GEN事務局会田の大同活動日記

中国黄土高原でのGENの活動や、現地の人々の生活をお伝えします。

ツアー最終日

2006年03月30日 | Weblog
あっという間に大同最終日です。
今日の予想最高気温は19℃。
霊丘で真冬の寒さを体験した身にとって、19℃はとても暑く感じました。
シャツ一枚でも大丈夫なほどの陽気でした。
それにしても中国の日差しは本当に強い!
帽子をかぶって焼けないようにしても、毎日顔がヒリヒリします。

午前中は2001年に世界遺産になった「雲崗石窟」を参観。
その後、緑の地球ネットワークの大同の活動の中心基地である「環境林センター」に向かいました。環境林センターは1995年に着工し、敷地面積20ha、南北に820m、東西に250mの広さを有しています。
センターでは各村のプロジェクト地で使うアンズ苗や混植のための灌木苗を育てています。
土壌は、長年生活汚水が潅漑に使われていたため富栄養化しており、針葉樹の育苗には適していません。
育苗しているものはこのほかに、エンジュ、トネリコ、ニセアカシア、シンジュ、イチョウ、新疆ポプラ、シダレヤナギ、サージ、クコ、マントウヤナギ、ネコヤナギ、金糸ヤナギ、速生ヤナギ、モクゲンジ、リンゴナシ、107ポプラ、108ポプラなど多岐に渡っています。
ポプラ見本園には20種類のポプラが植えられています。
このほかに大同北部で生育可能な品種を集めた見本園や、温室、実験・研修施設、宿舎を備えています。

また2000年には土壌微生物を利用した「汚水処理施設」を作りました。
周りの住宅から出る生活汚排水を浄化して、センターの灌漑用水に使います。
生活汚排水ですから、原水は見た目は灰色、においもきつく、CODは200~230ppmに達しますが、処理後は8ppm~20ppmまで下がります。
色も透明、においも消え、ペットボトルにいれておけばミネラルウォーターと間違えてしまうほどです。
残念ながら昨年はまったく稼動することができませんでした。
というのも昨夏の初めは雨が極端に少なく、周囲の畑で汚水の奪い合いまでが起こり、とても使えるような状態ではありませんでした。さて今年はどうでしょうか。

ツアーご一行は環境林センターで最後の作業をした後、市内で歓送会を行い、夜行列車で北京に向かいました。
大同でツアーのみなさんをお見送りすると、ツアーが滞りなく終わったことに安堵するよりも、いつもなんともいえない寂しさが残ります。
日本全国から集まった幅広い年代の方々と、この大同という地でお会いできることに、毎回とても不思議な縁を感じています。
今回も素晴らしい出会いがたくさんありました。
参加者の皆さんと交流する中で、私自身いろいろな勉強をさせていただいています。
みなさん、大同に来てくださって本当にありがとうございました!!
よかったらまたぜひ大同に来てくださいね!