防災ブログ Let's Design with Nature

北風より太陽 ソフトなブログを目指します。

牛山先生の講義を技術者がすべき

2009年09月05日 | 防災・環境のコンセプト
静岡県立大学の牛山先生が、防災の日にちなんで講演をされたそうです。その内容は、このブログでも何度も言っている脱マニュアルでした。

http://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-8f57.html

一昔前は,地震の起き方や台風の構造なんかを教えることが「防災教育」だと考えられていました.しかし,最近は,災害が起こった後の助け合い方を教えることが防災教育であるかのような声が強いように感じます.私は,どちらも偏っていると思いますが,最近,前者が軽んじられすぎではないかと思うようになってきました.個人レベルの防災対策のスタートラインは,やはり,自然を知り,危険を知ることだと思います.その上で,どう備えるかは,マニュアル化できることではなくて,個人個人の事情によって話がだいぶ変わってくるものだとおもいます.講演の最後は,次のようにまとめました.

・マニュアル頭から卒業しましょう
・地震「だけ」が災害ではありません
  ※そうなんです。死者・不明者がいちばん多いのは津波なんです。2004年インドネシアの地震では、日本人観光客が、潮の引きを津波と認識できなかったことが指摘されました。
・避難訓練「だけ」が備えではありません
・まずは予想される災害の把握
 土地の歴史は災害の歴史です。ハザードマップは法指定区域図とは違います
・自分はどのような危険に見舞われそうか その上で,自分としての対策
・何が重要かは,人それぞれ違います
・どうなったら自分は困るか? 具体的にイメージ
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具体的にイメージすることは、妄想することではありません。具体的に”描く”ことが大事です。自分の住む大地は、どのような履歴をもっているのかを”見える化”することです。この手作業の教育が最も遅れています。そして、技術者が地域デビューするべきなのです。

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