月水食堂のお弁当

地産地消と昭和の香りをコンセプトにした安くておいしいお弁当を届けます。

人形たち

2010-04-30 19:00:52 | 日記
「トイストーリー3」がこの夏公開される。
予告CMをテレビで観ただけだが、持ち主の少年が幼い頃には大切にされていたおもちゃたちが、青年になった彼を見て、悲しげな表情をしてこう言った。

「どうして君は大人になるんだろう。どうして僕たちは大人になれないんだろう」

私は、このワンシーンだけで、胸がぎゅっと痛くなり涙が出る。

うちにはたくさんのぬいぐるみがある。
息子が大の人形好きだったから、欲しがるまま与えてきた。

高校生である私の息子はアスペっ子。
対人コミュニケーションが下手くそで、彼なりに苦労してきたから。

人形たちは、そんな息子の無為の友達だった。

もちろん名前もつけてある。中学に上がる頃には、以前のような執着心はなくなったけど、技術家庭の時間に作った電池仕掛けの木製の恐竜の名前が彼の最後につけたもの。

「いとしこ」

私は、彼が幼い頃、名前を呼ぶ代わりに時々「愛し子」と呼んだ。

もちろん人様の前では恥ずかしいので、家の中か身内の前だけ。

伯母である姉たちはあきれながらも、
「愛し子は今日何してる?」と聞いてくれたりもした。

不器用な彼が苦心した自作の恐竜に、苦心しつつ、つけた名前は「いとしこ」
彼は照れながら、
「いとしご」じゃなく
「いとしこ」 と強調した。

そして、狭い家の中を占領するぬいぐるみたちを少しでも処分して減らそうと提案した私に対し、きっぱり言ったのだ。

「いらない子は、一人もいない」
と。

よって、我が家のぬいぐるみが占める人口密度は高いままである。

必要なもの

2010-04-29 18:44:32 | 日記
この袋詰めは、農作業の障害者団体が販売している「サラダセット」

水耕栽培の生野菜詰め合わせ。おいしいo(^-^)o

先日、所属している人権の委員会メンバーとして、知的障害者親の会に招かれ朗読に参加した際いただいたお土産です。

絵本のタイトルは
じんけん 1 と2 。委員会メンバーで製作した作品。

障害者の人権の取り扱いは難しい。 物語や絵にして発表するのだから、様々な影響力もある。

私がこの委員会に参加して二年が過ぎた。
活字となったものをあらためて声にしてみると、いろんな思いが交錯する。

でも私、朗読するのは大好き。
昨年、「朗読者」という小説に出会った。
映画にもなり話題に上った作品。

文盲であることをひた隠しにして一人生きてきた中年女性と、その女性によって男になった少年。

激しい性を描きながらも純愛を感じさせるこの作品の背景には、戦争による傷痕、選べなかった生い立ちが影を射す。そして、容赦なく二人の運命を引き裂いていく。

戦犯として拘置されてる彼女に送った朗読のテープ。そんな思いに答えるように、彼女は必死で字を習い手紙を送る。今まで封印してきた字へのコンプレックスを見事に覆し、喜びに変えたのだ。


知り合いのこどもさんは識字障害である。
漢字をほとんど解読できないのに、支援学級はいやだと主張し、母はその思いに全力で応援している。

まだ見ぬ進路の先には、数々の困難が待ち受けているだろう。

公的な支援が必要な人が支援を拒んでしまう。
その陰にしつこくはびこる世間の「偏見」と「差別」

まっすぐ目を向けていきたい。

みっちゃん

2010-04-28 12:41:42 | 日記
何度も言うが、月、水はお弁当づくりの日。今日のメニューは、チャプチェ、豆腐ピカタのトマトソース、きゅうりとちくわのサラダ、サツマイモとりんごのレモン煮。ごはんには大根の昆布漬けを添えた。

メニュー作りと調理采配は主に私が担当し、メンバー数人とスタッフで朝から作る。

11時30分。さて出来上がり。スタッフは、注文を受けた所に配達。私は80才過ぎの老夫婦のお宅に薬膳弁当を届け、内科医院に勤める友達に一つ。最後に実家の母のところに届けながら私も一緒に食べて行く。

