GEN事務局会田の大同活動日記

中国黄土高原でのGENの活動や、現地の人々の生活をお伝えします。

ツアー初日①桑干河

2006年03月26日 | 桑干河
今日は「2006緑の地球ネットワーク春のワーキングツアー」ご一行が大同に到着します。
駅へ迎えに行くために6時に起床。
今日の朝は少し冷え込んでいるなと思いながらカーテンを開けるとなんと一面の銀世界。
夜中に雪が降り出したようで、朝方もまだ少し降っていました。
少し気温が下がる予報でしたが、雪とは言っていなかったのでとても驚きました。
日本からツアーが来ると天気が崩れるというジンクスは今回も健在です。
列車は予定時刻に大同駅へ到着。
市内で朝食の後、「桑干河」、「三嶺村」を経由して渾源県呉城郷呉城村へ向かいました。
「桑干河」は北京の重要な水源で、北京の主要なダムである「官庁ダム」に注いでいます。
水質低下のため、98年以降は飲用水には使われていないとのこと。
今回も橋の上まで肥料のような悪臭が漂い、水、そして川底も真っ黒でした。
生活汚排水、家畜の糞尿、工場排水などが流れ込んでいます。
水量も少ないため、汚水がどんどん濃縮されているようです。
写真でもわかるように川岸にまだ溶けずに残っている氷も真っ黒です。

ツアー初日②呉城郷呉城村のアンズ基地

2006年03月26日 | 呉城郷アンズ基地
呉城村に向かってバスを走らせていると、黄土色一色だった風景に突如広大な真っ黒い大地が現れました。
目を凝らしてよく見ると見渡す限りのアンズ畑。
残念ながらアンズの花のつぼみはまだ固いままです。
緑の地球ネットワークは1998年にこの呉城村で緑化協力を始めました。
当初はマツやヤナギを植えていましたが、この村の経済状況が厳しく、
当時は学校に通えない子供もいたために、学費を支援する目的で「小学校付属果樹園」としてアンズを植え始めました。
「仁用杏」という種の中の杏仁を収穫するための品種を植えています。
その後村ではアンズを植え広げ、現在では290haあまり、29万本以上に拡大しました。
穀物を植えていた頃、1ムー(1/15ha)当たりの収入は100元~200元でしたが、杏では約1,100元の収入が得られるようになりました。
更に詳しい事情を知りたい方は、高見事務局長の「黄土高原だより」№302、303をご覧ください。http://homepage3.nifty.com/gentree/tayori/tayori.html

昨年は遅霜の影響を受けての絶収だったので、今年はなんとか天候に恵まれてほしいと思います。
一帯がアンズの花で満開になれば、きっとまぶしいほどの風景でしょうね。
呉城村のアンズが満開のころにまたここへ来る予定があるので、またぜひこのブログでその風景をお伝えしたいと思います!

ツアー初日③呉城村に到着

2006年03月26日 | 農村の風景
アンズ畑の先にある呉城村に着くと、村人あげての大歓迎です。
ドラや太鼓に合わせて秧歌(ヤンガー:中国北部の民間舞踊)を踊って歓迎してくれました。
そして呉城村の小学校で記念植樹として校庭にヤナギの木を植えました。
私たちが小学生と一緒に植樹している周りには、村人が何重にも重なり我々の植樹の様子を見物しています。

農家で昼食をとった後、呉城村に別れを告げ、大同の雲崗石窟と並ぶ二大名所の一つ、「懸空寺」を参観。

夕方、大同市最南端の県である霊丘県の宿泊施設に到着しました。
鉄鉱石が豊富な霊丘県はここ数年の鉄鋼石の値上がりにより、目覚しい経済発展を遂げ、物価が高騰。
霊丘県のものは、食料品から宿泊施設まで何から何まで大同一高いと大同スタッフが嘆いていました。
それにしても県城の空気の悪さには閉口しました。
夕食前にホテル周辺を散歩すると、強い風とともにちり、ほこりが舞い上がり、町中が化学物質の大気の膜で覆われているようでした。
県城の先に見える山はかすんで見えません。
30分もすると目がしばしばして、のどにも違和感が。
町の一角で、ゴミ袋、ほこり、ちりを巻き込んで小さな竜巻が起こっていましたが、あの中にだけは入りたくないなと思いました。