食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

松尾貴史コラム◇菅首相の飲食店名公表策、市民を扇動し制裁を奨励するのか/少数派

2021年01月20日 | 新型コロナウイルス
Ns170minoritytp 少数派シリーズ 特設|新型コロナウイルス VOL.1121547230b30
松尾貴史コラム◇菅首相の飲食店名公表策、市民を扇動し制裁を奨励するのか

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■GoToトラベル・イート強行し感染拡大の責任も取らず飲食店を悪者にして逃げる
投稿者の文章/GoToトラベル・イートを強行し失敗を重ねても詫びも反省もせず、ただただ逃げるばかりの菅首相。コロナ対策は「エビデンスがない」 「仮定の質問には答えられない」とGoTe・GoTe、(GoToではなく)後手後手の無為無策ぶりを続けています。特にコロナ対策は予測、仮定を積み上げて、事前の防御対策が求められるにも関わらず、一歩も前に出ようとしない菅政権に国民の怒りが高まるばかりです。ウイルス・細菌対策の鉄則である「検査・隔離・保護」を無視して、PCR検査も進めず、この1年に医療拡充を怠り事実上の自宅待機強要、生活苦の方や飲食店への補償も乏しく、感染対策の基本を忘れた菅政権。GoToトラベルの強行など全く感染対策の逆の政策を行い、感染爆発させた責任は大変重い。特にGoToトラベルの失敗を、午後8時までと「飲食店の責任」にすり替えることはなりません。そこで松尾貴史氏のコラムをご紹介します。いつもキッチリと、ポイントを突いた文章に感銘します。

毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの記事をご紹介します。松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*タイトル付け、文章の省略化、補足は投稿者によるものです。


 ↓ ↓ ▽松尾貴史氏のコラム

■後手後手のコロナ対策の失態・失敗を飲食店の責任にすり替え・転嫁
最初の頃は、ライブハウスやらスポーツクラブやらパチンコ店が責められていた。その都度、悪者を作って「たたかせる」のが好きな権力者たちは今、新型コロナウイルス禍で飲食店を標的にしている。そこに納品する精肉業、鮮魚店、八百屋、おしぼり業者、製氷店、米穀店、生花店等にまで深刻な影響が出ている。「店名公表も辞さない」と言う。これはつまり「店名をさらすから、みんなで嫌がらせしてあげてください」と、市民を扇動するということなのか。罰則ではないが、制裁は奨励するという暗い社会を作り上げたいのだろう。営業を続けたパチンコ店を公表して、逆に集客に寄与したどこかの府知事もいたが。

新宿の老舗焼き鳥店の店主は、報道番組のインタビューで「店名の公表、私個人としては結構」 「罰金と言われたら国と闘うつもり。裁判でも何でも」 「なぜ罰金を払わなければいけないのか。原因を作ったのは誰か。2月、3月、習近平が来る、オリンピックだと、対策を先延ばしにして、こんなに感染させたのは誰の責任なのか。誰が今、苦しんでいるのか。一言のおわびもない」 「そんな人たちの言うことを私はもう今、聞けません」と、顔と実名を出して語っておられた。実に筋が通っている。「6割が感染経路不明」と言っておいて、「その多くが飲食」とやり玉にあげるが、想像でしかない。「仮定の質問には答えない」が口癖のご仁とは思えぬ、仮定の上に立った対策ではないか。

しかし、後手後手は「仮定の質問には答えられない」無能ぶりのせいでもあるだろう。仮定して政策なり対策なりを講じるのも重要な仕事のはずだが、彼はそこから逃げ続けて、「確定」してから右往左往するので無為無策の後手後手になるのは自明の理だ。勝負の3週間と言いながら「GoToトラベル」やら「GoToイート」を強行して市民の移動と飲食を促進しまくり、自分たちも大人数で会食していた首相が急に飲食を標的にするとんちんかん。大阪では、数日前には「感染は抑制できている」とのんきに自画自賛していた府知事が、突然、「緊急事態宣言要請」と力み始めたことも滑稽(こっけい)だ。

■「緊急事態」というのに目はうつろ・原稿は棒読み・質問はぐらかすばかり
首相の記者会見で複数のテレビ局の記者が「再度の特別定額給付金は」 「持続化給付金は」などと聞いたら、ただ話をそらすだけで、「東京五輪の開催に世論の多くが懐疑的になっている」と記者から指摘されると、「安全安心な大会を実現したいという決意を持っている」と個人の心情を述べるのみ。開催できるかを心配しているのに、個人の決意など屁(へ)の突っ張りにもならない。「世界で(ワクチンの)接種が始まっている」 「対応していくことによって、国民の雰囲気も変わってくるのではないか」と言う。まるでウイルスが国民の雰囲気を読んで収束してくれるような感覚だ。そして「1カ月後におさまらなかったら宣言の延長は」という質問に、半笑いで「仮定の話には答えない」と、また得意技を繰り出す。「緊急事態」というのに目はうつろで原稿は棒読み、質問ははぐらかすばかり。

飲食店は夜8時までにして、夜8時以降の外出自粛というのも違和感がある。終日徹底してくれというならまだ理屈が通るが、「午後8時以降」だ。防犯目的ならわかるが、夜の方が密にならず、外出する時間が分散された方が予防につながるのではないか。都政にも欺瞞(ぎまん)が感じられる。かつて「東京アラート」と言って橋を赤いライトアップで染めたとき、1日の新規感染者は30~40人だったのではないか。二千数百人という感染爆発が起きている今の惨状は都知事が言っていた「オーバーシュート」ではないのか。ロックダウンの要請はおろか、東京アラートさえ発出しないのはなぜなのか。あれもまた、印象操作と言葉遊びだけの、仕事をしているふりだったのか。

Sankoub
次号/113・「#二階に殺される」が医療崩壊で現実化、二階氏を失脚させねばコロナは収束しない
前号/111・緊急事態宣言を再び発出したが科学軽視は甚だしくPCR検査拡充の戦略もなし

Ntopkeiji

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