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「ワンオペ育児」がはびこる背景に共働きでも育児・家事をしない夫が8割も/少数派

2019年04月27日 | 社会の弱者・人権
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/社会の弱者・人権
「ワンオペ育児」がはびこる背景に共働きでも育児・家事をしない夫が8割も

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■共働き夫婦で家事・育児をしない夫は「ブラック夫」だ
「ワンオペ育児」という言葉が、流行っているそうです。妻(母親)が、育児や家事を全て1人で受け持っている厳しい状態を指す言葉です。かつて牛丼チェーン店の「すき家」が、従業員1人だけでこなす深夜業務において、お客の混み具合によっては長時間トイレに行けない、その他様々な業務障害を起こし社会問題化しました。そこから来た言葉として、まさしく育児・家事を恒常的に母親1人で行なうワンオペ育児が、牛丼店以上に深刻な問題とされています。例えば保育園の送り迎え、保育を始めとする子供の面倒、食事、洗濯、子供の入浴、寝つかせるなど次々と母親1人がこなす実態が、まさしく厳しい「オペレーション」表現なのです。ワンオペ育児が専業主婦のことだけではなく、何と多数の共働き夫婦に及んでいることです。

世の中では、これほどまでに“イクメン”など夫の育児参加、男性の育休取得の促進が叫ばれていても、驚く実態は共働きでも育児・家事をしない夫が7~8割もいるそうです。総務省の調査では、6歳未満の子供を持つ親が育児・家事に費やす時間が、共働きの場合、妻が1日約6時間に対し、夫はわずか1時間程度だそうです。但し全体の平均値なので、実際は8割の夫が家事をせず、育児も7割の夫が全くしていないと分析します。今時の流行語風に言えば、育児・家事に参加しない男性は、「ブラック夫」かも知れません。メディアでは男性の育児参加が注目されていますが、全国的に見れば、さして進んでいないのでしょう。私が思うに、男性の育児参加ができているのは、仕事が暇な割に収入も身分も保障されている公務員、一部の大手企業だけと思います。

■ワンオペ育児の元凶は日本に蔓延る非正規・長時間労働・低賃金政策
しかし専門家は、背景に2種類のタイプの「夫」がいると指摘します。育児に全く関心のない本物のブラック夫、もう1つが育児に関わりたくても、仕事上、困難な場合です。非正規社員である境遇を始め、労働時間が長く厳しい仕事を持っており、現在、1日10時間以上働かざるを得ない男性が44%もいます。自ずと帰宅時間も遅くなり、疲労も重なります。手伝いたいと思う夫でも、現実は疲れ切って家に帰って寝るだけではないでしょうか。従ってワンオペ育児・ワンオペ主婦といっても、家庭によって夫の状況・心情は全く違うと言います。私は、そもそも男性の育児参加が少ないのは、政府が経済界とつるんで進めている非正規・長時間労働・低賃金政策が根本的問題というか元凶だと思います。

同様に専門家は、このように長時間労働を強いる企業は、社員(夫)のみならずその家族の幸せまで搾取していると指摘します。我が家は、当時、専業主婦で、子供は妻に任せっぱなしでした。専業主婦・共働きに限らず世の中は概ね子供が小さい頃は、夫は仕事自体にアブラが乗り責任も任されるので、人生でかなり忙しい時期です。個人的に今思うと率直なところ、我が子が小さい頃は仕事に追われ仕方なかったのですが、何もしてやれなかった一抹の寂しさ、子供への罪悪感、責任のなさを反省します。欧米のように過度の仕事をせず、安心して奥さんや子供と過ごす時間を長く取れる、それでも生活が成り立つ賃金体系の構築など、日本も経済一辺倒の考え方を改め国家的な仕組みを作らねばなりません。

■育児は夫にとっても貴重な体験を得るという意識変革が重要
TVドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が好評だったのは、新しいカップルの在り方が描かれ、それが新鮮だったということでしょうか?妻の「無償の家事」は、愛情なのか? 夫が家事をしない根底には、「家事は愛情表現であるべきだ」という意識が強いのではないかと思われます。夫は、生まれてから結婚するまでの長い期間、母親が自分に対し「無償」で家事をしてくれた経験が根底にあり、それが災いしています。妻が自分に愛情があるから、妻は喜んで家事をするのが当然という意識です。そのため、家事を喜んでしない妻や分担を主張する妻は、夫から非難される現状があります。妻の側も、その点を曖昧としたまま、不満を募らせています。これからの夫婦は結婚したら(できれば結婚前に)、小遣いの額?(笑)の他に、「家事の分担」に関する取り決めをすべきと考えます。“逃げ恥”のドラマの影響によって、日本の夫婦の家事の在り方・分担が進めばと考えます。

妻だけに過剰な育児・家事を強要する「ブラック夫」、育児がしたくてもできないような長時間労働が常態化するような会社も今や「ブラック企業」です。また非正規・長時間労働を促進する「ブラック政府」と「ブラック経済界」の方針を、撲滅せねばなりません。また思い上がったブラック夫は謙虚に反省し、育児は1人でするものではない!育児は子供が小さなその時期しかできない人生で貴重な体験といった意識変革・前向きな姿勢を持つことが重要です。サラリーマン川柳には、「主婦も三六協定結びたい」(残業時間の制限~この場合は家事時間)がアップされています。“逃げ恥”は役に立つが、家庭内の「逃げ得」は許されません。妻だけに育児・家事を押し付けることが、どれだけ過酷なことかを世の中の多くの夫は理解すべきです。「今日もワンオペ」といった暗い実態ではなく、いつも育児を手伝う夫が今晩は飲み会のため、“今日だけワンオペ”という明るい使い方になればと思います。

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