組み立てに先立ち、全てのパーツの整形および洗浄を行ないました。ガレージキットの常で、全部のパーツにバリやランナーが付いたままなので、ひとつひとつ順番にバリなどを削り取り、それを中性洗剤を混ぜたぬるま湯で洗い、乾かすという工程を繰り返しました。地味に根気が要りました。
最も大変だったのが、上図の車体上部パーツの整形でした。バリがあちこちに付いていて厚みもあり、ナイフでは削れないのでニッパーで切り離したりしました。
全てのパーツの整形および洗浄に約一時間を要しました。車輪の一部に欠けや不良がみられましたが、パテなどで補修しました。
組み立てに取り掛かりました。Aは起動輪の組み立て、BとCは左右のサスペンションと転輪の組み立て、Dは誘導輪の組み立てです。
Aの起動輪は、片側に欠けがあり、またヒビが入っているパーツもあったため、仮に組み立てたところ、割れてしまいました。仕方が無いので、形状がよく似たアスカモデルのM4シリーズの起動輪に置き換えることにしました。
Dの誘導輪は左右とも転輪が歪んでいて、お湯につけても治らないため、見えない内側を少し削るなどの調整を行いました。上図の二つのパーツのはめ合わせもキツく、双方をヤスリで少しずつ削りながらはめ込みました。
BおよびCのサスペンションの組み立てが最も手間取りました。半数のパーツに歪みがあって、お湯で戻したりヤスリがけしたりして、はめ合わせがキチンとなるまで調整しました。
転輪も大半がカッチリとはまらず、多くは軸棒が欠けているのが理由でした。それで真鍮線で軸棒をこさえて転輪に仕込み、なんとかサスペンションに組み入れました。
かくして車輪類がなんとか仕上がりました。もしかしてこれらの組み立てが今回のキットのヤマ場かな、と思いましたが、実際には違いました。ガレージキットの製作には色々と苦労がつきまといますが、今回のキットも例にもれませんでした。 (続く)