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神宮外苑④再開発ストップは「小池都知事の英断しかない」知事の力で流れを変えて/少数派

2023年08月28日 | 環境・海洋プラ
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神宮外苑④再開発ストップは「小池都知事の英断しかない」知事の力で流れを変えて

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■盲点・風致地区のランク変更は区の部長クラスができたので誰にも知られずに進められた
Nharu 毎日新聞・山田孝男特別編集委員「風知草」コラムより/神宮外苑再開発は既に東京都都市計画審議会が決めたことだが、東京都知事の権限をもってすれば、100年かけて育まれた森を守ることができる。それにつけても、外苑に高さ185メートルの超高層ビルを建てるという異様な決定がなぜ、なされたのか。なぜ、都議会やマスコミで騒がれることもなく進んだのか。改めて考えたい。新しい秩父宮ラグビー場は、旧神宮第2球場とその北に広がる<建国記念文庫の森>の跡地に建つ。ここは今、塀で囲われ、7月27日、都環境影響評価審議会で事業者から「9月に移植する」と報告があった。それにしても不思議なのは、<風致地区>のうちでも最も手厚く保護されるはずの「A」ランクの森がなぜ、簡単に開発できるのかという点である。風致とは「景色のおもむき。あじわい」のこと(広辞苑)。

Nharu 都市計画法は1919(大正8)年成立。神宮外苑は26(同15)年に全国初の風致地区に指定された。都市の自然美、景観美を守るため、行政がエリア内の開発を制限する。今はランクが5つに分かれ、最も厳しく制限される地域が「A」(優良)。最も緩いのが「S」。その間に「BCD」がある。2020年2月28日、不可侵の「A」だった<建国記念文庫の森>一帯が、最もユルユルの「S」へ変わった。「S」は「高さの緩和は特に上限を定めないが、再開発等促進区を定める地区計画運用基準の範囲内」(新宿区風致地区条例)と規定されている。変更に気づいた石川幹子中央大研究開発機構・機構教授が調べると、許認可権者は新宿区長、それも実際に判断するのは区長ではなく、担当部長であることがわかった。風致地区の高さ制限と容積率の変更は、区審議会や都市計画審議会に報告されることはなく、ホームページ上で一方的に公開されているのが実態だった。これだけ重要な風致地区の変更とその帰結を、国会、都区議会、マスコミも、知ることができなかった。

Nharu 『東京には、高さ60メートルを超す高層ビルが合計1251棟ある』(20年現在。都建築統計年報に基づく大澤昭彦東洋大理工学部建築学科准教授の集計。以下同)。それがいつできたかを見ると、『66.4%が2000年以降に集中している。バブルの時代(85~91年)が最多というわけではない。高さ100メートル超のビルについて言えば、じつに75.4%が00年以降に建っている』。70年代、美濃部革新都政は規制緩和活用の再開発に消極的だった。80年代、地価高騰によるオフィス不足で中曽根康弘首相と鈴木俊一都知事が規制緩和を促進。これが01年の小泉政権以降になると、バブル後に塩漬けになっていた土地を活用して景気回復をめざすという流れに。以後、自公政権か旧民主党政権かを問わず、現岸田政権に至るまで、規制緩和による再開発は<まちづくり>と経済活性化を満たす政策であるという考え方が広まっていった。大澤准教授『ここ20年ほど、日本の高層ビル建築は度を超していると思ってきました。ただ、ビジネスですから、業者は需要が減れば調整します。ゆがみを正すのはやはり権限を握っている行政です。事業者としっかり交渉して譲歩を引き出してほしい』。知事の力で流れを変えてもらいたい。

■投稿者の文章|都知事ビッグモーターの枯葉剤に怒り神宮外苑の大伐採には沈黙を続ける
全くの盲点だった。100年以上施行されている<風致地区>の保全の重要な法律も、突き詰めればたかが区の部長クラスの一存で変更できるものだったとは。部長クラスと言ったが、もっと上層部あるいは建設業者の”入れ知恵”なのだろう。思えば東京五輪開催のために国立競技場を新築する際、当初、国際的建築家ザハ氏が近未来デザイン案(当初建設費3000億円)が示された。ここでも風致地区に70m近い高さ、あるいはデザイン的に馴染まないとの批判に小池知事は沈黙のままだった。小池氏は、環境問題には少しも関心がない態度だった。たぶんこの時も所在地が神宮外苑と同じ新宿区なので、区の部長が認めれば建てられたのだろう。投稿者はてっきり風致地区の条件を変えるには、法律を変えなくてはならないと思っていて大変な勉強不足でした。

話は飛びビッグモーターの枯葉剤の散布により、街路樹が枯死あるいは伐採されているのが都内でも見つかった。記者会見で小池氏は厳正に対処すると発言したが、投稿者はあまりの可笑しさに噴き出した。もちろんビッグモーターの不祥事は大問題だが、数千本が切り倒される神宮外苑の環境・風致問題はレベル・意味合いが桁違いである。都民レベルを越え国民的に100年以上守ってきた風致地区そのものや神宮外苑でも、1人の”暴君”が出没すればズタズタにされる。平和でも、同じことが言える。一握りの大企業と組んで、緑の地帯を「再開発」の名目の下に壊すのは許されない。再植樹しても、枯死する恐れが高く強く反対する。次号は「明治神宮内苑・外苑100年の歴史」をお伝えします。

Sankoub
次号/神宮外苑⑤新国立競技場騒動から学んだ明治神宮内苑・外苑100年以上の歴史と背景
前号/神宮外苑③再開発・3m以下の木を含み3千本超の樹木を伐採し超高層ビル整備

Ntopkeiji

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