防災ブログ Let's Design with Nature

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斜面と防災を読み返す

2009年06月13日 | 防災・環境のコンセプト
この間七五三掛地すべりの調査に行ってきましたが、その後の対策で集水井を35箇所設置するんだとか。。。悪くはないと思うのですが。

高野秀雄『斜面と防災』に次のような説明があります。
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現在、広く行われている集水井工は、地すべり活動を促している地下水よりも無関係な、というよりも安全率を低下させるような移動層中間の地下水をたぶんに排除しており、排水量の多いことからその効果を高く評価している。
 
しかし、実際には地すべり活動を助長している例が多く井戸の変状の過半はそれを裏付けるものである。
 
要するに、自由地下水面の場合でも、被圧地下水の場合でも供給量と排水量との割合で水位、水圧が決まるのであって、多量の排水があったからといって必ずしも水位水圧が低下するとはかぎらないことを銘記すべきであろう。
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同書では、排水工ではなく、水圧低下工と言うべきである。という説明がありますが、本質を捉えていると思います。

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