中小企業診断士 福田 徹 ブログ

経営コンサルタント・中小企業診断士・ビジネスファシリテーターによる経営者・起業家・管理者向けブログ

診断士養成課程第8期合格発表日

2008年10月31日 | 福田徹の中小企業大学校診断士養成課程

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月31日金曜日、今朝0時の東京・小平は晴れ、気温が11℃です。気が付けば明日からもう11月ですね。今年もあと2ヶ月しか残っていません。残り2ヶ月を駆け抜けて、来年につなげていきたいと思います。

 さて、今日は中小企業大学校東京校の中小企業診断士養成課程第8期の受講生選考合格発表日です。選考結果は東京校のサイトに午後にも発表されるものと思います。この機会に、合格者の方々にメッセージを送りたいと思います。

 中小企業大学校の診断士養成課程は、中小企業診断士1次試験の合格者を対象にした約7ヶ月間の演習・実習のカリキュラムです。このカリキュラムを履修し、実習インストラクターなどからの評価を受けて、無事修了することができれば、中小企業診断士として登録することができます。
 このことから、ともすると診断士2次試験を回避するための抜け道的に語られることがあります。しかし、少なくとも中小企業大学校の養成課程は、受講生にとって非常にきびしいカリキュラムであり、また実務補習(※)と比較して、経営診断により深く取り組むことができるという特徴から、けして抜け道などではなく別物として考えるべきです。

※実務補習:2次試験合格者の診断士登録要件をクリアするために、中小企業診断協会などが実施するもの。実際に企業先にいって経営者ヒアリング等をするが、日程的に実地調査にかける日が1日だけと少なく、その範囲は限定的なものとなる。よって、企業の真の姿をとらえた診断報告が難しいという意見もある。



 だから、これから養成課程を受講される皆さんは、自信を持って堂々と、取り組んでください。
 
 ただし、あくまでも前向きに取り組むことが必要です。きついこと辛いこともあるかもしれませんが、前向きに取り組んで下さい。
 なぜ前向きに考える必要があるかというと、中小企業診断士は悩み深き中小企業経営者の視点を変えて、励ます仕事だからです。

 物事には常に2面以上のとらえ方があって、そのうち経営者が見ていないか見えていない面を示して、経営者の視点を変えることが中小企業診断士の重要な仕事のひとつです。
 だから診断士になる養成課程受講生は、もしきつい状況を経験したとしても、きついという一面だけをみて状況に溺れないでください。
 状況に溺れないで、その現状を的確に捉える努力を惜しまず、あるべき姿と現状のギャップを認識し、その真因であるとか、打つべき次の一手に常に目を向けて、次の展開に備える姿勢をもって臨んでいただきたいのです。

 養成課程が開講する12月からは、愚痴を言っている暇はありません。愚痴を言うくらいなら、その状況を変える努力をするのです。
 なぜならば、診断士は「愚痴を言っている暇はありません。愚痴を言うくらいなら、その状況を変える努力をするのです」と経営者や管理者を励ます側にいるからです。



 H18年に新しくなった診断士養成課程は、受講対象が1次試験合格者に変わりました。新養成課程は、机上演習と診断実習を組み合わせたカリキュラムにより、中小企業経営支援のために必要な意識と能力の養成をめざすものです。

 次回募集の第9期の受講生募集日程は以下のとおりです。くわしくはこちらで確認して下さい。

  第9期中小企業診断士養成課程募集日程 定員 80名
  募集期間:平成20年12月1日(月曜)~12月12日(金曜)
  開講日  :平成21年3月19日(木曜)

 発表された日程では平成20年12月5日(金)の2次試験の「口述試験を受験する資格を得た方の発表日」を待って受講申込ができるはずです。(くわしくは中小企業診断協会の試験日程をご覧下さい。)
 募集要項は、募集開始の1週間前頃より(http://www.smrj.go.jp/inst/tokyo/)に掲載されます。
 なお、申込書類準備・作成には、多少の時間を要します。2次発表を待ち申込をされる方は、発表日以前に募集要項を確認し、申込書類準備・作成の段取りをつけておくと良いと思います。


※当ブログの診断士養成課程関係の記事はここにまとめてあります。


酒田商工会議所経営革新塾

2008年10月30日 | 福田徹の地域活性化



 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。本日は山形県酒田市に来ています。酒田の朝6時の気温は11℃、天気はごらんの通りです。


