11月8日に迫っている米中間選挙では、連邦議会で主導権を握っている民主党が苦戦を強いられる見通しだ。各選挙分析サイトは、下院は共和党が過半数を制するとの予想が有力となっている。上院は接戦で四つの激戦州がカギを握りそうだ。
選挙分析が専門の「クック・ポリティカル・リポート」によると、11月4日時点で、上院では非改選の議席も含め、共和党は49議席、民主党は47議席を確保すると予想している。
焦点となる残り4議席は、現職が共和党の1州(ペンシルベニア)と、現職が民主党の3州(アリゾナ、ジョージア、ネバダ)だ。
「これほど重要な選挙はない。上下院の支配を維持できるかが大きな問題だ」。バイデン大統領は10月24日、ワシントンでの会合で投票を呼びかけた。直近の世論調査で「共和党優勢」となったことに触れ、「最後は民主党優勢になって幕を閉じるだろう」と終盤戦での巻き返しを誓った。記録的なインフレで支持率が落ち込み、「選挙の顔」にならないず、応援はかえって民主党候補の足を引っ張りかねない とし、激戦区は素通り。
直近の世論調査は、終盤での民主党の失速ぶりを示している。ニュースサイト「ファイブサーティーエイト」によると、支持政党を問う世論調査では10月20日、共和党が民主党を2カ月半ぶりに逆転した。