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リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

平安時代の和歌はメール?

2021-06-18 11:51:08 | 写真

携帯のメールが飛び交っていたずいぶん前に、女子高校生が詠んだという句がある。

  メール打つ 指のぬくもり 届くかな

瑞々しく淡い「恋の句」として、強く印象に残ている。

 

今はスマホ時代で、「写メ」と呼ばれる写真とメールが一緒に届く通信ツールが

全盛時代だ。

やたら省略語を使い、ごく狭い範囲の中でしか通用しない言葉のやり取りを楽し

んでいる君たちから、冒頭にあげた高校生の感性あふれた「作品」が生まれてく

るだろうか。

おびただし略語から、新しい日本語が誕生することがあっても・・・

スマホを使いこなせないガラケー人間が、負け惜しみとちょっぴり悔しさを込め

ながら「スマホ文化」を斜め目で見ている。

 

世界最古で最高の恋愛小説・源氏物語に頻繁に登場する和歌は、さしずめ現代の

メールと言えないか。

恋の歌が大半を占めているが、源氏物語に一体何首詠われていると思いますか。

ネットで調べたら全54帖の中に795首あるそうで、1巻当たり平均14.7

首で、一番多いのは「須磨」の48首という。

54巻すべての中に和歌がうたわれているわけで、いかに和歌が重要な愛の交

換のツールだったかかが分かります。

その和歌は、ほとんど恋の告白で恋しい人への恋情を伝える内容になっていて

います。

平安の教養人は和歌の素養がなければ恋文も出せず相手にされなかった、とい

うから、和歌がいかに大事なツールだったかが分かるというものです。

 

     <梅雨の晴れ間、昨日見上げた空>

   秋の空を思わせる千切れ雲

   樹間から覗いた入道雲の兆し?


雑学事始⑤

2021-06-10 13:33:10 | 写真

今日も真夏のような暑い日差しが地を焼いています。

熱中症の備えは大丈夫でしょうか。コロナのワクチン接種されましたか。

落語家の桂文珍さんは、ワクチンをネタの新聞エッセーのサゲ(オチ)

やっぱり芸名、文珍やめてワクチンに変えようかなあ」。

朝から笑わせていただきました。

 

さて、今日も「雑学事始」に参りましょう。

早いものでもう⑤を数えます。お役に立つ雑学があれば幸甚です。

お時間のある方はお寄りください。

 

★じゃんけんで勝率が高いのはパー。統計によると1500回の一対一のじゃんけんで

最初に出すのはグー35%、チョキ31.7%、パーが33.3という。つまりパーを

出せばグー35%に勝つ率が高いというわけ。

蛇足の一言>それにしてもじゃんけん1500回の統計とは、暇な人もいたもんだ。

 

★トートバッグの「トート」とは英語のTOTE「運ぶ」と言う意味で、1900年ごろ

アメリカで生まれたという。当時はまだ冷蔵庫がない時代だったので、氷を運ぶために

考案されたが、ファッション性を持ち始めて女性のハートをつかんだようです。

蛇足の一言>レジ袋の有料化に伴い、男もトートバッグのお世話になる時代に

 

★ウミガメが砂浜に上がって産卵するとき、目から流しているのは涙じゃなく塩水。苦

しそうに気張って100個ほど卵を産むから涙を流しているように見えるけど、食べた

海藻に含まれている塩分を出し、同時に目の乾燥も防いでいる。

蛇足の一言>涙に騙されちゃだめだよ、そこの優しいイケメン君。

 

★干した布団を強くたたくのはNG。ベランダで親の仇を討つように強くたたく人がい

ますが、布団の綿や羽根を傷めるだけで、効果が薄くやめた方が良い。

第一ポンポンと大きく響き、ゴミも拡散するから階下の人たちに迷惑。強くたたいても

奥の方にあるゴミは取れない。布団たたきで表面を優しくなでて花粉などを落としまし

ょう。

蛇足の一言>夫婦喧嘩の腹いせに、強くたたく人もいるようだけど布団こそ大迷惑。

 

★雨で中止になった花火はどうなる?解体して処分されるそうです。一度湿気た花火は

打ち上げても点火せずに落花してきて爆発する恐れがあるから。因みに花火の値段は、

小さい3号玉は4千~5千円ほど、大きい10号玉になると10万円、20号玉は

80万円ほどするそうです。

蛇足の一言>花火師泣かすのに刃物は要らぬ、一雨降れば・・・ですね。

 

