いたいことが聴き手によく伝わってきます。ピアノのテクニックも鮮やか、音色も美しいです。第2楽章になるとステージの照明が落ちてバーンスタインだけがライトで浮かび上がるという演出。楽章間、バーンスタインがピアノを鳴らしてオーケストラのチューニングをしている音声も入っています。ポスコフスキーは隣の奏者と何かひそひそ話。たっぷり間を置いて第2楽章が始まります。私は優しさと美しさにあふれたこの楽章が大好きです。ピアノと対話するオーケストラの美しさはウィーン・フィルならでは。木管のチャーミングな音色とバーンスタインの祈るようなピアノが印象的です。第3楽章はダイナミックにして軽快。オーケストラには度々目で合図を送ります。実に手馴れた物です。ここでもバーンスタインのピアノは鮮やか。そしてまた木管がいい音色。この時代のウィーン・フィルの木管ってどこか人懐っこい響きがして、そこが私にはたまらないんです。演奏が終わってボスコフスキーを抱擁するバーンスタイン。会場も万雷の拍手です。

・映像を見終えて、改めて「ああ、バーンスタインはスターだな」と実感しました。華があります。現代にもスター指揮者は沢山いますが、バーンスタインやカラヤンのような「華」のある人って・・・少ないような気がします。
コメント (7)
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