安倍首相の異常なトランプ追従・朝貢外交は日本にとって危険過ぎる／少数派

　少数派シリーズ／政治情勢
安倍首相の異常なトランプ追従・朝貢外交は日本にとって危険過ぎる



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■典型的な朝貢外交で米国メディアからも物笑い・皮肉
トランプ大統領の迷走？が日本に及ぼす影響について説明します。安倍首相とトランプ大統領との日米首脳会談において、安倍首相のあの“はしゃぎぶり”、満面の笑みを通り越しニタニタ顔、おまけに２７ホールもゴルフをしたそうです。そう言えば、小泉元首相も現役時、エルビス・プレスリー記念館において、ブッシュ大統領夫婦の面前で、大袈裟な身振り手振りで“エア・プレスリー”を演じ、日米の国民から失笑を買いました。日本のトップとして、両者の行為は極めて恥ずかしく情けないと思います。問題は「トランプべったり・すり寄り」、何の批判もなく「米国の拝外主義への追随」に走る姿に、私達日本国民として非常に危うさを感じます。まさしく典型的な、「朝貢（ちょうこう）外交」です。朝貢とは例えば古き時代の中国に、小さな周辺諸国の使いが貢ぎ物を献上し奉（たてま）ったことを指します。遥か下の立場の者が、権力者に「へつらう」ことなのです。

昨年１１月、安倍首相はトランプ氏が大統領選挙に勝利した直後、いち早くトランプタワー（自宅）を訪問、さらには今回の日米首脳会談でも恥じも外聞もない姿を見せてしまいました。安倍首相の一連の行為には、外交は大きな国も小さな国も対等であるべき主旨を、自ら投げ捨てた見苦しい“なれの果て”です。アニメ・ドラえもんの、ジャイアンにへつらう「スネ夫」君状態ですね。米誌の記事も、皮肉たっぷりです。タイム誌は「安倍首相は大統領の心をつかむ方法を示した、へつらいである」。ワシントン・ポスト誌も「安倍首相は億万長者のビジネスマンにおべっかを使いながら、米国がますます強くなることを歓迎している」。ニュース専門の放送局は「これほど米大統領に、おべっかを使う外国の首脳は今まで見たことがない」などです。このように米国メディアからも、物笑い・皮肉が浴びせられています。これはトランプ大統領の口癖の、「フェイクニュース」ではありません。

■日本の弱みに乗じて米国は軍事強化と経済介入を迫って来る
米民主党の大統領候補の１人だったバーニー・サンダース上院議員は、「トランプ大統領の目標は、この国の富裕層の利益を保護することだ」と述べました。「アベノミクス」も、大企業への奉仕政策です。どちらも大企業・億万長者を支援する政策のため、“ウマが合う”のでしょう。共同声明でトランプ大統領は、日本の防衛に対し『核使用も辞さない』方針を示しました。その背景には、日本へ「軍事強化」と「経済介入」を迫って来る計画です。１機１００億円以上もする戦闘機などの米国軍需品の押し付け、日本の“軍事費”の増加や戦争への共同参加の要求です。経済面も日本市場へ介入を迫り、日本を意のままに動かそうとしているのです。安倍首相のヘラヘラ態度は、「ご随意に！」と認めたようなものです。帰国後の国会で、米国との過度の緊密ぶりを指摘され、「それしか選択肢がない」と強く言い切り問題になっています。世界との外交上、何と思考・視野が狭いのでしょうか。安倍首相が進める、日米の蜜月ぶりは危険過ぎます。

無責任だと思ったことは、中東・アフリカ７か国からの米国への入国を禁止する大統領令について、日米会談後の記者会見で、安倍首相は聞かれもしないのに「コメントは差し控えたい」と発言したことです。大統領令は、当該７か国やヨーロッパ・世界各国、国連まで非難の声を上げました。米国憲法修正第一条の「信教の自由」に反し、難民条約や国際的取決にも違反する重大な国際問題なのです。諸外国からは、日本が入国禁止を『支持した』と捉えられます。現時点では解除されたとは言え、日本のこんな姿勢を忘れないでしょう。またトランプ大統領は極めてイスラエル寄りの動きを見せ、世界が不安視しています。パレスチナとの激しい中東戦争が、ぶり返すかも知れません（残念ながらこの件は割愛）。こんな動向の中、米国への過度な追従を続ければ、世界から孤立します。また日本が、戦争に巻き込まれる恐れが数段高まります。あるいは曲解されて、日本がテロリストの標的になりかねません。安倍首相の世界観がない狭量な考え方は、日本国民を危険にさらす行為そのものです。

　サンダース候補のスピーチ指摘と日本で急激に進む「富の集中化」の共通性