★牛には別腹が4つあるのはホント。最初の胃袋(第一胃)に食べたものを流し込み、

第2の胃を経由して第3の胃へ。そこから再び食物を口に戻し反芻してかみ砕き、第3

の胃に送られたあと第4の胃で消化液の働きで消化される。

蛇足に一言>美味しいものを食べるとき、別腹が欲しいと願う人は多いでしょう。4

つも別腹がある牛がうらやましいね。

 

★お頭付き?尾頭付き?どちらが正解?正しくは「尾頭付き」。頭と尾が付いた丸ごと

一匹の魚を食することで、最初から最後までまっとうする「長寿の願い」を込められて

いる。因みに頭は左側にして出すのが正しい。

<蛇足の一言>肉食より魚好きな人長寿者が多い、は根拠あるかも。

 

★お札の肖像画は、有名画家ではなく財務省の国家公務員、正式には工芸官が描いてい

る。工芸官は複雑かつ精密な手法を用いて、お札以外に切手や国債のデザインも手掛け

ている。

蛇足の一言>いくら模写がうまくても、ぜったいに偽札は作れないから、安心だね。

 

★血圧が一番高い動物はキリンで普通の人間の2.1倍ほどある。キリンは頭から心

臓まで高さが2メートルもあるから、心臓から頭まで血液を送るには相当高い血圧が

必要になる。

蛇足の一言>米軍研究所で、キリンが急に頭を下げても脳に障害を招かいなことに

ヒントを得て、超高速で急降下したりするジェット戦闘機パイロットの血圧障害防止

の航空服を考案したそうな。

同じようなヒントで、キツツキがガンガン木をつついても脳障害にならないことから

人間の脳外科研究に役立てようとする研究もあるそうな。

キリンやキツツキから学ぶ・・・人間ってすごいねえ。

 

★信号機の電気代は警察が徴収する交通違反者の罰金で賄われている。全国の信号機

の電気代は年間およそ120億円とか、バカにはなりません。

蛇足の一言>交通違反の皆さん、ありがとう。

 

       🌸🌸6月を彩る花たち🌻🌻

  アガパンサスの一種で初めて咲かした「ゴールデンドロップ」

  本来のアガパンサスはまだお目覚め前


自国民を「雑草」と言う冷酷さ

2021-04-25 11:58:09 | 写真

政治的な内容に立ち入ったことは書きたくないのだが、最近耳にしたことがあまりにもシ

ョックだったので、取り上げる。

ミャンマーの軍事クーデタでは、国民を守るべき軍隊が自国民に銃を向けて発砲、多数の

死傷者を出すというひどい惨状になっている。

先日、軍のスポークスマンは「真っ当な木を育てるには、雑草を取り除かなければならな

い」と言う意味のことを記者会見で述べ、自国民の虐殺を正当化した。

「真っ当な木」とは軍事クーデターを起こした側の人たちで、「雑草」とはこれに反対し

ている国民を意味することは明白。

要するにクーデターに反対して民主化を求める人たちを銃でもって根絶しなければならな

い、ということだ。

何という冷酷で愚かな人たちだろう。

昂然と尊大に胸を張って強弁するスポークスマンには知性や寛容のカケラも感じられず、こ

んな愚かなグループに指導される国民の、なんと不幸なことか、と思う。

 

たとえ政権に反対する立場でも、毎日働いて税を納め国を支えている人々なのだ。

どこぞの独裁国家は別にして、公正な選挙が保証されている民主国家なら当然反対意見も

あり、そんな意見も汲み上げながら政治を行うのが、健全な国の在り様というものだ。

選挙に不正があるというなら、もう一度信を国民に問えば済むこと。

それもせずに、武力で我が意を通そうと言うのは愚の極みで、言語道断。

これは私の勘だけど、ミャンマーのクーデタ権力は、必ず崩壊する。

国際世論に背を押された国民は立ち上がり、クーデタ政権を追い出すだろう。

無謀な強権政治は永遠に続かないことは、これまでの歴史が物語っている。

 

