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三十路記念Xserve

2006-01-26 | ヌルヌルアーカイブ
今日は誕生日でした。三十路になりました。いやー、まさか自分の年齢が30の大台にのるなんざ、ほんの一昔前まで思ってもみなかった。ちょっと前まで、アンゴルモアの大王にやられて、若干23歳で死んでいるはず、と思っていた。あの世(霊界)ではなぜか自分が理想の姿形になっていて、「死んだらおどろいた!」と宣(のたま)う予定だった。

しかし、人生とはそうそう予定や思惑どおりにはいかないものだ。

思えば――オ○ニーを(自力で)覚えたばっかりだった――あのころは、「こんな気持ちイイことをしているのは、世界で俺だけに違いない」と、思っていた。しかし現実はそうではなく、みんなやっていた。

思えば――毎週テレビにかぶりついて「ドラえもん」を見ていた――あのころは、のび太の年齢を追い越したことがうれしくてしょうがなかった。しかし、それはのちに憧れやさみしさに変わった。

そんなこんなを経ての、30歳である。
あたまのなかでは、昨日あたりからずっと、「♪も~っすぐ30歳っ」とゆずのボーカルがリフレインしている。

最近お気に入りのfoodiumで、30%オフになっていたケーキを買ってきた。同じくfoodiumで買ってきたインスタントのちゃんこ鍋に火を通しながら、ひとりさみしくケーキにフルーツを盛り付ける。食う。美味い。なぜか、涙がこぼれた。涙のなかに、幻影を見た。あれは、かつて横浜の「こどもの国」で、一生懸命つくった“難度A”の組み立て飛行機が、台風一過の強風にあおられ、地面に激突したときの残骸だ。いやあれは、なけなしの小遣いをはたいて買ってきたパラシュート花火をやっと公園で打ち上げられたのに、落ちてきた落下傘をクラスの女の子たちに横取りされて泣いている、俺自身だ。いやあれは……もうやめよう。過去を振り返るのではなく、清算し、胸の奥にしまい、あたらしい明日の糧としていくのが、大人ってもんじゃないのか。そうだ。そうにちがいない。

「30台の抱負は?」

と訊かれた。迷わず、

「金持ちになる」

と答えた。
だって最近、貧乏なんだもん。いいかげん、キャッシングから卒業しないとやばい。

「人間の足を止めるのは絶望ではなく、諦観だ。人間の足を進めるのは希望ではなく、意志だ」
と、こないだ読んだマンガに書いてあった。まさにそのとおりだと思う。

美輪明宏みたいに、「40台になったら30台だったころの自分がガキに思える。50台になったら40台だったころの自分がガキに思える。60台になったら……」
みたいなことが宣(のたま)えられる、カッコマンになりたい。

老いてますます盛ん。これを目指そう。