ガチャピンのHAPPY LIFE 2

日常生活で感じたままに綴っています。

寄り添うという事

2019-11-08 23:02:14 | お仕事
いろいろあって家族と別居して、ひとり有料老人ホームで生活するIさん。
有料老人ホームに入る前から、うちのデイに通ってみえ、
初対面から、紆余曲折の日々など、私はずっとIさんを身近で見ています。

このところ気分の躁鬱が激しく、今週始めにケアマネから
「しばらくお宅のデイは休みたいそうです」との連絡が…
火曜、木曜と休みが続き、ちょっと気になっていたので、
所長がいる今日を狙って、外出許可をもらい有料老人ホームにIさんを訪ねた。
“本当に体調、悪いのかな…外出もできず、部屋でひとり、落ち込んでいないかな…”
などなど考えながら、お部屋のチャイムを鳴らすと…
私の顔を見るなり、「あ~っ、よく来てくれたね~」と。
Iさんのお部屋に入らせていただくと、
「話したかった」とぽつりぽつりと話してくださいました。

自分の言葉足らずで、本意ではないのにデイを休むようになってしまい、
この先どうしようと、悩んでいたとのこと…
家族さんとの確執も、本当はありがとう…と言わなきゃいけないのはわかってるんだが、
いざ会って、感情が昂ると、それが言えずついつい乱暴な言葉に…
そんな情けない男なんだ…との言葉や、
だんだん判断する力がなくなってきて、自分が変だと不安になり、
誰がに助けてほしいとばかり思っている…などなど、心の声を聞かせてくださいました。

ちょうど今、もう一度、認知症の事を勉強していますが、
認知症ではないかと本人は自覚して不安になる時期がある…とあり、
まさしくIさんは、その時期なんだな…と。
そして、“老いていく事”“老いを感じながらも生きていく事”
そんな他人の営みを、また改めてIさんから学ばせていただいている気がします。

Iさんは明日からまた、デイに復帰されます。
私がお迎えにうかがう予定です。

Iさんは、暗闇の中にいた自分を救い出しに来てくれた私には後光が指していたとか…
私はついに菩薩、はたまた菩薩を通り越して如来にでもなったのか?
そんな訳はありません…
私はあくまでも私。
ただ、ただ、Iさんの気持ちに寄り添いたい…そう思ってお側にいるだけ…
どう寄り添うのが、良いケアであり、支援になるのか…まだまだ私も試行錯誤です。
でも、そんな私の手を握り涙を流されたIさんから、
私は素敵な心の宝物をいただいた気がしています…


以前、Iさんが趣味で作られていた“栞”
「貴女にすべて持っていてほしい」と渡された、その一部です。
こんな素敵な栞を作られるIさんに出逢えたよろこびを胸に、
また、明日から私らしく、頑張りますo(^o^)o
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4 コメント

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ガチャピンさんへ (ソナタ)
2019-11-11 07:45:41
お早うございます♪
素敵なお話を聞かせていただきました。
ガチャピンさんの様に認知症の方に寄り添うことって必要なのに、施設や病院ではなかなか時間をとって、個人的にはしてもらえないことが多いと思います。
それを他施設に赴いて、相手の不安な気持ちを聞き、安心させる…
本当に大切なことですね。
またデイケアでしょっちゅう会えることになった訳で、この方がそれ程落ち込まずに病状の変化をゆっくりと受け入れていくようにご指導くださいね。
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人間だから・・・ (伊豆の花)
2019-11-11 12:11:43
こんにちわ

我が母も、デイサービスに行くことに文句を言うので、私は「じゃ、止めよう」と、素直に従ったのですが、もしかすると本音では無かったかも・・・と、少し反省しましたよ。
でも、母は、元々体力を主とした人生でしたから、施設での老人的扱いが嫌だったのだと思います。
動きが不自由な老人といっても、一括りでは収まらないのが人間である証拠なんでしょうね。
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個別ケア (ガチャピン)
2019-11-11 23:43:32
ソナタさん、こんばんは。
本来はひとりひとりに寄り添う個別のケアができれば、それが理想なのですが…
どこの施設、病院でも人手が足りず、日々の業務に追われるのが現状…その中ではなかなか思うケアはできないと思います。
でも、そんな取り組みをしている所は少いけれどあると思うんですよね…
剃んな場所が増えるようになってほしいと心から願っています。

うちは所長の方針もあり、ケアも思うようにさせてもらえる事が多く、私自身が本当に日々、学ばせてもらってます。
Iさんは、まだまだ気持ちも不安定ですが、出来る限りの支援をできるように、これからも寄り添っていきたいと思います。
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みんな違って… (ガチャピン)
2019-11-11 23:54:26
伊豆の花さま、こんばんは。
残念ながら、施設の中には“お年寄り”という、固定概念で一括りにして見ている所、ありますね…
一例が歌謡曲、確かに「赤いリンゴ」は誰でも口ずさめますが、もっと違う時代の歌がお好きな方もいる…だから固定概念で曲を選ぶのはやめたいのですが、面倒だから、これが楽だから…と安易な道がとられることが多いんですよね…
きっと、お母様はそんな空気を敏感に感じてみえたのかも…
みんな違って…と金子みすゞさんの詩のように、
その人の人生や生き様を認めた対応がされるような介護業界であってほしいと、思いますね。
微力ですが、頑張ります!
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