今日は住民の方から斜面点検の依頼があったので、出かけてきました。問題の所在、疑問に思っていることいろいろ伺うのですが、大体において、公図を持ち出されます。私たちの日ごろの仕事でいちばんよく使う図面は地形図ですが、やはり一般の方にとっては公図であり、測量図なのです。
ところが、この公図というのものは実に無機質です。地質学に携わる人は、生態系も含め日本の自然の繊細さ、優美さの理由を知ることを愉しみに生きていますから、線と数字だけでのっぺらぼうな公図は嫌いだと思います。坂の上なのか下なのかも公図だけではわかりません。
図面さえつくればいい、、そこにはあまり職人の誇りも感じません。公共事業のマニュアルもそうですが、誰でも同じようにできるようにという発想が行き着くとこまでいってしまうと、誰も使えないものになる本末転倒がおきてしまいます。
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