『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

日銀緩和維持で23年2月以降「円安再加速」実質賃金の低下続く

2023-06-08 08:48:22 | 日記
日本円は、2022年の春から秋にかけて著しく減価し、昨年9月には1ドル=151円台をつけた後、元に戻る動きがでていたが、23年2月以降は再び円安に向かっていた。
 今年の初頭から見ると、円の価値は約1割減価した。主要な通貨の中で円の価値減少だ。
 22年の円安はドル高によってもたらされた面が強いが、いまは、円の独歩安となっている。
 これは、植田和男新総裁のもとで日本銀行の新体制が金融緩和の継続を明言したためだ。つまり円安を抑制するために長期金利を直ちに引き上げることはしないというメッセージを市場に送っているためだ。
 今春闘は30年ぶりに高い賃上げ率になったが、円安による輸入コスト増加が消費者物価を上昇させるメカニズムは続き、結局、実質賃金は回復しないまま低下し続けることになる。
為替レートが今後どのように動くかは、さまざまな要因に依存しており、予測することが不可能だ。また契約通貨ベースでの輸入価格の動向を予測することも難しい。
 ただし、仮に現在の1ドル=140円程度という水準が続くとすれば、今年の9月頃までは、昨年に比べて円安である状況が続くことになる。そして仮に契約通貨ベースの輸入物価が現在とほぼ同じであれば、円ベースでの輸入物価は22年に比べて上昇することになる。
 これまでのデータを見ると、円ベースの輸入物価指数の対前年比がr%であれば、その数カ月後の消費者物価指数の対前年比が0.1r%程度となる傾向がみられる。したがって、円ベースでの輸入物価指数の対前年上昇率が前述のように3.7ポイント高くなれれば、消費者物価指数の対前年上昇率は、0.37ポイントほど高くなるだろう。国民は今後、円安、物価高、実質賃金・年金下落に直面し、苦しい台所です。
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