GEN事務局会田の大同活動日記

中国黄土高原でのGENの活動や、現地の人々の生活をお伝えします。

ツアー2日目①自然植物園

2006年03月27日 | 南天門自然植物園
朝食後に「霊丘自然植物園」に向かいました。
山の中腹にある管理棟までは大型車が入れないため、山のふもとでバスを止め、そこから40分以上歩いたでしょうか、ようやく植物園に到着。
霊丘自然植物園は、霊丘県でナラの大木やカバノキ、カエデなど落葉広葉樹が自生する自然林が発見されたことを機に、放牧や柴刈りを排除するとどのように植生が復活するのかを観察するため、1999年に作られました。
また中国内外から寒冷・乾燥地に適した樹種をあつめ、試験栽培もおこなっています。
86haの敷地を13の区域に分け、海抜900mから1300mの高低差を利用してそれぞれの地形、海抜に合わせて植える種類を変えています。
常勤スタッフは4人。
大同市の最南端に位置するため、春の到来が他と比べて早く、すでに植栽シーズンが始まっています。
今年の春は15種類80,000株を新たに植える予定です。
この7年間に目に見えて大きな変化があり、いまや夏にここを訪れると、素人の私の目には日本の避暑地の森林と変らないように見えます。
昨年の春のちょうど同じ頃にシラカンバの幼木と背比べをして写真を撮りました。
昨年は私の肩ほどの高さだったのですが、今回みつけてびっくり!私の頭上をはるかに超えていました。昨年の倍の高さになったのではないでしょうか。
こうしてぐんぐんのびていくのですね。

植物園に着くとすぐに作業です。
ハマナスの仲間のマイカイを植えました。バラ科植物なので、とげだらけです。
根に土がどっさりと付いた重いとげだらけの苗の一体どこを持ったらいいのか?
四苦八苦しながらとげがちくちくささる中、泣く泣く山の中腹まで運びました。


ツアー2日目②突然の吹雪

2006年03月27日 | 南天門自然植物園
作業も中盤にさしかかったところ、北側の山に急に真っ白いもやがかかりました。
なんだろう?と思っている間に、強風とともに雪が降り始めました。
ツアーが行くところ、どうしてこう雪ばかり降るのでしょうか?
誰か雪女がいるんじゃないの~なんて冗談を言っていたのですが、そのうちにそんな冗談も言っていられないほどの吹雪に!
これじゃあまるで日本のスキー場で体験する雪です。
昼食後も雪は降り止まず、一同震えながら植物園を見学。
あんまりの寒さに、雪の中の見学風景の写真を撮ることも忘れてしまいました。残念。
そして植物園の最高峰を目指して登山です。
1300mの頂上が近づくにつれ、自分の体力が限界に近づいたからか、それとも海抜が上がるためにどんどん空気が薄くなったからか、よくわかりませんが、最後はゼーハーゼーハー息も切れ切れ、やっとの思いで山頂にたどり着きました。
幸い途中で雪はやみ、周囲はきれいに晴れ渡り、山頂から周囲の景色を堪能することができました。

ツアー2日目③上北泉村でホームステイ

2006年03月27日 | Weblog
「作業、寒さ、登山」の3点セットで疲れきった体で山を下り、植物園から程近い「上北泉村」に向かいました。
ここでも目の覚めるような大歓迎ぶり。
村人総出で出迎えてくれました。
上北泉村の人口600人(190戸)、村の敷地面積は800ha、うち耕地面積が43ha、果樹林が130ha、木材林が200haです。
今日は6つの家庭に分かれて、農家でホームステイです。
私たち女性5人のグループは劉さん、孫さん夫妻のうちに泊まりました。
小学校4年生の男の子と3歳のかわいい女の子がいます。
お母さんは熱心な仏教徒で、おうちにも立派な仏壇がありました。
毎日お経のDVDを見るらしく、私たちもお経を聞きながら、おいしい夕食をいただきました。
味付けがあっさりしていてとってもおいしかったので、そう伝えると、全然味見をしていないとのこと。なんでも、熱心な仏教徒なのでニラ、ネギ、ニンニクなどのにおいがあるもの、そして肉、魚など一切食べないため味見ができないそうです。
自分は全然食べられないのに、私たちのために豪華な夕食を振舞っていただいて、なんだか申し訳ない気持ちでした。
食後は、お母さんにいかに仏教がすばらしいかをとうとうと説かれ、頭の中は難しい仏教用語がぐるぐる。
そしてお経の音楽が頭の中をぐるぐる回るなか、眠りにつきました。
今日は長い一日でした。