 昨日は、酒田商工会議所主催の経営革新塾の講師を務めさせていただきました。

 経営革新塾とは、新事業展開等を目指す既に事業を営んでいる方や若手後継者の方などを対象に、経営戦略、組織マネジメント等の知識・ノウハウを体得し、実現可能な第二創業アクションプランを完成させるために商工会議所(や商工会)が行う講座です。 (日本商工会議所のサイトより)

 今回の参加者も、酒田市とその周辺地域の経営者、後継者、役員や独立を指向されている方々です。全部で9回、週2日火水曜日の夜間の講座のうち、私は昨日を含め3回担当します。
 仕事を終えてから、疲れた体をおして夜遅く集まる皆さんにできるだけ有意義な時間を過ごしていただきたいと、準備に気合いをいれて臨んでいます。

 今回は「経営環境分析」などと毎回テーマが決まっていますが、その内容だけではなくて、周辺の考え方そのものも、持ち帰っていただけるように、お話しさせていただいています。
 グループディスカッションでは、今日の講座のまとめ・確認の意味を含めて、簡単な事例問題に取り組みました。グループディスカッションは、他の人の思考を自分に取り込むことができるメリットがあります。その気付きを大切にしていただきたいと願っています。


グループディスカッションの様子


 夜は酒田で寿司といえばここというお店を紹介していただきました。


かまとろ


ふぐ


炙りしめさば

 酒田の寿司は鈴政で決まりですね。


地元の銘酒「初孫」の特製酒

 たらふく飲んでしまいましたが、良いお酒はまったく残らないですね。


お猪口もいい

 実においしかった。また寄りたいお店です。
 酒田には、来週の火水曜日にも伺います。参加者の皆さん、酒田の皆さんよろしくお願いいたします。


【経営革新塾】
酒田商工会議所
電話:0234-22-9311
(問い合わせはお住まいの地域の商工会・商工会議所へ)

寿司・割烹 鈴政
住所:山形県酒田市日吉町一丁目6-18(日枝神社鳥居下)
電話:0234-22-2872
定休日:不定休
営業時間:昼11:30~13:30LO夜17:00~21:30LO(日祝20:00LO)
交通:庄内空港より車で25分/JR酒田駅より車で5分・徒歩15分
案内図:こちら

※酒田商工会議所経営革新塾に関連する記事:
酒田商工会議所経営革新塾経営革新計画とは?続・経営革新塾@酒田
寝台特急あけぼの号車内より続々・経営革新塾@酒田


実務家向け事業承継セミナー

2008年10月29日 | 福田徹の以前させていただいたお仕事

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月29日水曜日、今朝5時の東京・小平は、気温13度、晴れです。今朝も冷え込みますね。
 本日は、山形県酒田市の経営革新塾に向かいます。東京・小平市から新幹線と特急を乗り継いで約5時間の旅路です。講座は19時からなのですが、少し早めに酒田市に入って街をみてみたいと思っています。


 さて、ブログは昨日参加してきた事業承継セミナーの話題です。



 参加したのは中小企業大学校東京校が弁護士・税理士・診断士などを対象におこなった「事業承継関連実務家研修」です。無料かつ1日だけの日程の研修ですが、政策と実務に明るい税理士、弁護士、診断士の講師陣によるポイントを押さえた講義内容であり、充実した研修でした。

 研修概要は、以下の通りです。

事業承継の現状と事業承継ガイドライン
 中小企業経営者の高齢化が進み、経営者の交代時期が差し迫っているが、後継者の確保が困難な状況である。そんな中、親族以外に承継するケースが増加している。この現状を踏まえて、後継者を確保し、親族以外への承継やM&Aも含めて承継を円滑に進めるための施策が求められている。
 事業承継ガイドラインでは、事業承継の中身を「経営の承継」「経営権、資産の承継」としている。これらを円滑に承継するための計画立案の流れを(1)経営者や後継者などが事業承継の重要性・計画的取り組みの必要性を認識する→(2)会社・経営者・後継者候補の現状把握→(3)後継者と承継方式の決定→(4)事業承継計画策定としている。
 具体策としては、(1)親族(2)企業内(3)M&Aに分けられる。いずれかの方法を選択し「経営の承継」「経営権、資産の承継」について計画・実施するとともに、「税務処理」対策も考慮する必要がある。

事業承継と相続法
 親族内承継の際の留意点として、(1)事業資産の後継者への集中(2)相続の円滑性、法的安定性、(3)承継方法の選択、(4)遺留分を考慮、(5)後継者のインセンティブの考慮、が挙げられる。
 これらについて、経営者の生前に対策をおこなうことが重要である。事前の対策がない場合は、資産の共有の問題や手続きに時間がかかること、遺産紛争などから、取締役会の機能不能を起こす可能性がある。

