「いつもの日本に戻った」
27日のワールドカップ・グループE第2節でコスタリカに0-1で敗れた日本。フットボール大国であり、日本と同グループのライバルであるスペインのメディアは、この試合をどのように報じたのだろうか。
ボールを保持して主導権を握り、最終的にコスタリカの約3倍となる13本のシュートを放った日本。しかしゴールを割ることはかなわず、81分にDFケイセル・フレールが放ったコスタリカ唯一の枠内シュートによって敗戦を喫している。第1節ドイツ戦勝利で世界から称賛を浴びただけに、失望の大きな敗北となった。
スペインの最大紙でもあるスポーツ紙「マルカ」の電子版は、この試合の日本について次のよう評している。
「日本は試合をコントロールしていたものの、ゴール前最後の直前で明晰さとスピードあるパス回しを欠いた。ゲーム支配をゴールに昇華することができなかったのだ」
「日本はシュートを的中させられなかったが、コスタリカはそうした。吉田麻也の悪質なクリアによってゴール前のフレールにボールが届くと、彼は躊躇することなくファーポストに向けてシュートを放っている。ボールには勢いがなかったが、権田修一の手は柔く……最後には枠内に収まった」
またスポーツ紙『アス』の電子版は、GKのパフォーマンスの差が勝敗を分けたとの見解を示している。
「ケイセル・フレールがコスタリカに勝利をもたらすゴールを決めた。権田のセーブは、そこまでアカデミックなものではなかった」
「ドイツ戦では英雄となった権田だが、この試合の彼の手はバター(溶けるほど柔らかいの意)だった。ケイロール・ナバスとは正反対である。コスタリカGKは浅野拓磨のシュートを奇跡のセーブで防ぎ、自チームの勝利を確固たるものとしている」