なお、日本でもこれとよく似た現象がかつて(今も?)あった。

「雑草」とは正反対の「上級国民」である。

交通事故を起こした元高級官僚が訴追もされなかったことから、ある種階級の人は特権的に

免除されているのか、とネット中心に囂々と非難の声が上がった。

その際出てきたのは「上級国民」だが、実際にそんな国民階層が存在するかどうか知らない

が、なんとも不潔・不快な「言葉」である。

こんな言葉がまことしやかに飛び交う社会も、やはりまともじゃない。

 

    <山笑う4月>

  🌸お墓参りの墓苑で見た満開の山藤🌸


カナのアルバム

2021-01-14 13:16:11 | 写真

カナが我が家に来て、3回目の正月を迎えた。

手のひらに乗るような赤ちゃんだったのが、今では両手で支えないと持ちきれない。

毎日、自由奔放に部屋中を走り回り猫生活を楽しんでいる。

それを目で追いかけながらにやけているのだから、どうしようもないメロメロぶりだ。

猫アルバムで、日常を追ってみた。

有名人の格言を添えて…

 

*にゃーは心のマッサージ(スチュアート・ミックミラン)

 

*惨めさから抜け出す慰めは二つある。音楽と猫だ。(アルベルト・シュバイツアー)

*猫のようなミステリアスな作品が書けたら、と思う(エドガー・アランポー)

 

*猫に迎え入れられることより心が温まることは、人生にはそうない(ティ・ホホフ)

*猫を所有することはできない

 

*猫科の一番小さい動物、つまり猫は最高傑作である(レオナルド・ダヴィンチ)

 

*次第に猫は家の魂の一部になる(ジャン・コクトー) 

 

*猫の愛より偉大な贈り物はあるだろうか(チャールズ・ディッケンズ)


丑年の思い出

2021-01-10 12:00:03 | 写真

2021年は丑年。

ところで牛には特別な思いがある。

ガキの頃は紀州和歌山の山村の農家で育ったが、農作業用に牛を飼っていた。

黒い和牛(黒毛和牛、かな?)で、結構世話もしたもんです。

餌を与えた後、美味しそうに飼い葉を食べる様子や、食べ終わった後豪快に

げっぷしたり、ゆったりもぐもぐ反芻する姿を飽きずに眺めたものだ。

農閑期には、兄たちが外に引っ張り出し運動させるかたわら、道端の草を食

べさせたりする。

牛散歩について行った私は牛の背中に乗せてもらい、角を手綱代わりつかみ

乗馬ならぬ「乗牛」して、少し高いところから景色を楽しんだ。

ド田舎の道だから、めったに車が通らないので牛も安心してのっしのっし

進んでいたが、牛が草を食べようと突然頭を下げたからたまらない。

背に乗っていた私は角の間を見事に1回転して、路上に投げ出された。

ケガはしなかったが、一瞬何が起こったのかわからず呆然と路上に座り込んで

いた。

「人牛一体「」とはいかなかったわけで、この年になっても、あの時の「落牛」

を鮮明に覚えていて、懐かしく思い出している。

 

この牛が子供を産んで乳が良く出る乳牛となった。

子牛は1頭だから乳が余るので、親父が私と弟用にアルミ弁当箱に乳を搾り、

熱処理して飲ませてくれた。

搾りたての生の牛乳は甘く、豪華なおやつでおいしかった。

育ち盛りの子供の栄養補給に、ずいぶん役立ったと思う。

 

その牛との別れも、また忘れられない。

ある時、博労(牛馬の売買の仲介を生業とする人)がやってきて牛を連れ去っ

た。

牛は自分の運命を知っている如く、牛舎から出るのを抵抗、モウモウ鳴き大き

な黒い目から涙を出している。

私も肉牛として「出荷」すると分かっていたので、子供心に堪らなく悲しくト

ラックに乗せられて行く牛を追って走り、別れを惜しみ、泣いた。

その時からだろうか、生き物の目の中に悲哀の表情を感じるようになったのは。

 

3年前、17年間可愛がっていた愛猫が死ぬとき、同じような目をしていた。

今一緒にいるカナの目をのぞき込んで「お前も時々悲しい目をするときがある

ね」と聞いてみる。

 

元禄の徳川綱吉さんが示したすべての生き物の命を憐れむ「生類憐みの令」は、

世間で言われているほど悪法じゃないと思う、今日この頃である。

我が「生類憐みの心」は幼少期の牛の涙が原点、かもしれない。

 

  <春よ早く来い!(2021年1月10日>

 <春になったら・・・(2020年3月26日)>