月水食堂のお弁当

地産地消と昭和の香りをコンセプトにした安くておいしいお弁当を届けます。

晴天読書

2010-05-10 07:51:34 | 日記
昨日、今日と布団干し以外一歩も外へ出なかった。

ははf^_^; 次の給料日まで5千円しかないので、
節約のためなのです。
家にいれば財布は開かないからね。

部屋の模様替えをしたりして、何となくすっきりしましたよ。

息子は遊びに出かけていたので、一人のんびり過ごしました。こんないい天気だけど、長編小説を読破したよ。

角田光代 「八日目の蝉」
すごい…絶句しました。
強烈な衝撃に引き込まれ、一気に346P。

何度もこみ上げ、涙があふれた。何という物語。あまりに痛く、悲しく、そして壮大な。

愛人の赤ん坊を誘拐し、逃亡する女と連れ去られた娘の20年。女はカルト集団やあらゆる所に身を隠し、娘との生活を築くため「本物の母」を振る舞う。いじらしいほどの愛情で。

もちろんそんな生活が続くはずなく、娘が4才になる頃、逃亡先の小豆島で二人は引き離される。

そして娘は晴れて実の 両親の元に帰るのだが、両親にとっても、娘にとっても、本当の苦しみはそこからだった。

重たいテーマを、独特のタッチでさらりと、しかし奥深く描いている。

角田さんすご腕です!!

もうこどもを持てないとあきらめた女は犯行当時30才だった。女は、愛人の赤ん坊を計画的に誘拐したのではなく、見ていたらつい手が伸びた。

その気持ちには痛いほど共感する。
私も長年子宝に恵まれず、30の頃には、もう自分は妊娠できないのではと諦めていた。

だから身内や友人の赤ちゃんを 抱かせてもらっては自分を慰めていた。

こどもの純真な心が知りたくて、いつか赤ちゃん相手の仕事ができればと、保育士を目指し勉強した。

しかし、スーパーなどで、ベビーカーのそばに親がいないとつい見とれてしまい、この子が自分の赤ちゃんならいいのにと
よからぬ妄想に駆られた事もある。

だから、息子を授かった時にはたまらなく嬉しかった。

朝市でござを敷いて客を待つおばあちゃんたちに宣伝したかった。

この子私が生みました!

何故朝市で?それはわからないけど(+_+)