山里の暮らしに関する一考察

本州内の町で、人口密度が下から2番目の小さな町・宮城県七ヶ宿に所在する社内で最小の事業所、七ヶ宿林業所のブログです。

地理の問題です。

2012-02-29 09:46:31 | インポート
Q.下図楕円内地域の特徴について答えなさい。
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A.宮城・山形・福島にまたがるこの楕円内(矢印七ヶ宿)は
 林業事業不利地である

解説
この地域は、大変住みやすい所なのですが
林業事業の最大の目的である木材(丸太)生産販売を行う上で
地域内に規模の大きな製材等木材加工事業者が居ないことにより
この辺りで生産された丸太は遠隔地への輸送を余儀なくされます。

当然のことながら、大規模木材加工事業者の
木材(丸太)引き受け価格は、先方着価格で設定されますので
輸送距離が遠くなれば丸太生産者の手取りは減殺されます。
丸太は重量&体積の割には価格が↓なので
運賃が占める割合が大きいのです。

また、それに伴って輸送事業者も僅かなので
色々な交渉事が難しくなります。

今日も我が社の丸太は県北部から取りに来て
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100km以上の道程を経て、県北部の製材所に納品されます。


宮城・山形は北部に、福島は南部に規模の大きな木材加工事業者が所在しています。
古くから産地形成が成されなかったことによるものですが
殿様達の政策が、今に至るまで影響しているのが林業らしいですね。