8日(土) 昨日病院からもらったヘルペスの痛み止めの薬が効いたのか、昨夜は熟
睡、起きたのは10時。雨戸を開けると眩しい光が飛び込んできた。寒さもひどくな
く、さわやかなお目覚め、といった感じ。
昨夜読み始めた佐伯泰英さんの書下ろし時代小説「空也十番勝負青春篇 異変ありや」
(文春文庫)の続きを読む。表紙カバーの略歴によると佐伯さんは1942年生まれ
とあるから78歳、私より2歳若い80歳。パソコンをたたきすぎて腱鞘炎になるほ
ど書いて、ベストセラーを次々生み出しているのだから、すごい。
佐伯さんは文庫本書き下ろしの元祖のような作家で、愛好者を喜ばしている。単行
本→文庫本のコースは、2年ほど待たなければならないが「文庫本書き下ろし」だと
初版本から安価な文庫本価格ですぐに読める。今では佐伯さんに刺激されたのか、文
庫本書き下ろし作家は辻堂魁、畠山健二、上田秀人、坂岡真、鈴木英治、坂井希久子
さんたちが続いているので、愛好者にはとてもありがたい。
9日(日)10時に起床、相変わらずの寝坊。外は、昨日よりさらに寒さが緩み、穏
やかな朝。のろのろ朝食をとって、またのろのろと新聞を読む。相変わらずコロナの
ニュースばかり。
今年最初の3連休の真ん中。午前中、花壇やプランターの草花に水を撒く。
庭の隅っこで、スイセン咲き出す。小さな春を見つけた気分。
午後から大学ラグビーの帝京対明治の決勝戦を見る。別にどちらを応援するわけでも
ないが、学生たちの肉弾相打つ激しい戦いを見るのが気持ちいい。帝京の方が一枚う
わて、明治の猛追をかわして逃げ切り優勝した。
昔は新年スポーツと言えば大学ラグビーで、必ず母校の同志社が決勝に残っていたの
で、熱心に応援したものだ。53歳で夭逝した天才ラガー平尾誠二、大型の重戦車の
ごとく疾駆する大八木淳史とともに向かうところ敵なし。大学選手権3連覇を果たし、
黄金時代を築いた。当時の血沸き肉躍る(骨乱れ飛ぶ?)ラグビー観戦を思い出し、懐
かしかった。
📚 心に響いた名文 📚
人間は角があると世の中を転がって行くのが骨が折れて損だよ。
丸いものはごろごろどこへでも苦なしに行けるが
四角なものはころがるに骨が折れるばかりじゃない、
転がるたびに角がすれて痛いものだ。
どうせ自分一人の世の中じゃなし、
そう自分の思うように人はならないさ。
夏目漱石「吾輩は猫である」(講談社)
🌸 陽だまりに咲くスイセン、小さな春を見つけた気分