この母の名はみっちゃん。月水弁当の野菜の八割は彼女の作品。一応謝礼は出しております。

みっちゃんは、昔から料理が大の苦手。亡き父は粗暴で怒りの塊だった。その父に「ばかだ」「たあけだ」となじられ母は 作りかけのおかずをほっぽらかし、夜の畑へと逃げていた。

鍋の中には煮詰まり焦げついたがんもどき。
辛くて固くてまずかった。

そんな育ちが私をいつしか料理の道に駆り立てた。
18才の春、私は逃げるように家を出て、昼間は社員食堂の厨房で働く傍ら、夜は調理の専門学校へ通い勉強した。

母は月水弁当のふたを開けるたび、元々細い目をさらに細め、潤まし、そして感嘆する。

母の育てた野菜を娘が調理。そりの合わない母娘だったけど、このささやかなお弁当が絆を結んでくれている。

風の音

2010-04-27 14:18:41 | 日記
今日も雨。昨日の晴れはつかの間の陽気。本当にこの春は寒い日が多い。


先月の終わりに札幌へ旅行したが、まさかの豪雪。着いていきなりの雪で ホテルに缶詰となってしまった事を思い出す
(-.-;)

今日は風も強くて春の嵐 。すごい音。私は風の音が嫌い。なんだか、貧しかったこども時代の冬がオーバーラップして悲しくなる。もうすぐGWだというのに、毛布も暖房器具もしまえないまま(>_<)
あ~落ち着かないね。

予期せぬ事に、人間はストレスを感じるものだ。
まさかの天候。季節はどこへ?

嵐の日にはじっと動かずやり過ごせと、昔、誰かが教えてくれた。
でも若い時分の私には、そのメッセージはピンとこなかった。


今は平凡な生活の中に、幸せがあるのだと実感する。

えいさんが火曜朝ミーティングの時、顔マーク元気調べの中で口にする「何事もなく無事に暮らしている。このまま続けたい」という定番の台詞。その言葉に、病を抱えながら生きてきたメンバーたちのしんどさを噛み締めている。

この写真は、昨年秋から咲き続けてくれた我が家のポインセチア。
一輪の花だけ残り、とうとう回りは枯れてしまった。

たった一輪でも、孤独に耐えつつ咲き誇る。
その美しさに、しなやかな強さを感じている。

笑っていいんだよ!

2010-04-26 18:33:41 | 日記
私の職場は、精神障害を持つ人たちの日中活動を支えている地域活動支援センターである。
ここには、毎日15人くらいのメンバーが集まってくる。

内職作業をメインに月曜水曜は弁当を。時々はレクリエーションを取り入れている。

朝の始まりはまず、ミーティングから。当番さんが司会進行。

その日、私は家にあった
ソフトバンクのお父さん犬をみんなに披露した。

メンバーの女の子の持っている笑う猫のぬいぐるみとコラボ。

さあ、みんな注目!  !

笑い転げる猫の前をお父さん犬ことカイ君が説教たれながら歩いて行く。まるで本当の生き物のように、電池仕掛けの二匹がふれあっている。

メンバーの表情がゆるみ、笑い声が響く。笑顔が広がる。緊張しがちないつもの朝の空気が和んでゆく。よし、いいぞ!

私は皆の顔をチラミする。あの子は? ああ、笑っている。吹き出すのを必死にこらえながら…

いいよ、あっくん、笑っていいんだよ。いつも緊張して、怒りを抱えて難しい顔をしてるよね。

いいよ、笑えば。もっと笑おう。ね、ここには君をいじめた人はいないから。

過去の悔しさを笑い飛ばして、 みんなで分かち合いたいね。小さな喜びや幸せを。
さわらの西京焼き
たまご豆腐
さやえんどうのおかかサラダ
焼き餃子
キャベツのたまご炒め
甘なつみかん
雑穀ふりかけごはん

あ~落ち着かないね。

予期せぬ事に、人間はストレスを感じるものだ。
まさかの天候。季節はどこへ?

