横浜市長選の選挙期間は残り数日となりました。コロナ重症者数も増えていることから市民のコロナに対する危機
感は強く高まっています。このような状況の中で、当初焦点となると思われていたカジノ関連施策への市民の関心
度合いは相対的に低下しており、コロナ対応に関する政策訴求を前面に出す選挙戦を山中氏は展開することで無党
派層や女性層の票が集まり始めているという状況です。山中氏が「(唯一の)コロナ専門家」と自称するあたりも
現在の横浜市政におけるコロナ対策に不満を持つ有権者の投票先選定に影響を及ぼしはじめているでしょう。救急
医療が切迫している中、安心・安全とは程遠いオリンピック開催に拘っている菅首相の姿勢も市民には受け入れら
れません。いずれにしても横浜市長選挙は山中竹春氏が抜け出しており、一回の投票で1/4を獲得する勢いです。
選挙は開票までは分かりませんが、下記のような公明党にすら❝塩対応❞されている状況では自民党・菅首相にとっ
て厳しい選挙結果になりそうです。
以下抜粋コピー
自民党の二階俊博幹事長、公明党の石井啓一幹事長ら両党幹部5人が8月17日に都内のホテルで行った“黙食会談”
が永田町で波紋を広げている。官邸関係者がこう明かす。「黙食会談では解散総選挙に向けた段取りのほか、横
浜市長選(8月22日投開票)の情勢分析が行われた。横浜市長選は立憲の推す山中竹春候補が優勢で、自公の大
半が推す小此木八郎前国家公安委員長が厳しい情勢となっている。菅首相はお膝元の横浜市長選で勝ち、自身の
総裁任期(9月30日)が切れる前に解散総選挙に踏み切るという構想を描いていた。だが、小此木氏の苦戦とコ
ロナ感染拡大で難しくなり、衆院選は当面先送りされ、総裁選が先行して行われる公算が高い。菅首相は横浜市
長選の結果次第では、総裁選出馬すら怪しくなってきた」 問題の黙食会談に参加したのは、自民党からは二階
俊博幹事長、森山裕国会対策委員長、林幹雄幹事長代理、公明党からは石井啓一幹事長、高木陽介国対委員長の
計5人。ランチをしながらの会談だったが、緊急事態宣言が延長となり、政府は新型コロナウイルス感染拡大の
防止の観点から会食は4人以下と国民に自粛を求めていた最中。批判が殺到した。「出席者が全員ワクチン接種
の2回目を受けた」「距離を置き、黙食をした」 下手な言い訳を繰り返したが、炎上は収まらず、森山国対委
員長は「配慮が足らなかった」、公明党の高木国対委員長も「国民に誤ったメッセージとなり申し訳ありません」
と謝罪に追い込まれた。「二階幹事長は、コロナ禍前までは定番の夜の会合がゼロ。毎日、高級店の弁当などを
自宅に持ち帰って食べている。なぜ、こんなタイミングで昼食に公明党を誘ったのか…」(二階派の国会議員)
「禁」を破ってまで与党幹部が会食を強行した裏側を前出の二階派議員はこう明かす。「22日に投開票の横浜市
長選の形勢を何とか挽回したいという思いからだった」 菅義偉首相の盟友、小此木氏は大苦戦し、世論調査や
期日前投票の出口調査などで、立民や共産党が支援している山中氏にリードを許す展開が続いている。「先週末
に自民党でも情勢調査を実施。マスコミなどが伝える世論調査と同じく、山中氏が優勢、小此木氏が厳しい数字
だったと聞いている。菅首相が『本当にまずい』と二階氏らと協議。これまで菅首相は独自のパイプで公明党に
も支援を依頼していたが、それでは足りないと、二階氏ルートを使って再度、公明党に小此木氏への支援をお願
いする会合だった」(自民党幹部) 太いパイプのある二階幹事長からの呼びかけとなれば、公明党も断れなか
ったという。「解散総選挙も近く、二階先生から声がかかれば、断れないでしょう。呼ばれた2人は頭を下げて
いるが、党内からは『二階先生からじゃ、しょうがない』と同情論もある」(公明党関係者) この会談で横
浜市長選の情勢は変わったのだろうか。横浜市の自民党市議、公明党関係者、創価学会のメンバーに聞くと口
をそろえて「情勢は変わっていない」と語る。菅首相の要請で二階幹事長が会食をセットして頭を下げたが
公明党にも事情があるという。今年1月、緊急事態宣言の最中に銀座で豪遊していたことがバレて、議員辞職
した遠山清彦前衆院議員が出馬予定だったのが、横浜市長選の主戦場となっている衆院神奈川6区(横浜市保
土ケ谷区、旭区)だ。「衆院神奈川6区の情勢調査では立憲候補が優勢となり、小此木氏は苦戦している。
遠山氏の自宅などに東京地検特捜部の強制捜査が8月、入った件が影を落としている。会談で『菅首相の顔に
泥を塗ることになる』『総選挙を戦えない』という危機感を自民党が公明党に訴えたようだ」(前出の官邸関
係者) 遠山氏は8月4日には自身が経営する会社のみならず、元秘書2人が勤務していた公明党衆院議員らの
議員会館の部屋まで東京地検特捜部から家宅捜索された。表向きの容疑は遠山氏の元秘書らが貸金業の登録が
ないのに金融機関の融資仲介に関わっていた貸金業法違反だが、東京地検特捜部は「公明党ルート」として捜
査を本格化させているという。「遠山氏らに金融機関の融資仲介を依頼したのは、政官業に幅広い人脈を持つ
コンサルタントのA氏。7月に亡くなった“公明党のドン”の藤井富雄元都議の懐刀のような存在で、A氏も捜索
を受けている。A氏らは公明党に目が向かないよう、名前を使われた小泉純一郎、小池百合子ら大物政治家に
矛先を向けようとしているとの情報もある。公明党は衆院選を控え、特捜部の遠山氏の捜査がいつ、動くのか
とビクビクしている。横浜市長選挙の応援はする気にならないというのが本音です」(関係者)先の会合でも
公明党側は終始、“塩対応”だったという。公明党関係者がこう本音を語る。「自民党側からもっと公明党、創
価学会に動いてほしいと要請がくる。だが、横浜市長選の争点はIRからコロナになっている。新規感染者、重
症者数が爆発的に増え、菅首相の対応に批判が集中し、小此木氏が苦戦している。自民党にそう説明すると
『そっちも遠山氏の捜査も影響している』と言ってくる。腹が立つよ。『銀座で飲み歩いた遠山のクビをこ
ちらは切った。だが、自民党はどうなんですか?』と反論しましたよ。遠山さんと同時期に飲み歩きがバレ
た松本純(神奈川1区)は自民党を離党しただけです。正直、7月の東京都議選も手伝わされ、解散総選挙も控
えている。みんな疲れ果てていますよ。コロナが猛威をふるう中、横浜市長選になんて関わると倒れます」
コロナ感染拡大に歯止めがかからず、頼みの綱の公明党、創価学会も塩対応でピンチの菅首相。横浜市長選
挙の結果に注目だ。