これは現在、大村市で工事中の木造住宅の現場です。
木製建具用の鴨居で、外側より雨戸が2列、網戸が1列、ガラス戸が2列、柱の内側に内障子用が2列あります。
ただ単にここだけ見ても美しいと思ったので、写して来ました。
個人住宅というものは、住まい手の方がおそらく一生そこで生活をする、いわゆる「暮らす」ことになる処で、使用する材料はその温かさ冷たさだけでなく、手触りやら香りなどにも充分配慮されるべきです。
材料などにこだわるとどうしても高コストを連想しがちですが、実際はそれほどでもありません。問題は自然素材の場合、アルミやスチールに比較すると耐候性が低いことでしょう。
雨期には湿度で伸びて建具が堅くなったり、雨などの染みが残ったり、いつも触るところは手あかで汚れたりと、住まうことにも苦戦を強いられます。
しかしいつまで経ってもツルツルピカピカよりも、自然に風化し、時の経過と共に風格を増してくれるような材料が、僕は好きです。
mm
まさき設計