嵐の日にはじっと動かずやり過ごせと、昔、誰かが教えてくれた。
でも若い時分の私には、そのメッセージはピンとこなかった。


今は平凡な生活の中に、幸せがあるのだと実感する。

えいさんが火曜朝ミーティングの時、顔マーク元気調べの中で口にする「何事もなく無事に暮らしている。このまま続けたい」という定番の台詞。その言葉に、病を抱えながら生きてきたメンバーたちのしんどさを噛み締めている。

この写真は、昨年秋から咲き続けてくれた我が家のポインセチア。
一輪の花だけ残り、とうとう回りは枯れてしまった。

たった一輪でも、孤独に耐えつつ咲き誇る。
その美しさに、しなやかな強さを感じている。

椎名恵

2010-04-25 16:15:03 | 日記
来ましたっ!ネットで取り寄せた椎名恵の廃盤CD
(^O^)/

椎名恵といえば、20年以上前に大映ドラマの主題歌を歌いまくり数々のヒットを飛ばした実力派アーティスト。30代以上の人懐かしいでしょ?

あんなにヒットメーカーだったのに、今はレンタルショップはおろか店にもまるで置いてない。時代の流れは残酷だ。

なぜ今さら椎名恵か?
先日、植田の小さなパン屋にお気に入りのちくわのパンを買いに行き、道を間違え走ったら、なぜかなんだか懐かしい感じ

その道は、昔付き合っていた人の家の通りだったの。確かこの辺り。少しドキドキしながらゆっくり走ると、懐かしい苗字の表札が。でも最近建て直したようで、ずいぶん立派な家になって驚いた。あの頃は簡素で小さな家だったけど。車庫の脇に乗り古した自転車がニ台。たぶんお子さんの学生時代のものかな、彼は優しい人だから頑張って働いて建て直したんだな。私なんかと一緒になっていたらこんな立派な家はたぶん…そう思うと、込み上げるものがあり、椎名恵の「29」という歌がリフレインした。

♪今あなたに逢えるなら
謝りたい
困らせていたすべてを
やっと人に頼らずに
生きていける
気がしてる
遠いGood-Lack For Me

名曲です。
訂正
椎名恵の歌詞で
Good-LuckをLackと書いてしまいました。も~ほんとにケアレスミスの多い私。

てぃだかんかん

2010-04-24 20:52:28 | 日記
今日から封切りの映画「てぃだかんかん」を観てきた。ナイナイ岡村と実力派女優松雪泰子が夫婦役という異色さと、環境を守るため、珊瑚移植、産卵に命をかけた男の10年の軌跡に惹かれたので早速映画館へ。
夢をテーマにした作品は数多くあるが、夢に向かって走るのは孤独や不安がつきものだと思う。
岡村演じる彼には松雪演じる美しい妻がいて、最後まで信じて支えぬく。
それゆえ男は安心して走り続けることができたのだろう。しかし、妻はあまりに無垢で優しくて、どんなピンチに遭遇しても微笑みを絶やすことはなかった。実話だけに、純真すぎるその眼差しに興ざめする場面もあったが、砂浜を走ってくる夫と二人のこどもを両腕伸ばして抱き留める松雪泰子の後ろ姿はたまらなく美しく偉大なほどで、このワンシーンが映画のすべてを表していたと思える。地味ながら後味のさわやかな作品だった。私もいつか沖縄行こう~と〓

ブログ講座

2010-04-24 11:41:26 | 日記
今日はブログの一日講座。
ブログって、手軽にいろんな人がやってるけど、
自分は人の日記を公開することに抵抗があって
今まで興味なかったんだ。
でも、同じ趣味や考え方を共有できて、結構
楽しめるかなって思い始めた。
だから、ブログ始めちゃいます。
今、私はある福祉系のNPO団体で働いていて、
毎週月曜と水曜だけお弁当屋さんを開いている。
「月水食堂」といいます。よろしくね。