私たちの暮らす土地について、地盤工学会という学会があります。その学会誌の名称が(3月までではありますが)「土と基礎」といって、ダムや道路、トンネル、崖崩れ、地すべり、地盤に関する様々な現象を扱っています。
さて、その「土と基礎」2008年3月号に、興味深い記事が3つありましたので、今日はまずそのひとつを紹介します。
土砂災害ハザードマップ-21世紀型ハザードマップへの取り組み
まず、いままでのハザードマップの課題として、
1)みやすさとわかりやすさをさらに工夫していく
2)自分に被害にあうはずがないという思い込みをなくす工夫
3)目から入る情報だけでなく、動き・音・振動など五感に訴える情報を伝達する工夫
があげられています。
この解決策として、3次元動画を用いた火山ハザードマップが紹介されています。しかし、私たちの日常生活にとって親近感があるとは言えません。情報機器の高度化に迎合するのではなく、むしろ手書きでも生活に関わりのある、現在位置の分かりやすい、自然現象に対して感情移入のしやすいマップを作成することが重要です。自分の命を自分で守るためには、自分の目線での安全情報を足で稼ぐのが王道です。私たち技術者は、そのアドバイザーにすぎません。
たとえば
http://www.ohta-geo.com/x/gan/04_23rd/toyooka041106.pdf
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