食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

ジェルボール洗剤はゼリーに見えることから乳幼児の誤飲が多発/家庭用品の危険・洗面所9

2019年04月27日 | 台所・洗面・風呂
Nyouhintp

Nkikentp 家庭用品の危険シリーズ ■P&G社・ジェルボール洗剤/洗面所
ジェルボール洗剤はゼリーに見えることから乳幼児の誤飲が多発
P&G社は海外での子供の誤飲を認識しながらそのまま日本でも販売

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■子供が手を出したくなるような色や形状の製品は販売するな!
新タイプの洗濯用のパック型液体洗剤、いわゆるP&Gジャパンから発売された「ジェルボール」を、乳幼児が誤って口に入れる誤飲事故などが1年間で152件も起きています。ジェルボールとは、1個の大きさが縦4cm x 横3.5cm x 高さ2cmの水に溶ける透明フィルムで包まれた液体洗剤です。洗濯機に入れるだけの使い切りタイプなので、計量の手間が省けます。しかし一口大の赤・緑のお菓子やゼリーに見えることから、乳幼児の誤飲が絶えないのです。

消費者庁は発売前から懸念を伝え対策を求めていましたが、P&G側は根本的な対策をなさぬまま販売に踏み切ってしまいました。P&G社の悪質なところは、日本に先駆けた海外販売でも同様な子供の事故が多発し、それを認識していたことです。日本の事故は0~6歳までの子供、特に3歳以下の乳幼児に集中しています。ゼリーと間違えて口に入れたり、珍しさからか握りつぶして洗剤が眼に入った事故などです。約半分の子供が医療機関を受診しましたが、幸い重大な事故に至っていません。

国民生活センターも、乳幼児がジェルボールを口に入れ噛んだことを想定した検証テストを行いました。唾液の替わりに水を垂らし、試験器で豆腐が潰れる程度の力を加えると、フィルムが破れ液体が漏れ出すことが判明しました。このように脆(もろ)いものなので、消費者に注意喚起しています。また製品同士がくっついていたため、はがそうとした際にフィルムが破れ、中身が眼に入った高齢者の事故もありました。

子供の事故の専門家は、「5歳くらいまでの子供は、口の大きさより小さい3~4cm以下のものなら、何でも口に入れる。まして菓子・ゼリーのような形状やカラフルなものなら、なおさらだ。また子供は母親などの行動の真似をしたがるので、洗剤に触れ、間違って口に入ってしまう。やはり、用途に関係なく子供の口に入る大きさのものは、手の届かない所へしまうしかない。」などと指摘しています。

■消費者とりわけ小さな子供や高齢者を事故から守るのがメーカーの役目
22人が喉を詰まらせ死亡・社会問題化した「こんにゃくゼリー」でも容器の形に法的規制はなく、今も子供や高齢者が食べない前提で販売が続けられていると消費者庁は言っています。食品のカラクリシリーズ(下記リンク)では、当時、散々「こんにゃくゼリー」製造会社の無責任さを指摘しました。死亡多発したこんにゃくゼリー問題は、若い独身の方には、母親の責任を問う声が高かったのです。しかし投稿者は、けっして親の監視の眼が甘いのではないと考えます。子供を持てば、分かります。

「こんにゃくゼリー」も今回の「ジェルボール」でも、子供がついつい手を出してしまいそうな形状や色は、メーカーとして避けるべきです。様々な誤飲事故(下記・危険への対策)は、分かっただけでも、年間2.2万件起きており、うち1.8万件が5歳以下の乳幼児だったそうです。何でも興味を示すのが、小さな子供の習性です。メーカーはすぐ親の管理不足のせいにしないで、『子供愛護+消費者の立場優先』の姿勢で臨むべきです。それが、メーカーが持つべき消費者に対する基本です。

一方、消費者も簡単・便利に流されず、若い夫婦は元より、高齢者もこんな色や形状では、「孫が危ない!」感覚を持ち続けましょう。子供・孫達のことを考えれば、「こんな製品は買わない」行動が重要なのです。自己防衛・自家族防御の精神です。因みに「ボールド」製品が赤色、「アリエール」は緑色をしています。「Bold」とは大胆・目立つ・力強さ、「アリエール(ARIEL)」はヘブライ語の「神」、中世以降は“空気の精”といわれる(同社HPより)。それにしてもP&G社の態度は、大胆過ぎて・アリエナ~イ!

■■危険への対策■■
乳幼児(5歳以下)の家庭用品の誤飲事故の内訳(日本中毒情報センター調べ)
化粧品18.3%、たばこ関連品14.1%、乾燥剤・鮮度保持剤11.4%、洗浄剤10.5%、文具・芸術工芸用品7.7%、殺虫剤7.2%、芳香剤・消臭剤・脱臭剤5.1%、保冷剤4%、電池3.2%、肥料2.2%、防虫剤2.0%、おもちゃ1.8%、その他12.6%
事故の発生は、家事で子供から眼が離れやすい、朝や夕方が目立つといいます。

Sankoub
柔軟剤を4人に1人が標準使用量の2倍以上も使い他人が健康被害に
食品のカラクリシリーズ(詳しい内容)
こんにゃくゼリーで22人死亡も改善せず拡販を優先させたメーカーの悪質さ
メーカーはこんにゃくゼリー死亡事故を全て消費者の責任にした

Nfamitop

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