※遺留分:相続権者がもつ最低限度の相続権。これを犯す承継対策は後で覆される可能性がある。
※共有の問題:相続時に株式等の遺産が相続者の共有財産になり、持ち分ごとの意志決定が不能であること
 
事業承継円滑化法
 本年10月施行の新法の概要は、(1)遺留分に関する民法の特例(2)金融支援(3)相続税の課税についての処置の3点である。
 (1)遺留分に関する民法の特例は、現経営者の生前、遺留分権利者の合意の元に、自社株式についての扱いを決めておくことができる特例である。これにより、事業資産の計画的承継と後継者への集中、後継者のインセンティブを正当に評価した相続が可能になる。
 (2)金融支援は、事業承継時の資金需要に対応するために、信用保証協会の保証枠の拡大、政策金融公庫(旧国金)の融資対象者の拡大・資金使途についての明示がなされる。
 (3)相続税の課税についての処置は、自社株式の後継者への相続について、要件を満たすことによりその納税を一部猶予するものである。

事業承継と会社法
 相続後、後継者に議決権を集中させる方策として、「議決権制限株式」「黄金株」「株主ごとの異なる取り扱い」の各手法を検討した。この内、「議決権制限株式」を発行するやり方が、使いやすく効果が高い。

親族外承継
 親族外への承継には、企業内承継とM&Aがある。企業内承継の方法としては「MBO・EBO」と、「親族承継までの中継ぎ」が考えられる。「MBO・EBO」には、後継者(役員・従業員)のモチベーションが高くなるメリット、経営者がハッピーリタイアできるメリットがある。M&Aは、第三者への会社の全部または一部の売却である。M&Aには、経営者がハッピーリタイアできるメリット、雇用の確保のメリットがある。

事業承継と税務
 相続税対策として、計画的な贈与を活用する。贈与税には2つの課税制度がある。1つは「暦年課税制度」であり、年ごとに課税され死亡時の相続税とは分離される。2つめは「相続時精算課税制度」であり、贈与時に軽減された贈与税を納付し、相続時に精算する方式である。「相続時精算課税制度」には要件がある。また子ごとの選択制である。どちらの選択が得かは、贈与者が亡くなるまではわからない。
 自社株式の後継者への相続について、前経営者生前時の経済産業大臣の確認、事業の継続や保持・雇用の維持などの要件を満たすことにより、その納税を一部猶予する処置(先述)が来年度決まる予定。(2008年10月の相続に遡って実施の予定)


 研修では他に、事業承継事例の紹介や施策の説明がおこなわれました。詰め込まれた日程ですが、まとまりのあるよい研修であったと思います。
 興味を持たれた士業の方は、来年2月6日にも同様のセミナーを行うとのことなので是非ご参加ください。


柴又と寅さんと矢切の渡し(2)

2008年10月28日 | 福田徹の街歩き・ハイキング

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月28日火曜日、今朝0時の東京・中野は、気温15℃、晴れ、今夜も冷え込みそうです。


 今日は、先日の柴又紀行の続きです。


寅さん記念館に行きました


映画で使われた団子屋セットの店内から参道側を見る

 私は、このアングルで寅さんが店前を気付かないふりをして通り過ぎるお馴染みのシーンが大好きです。今回、この眺めを体験できて感激しました。

 寅さん記念館からエレベータで江戸川の堤防上にあがりました。江戸川の河川敷は、野球場やゴルフ場になっていて、たくさんの人が楽しんでいました。
 野球場で行われていた小学生のソフトボール大会を横目に見て、矢切の渡しに向かいました。


船頭さんの指示で乗り降りします


手こぎの船で川をわたります


向こう岸の千葉県松戸市側まで100円です


【寅さん記念館】
 WEB:http://www.shibamata.jp/kinenkan/kinenkan.html
 住所:東京都葛飾区柴又6-22-19
 交通:京成金町線柴又駅より徒歩8分
 地図:柴又近隣マップ
 開館時間:9:00~17:00
 休館日:第3火曜日他
 入場料:大人500円他

【矢切の渡し】
 WEB:なし(このサイトが詳しい)
 住所:東京都葛飾区柴又7-17-13地先
 交通:京成金町線柴又駅より徒歩10分
 地図:Mapfan
 営業時間:不明(10:00~17:00など諸説あり)


柴又と寅さんと矢切の渡し(1)

2008年10月27日 | 福田徹の街歩き・ハイキング

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月27日月曜日。今朝7時の東京・小平は晴れ、気温は14℃です。今朝は冷え込みましたね。いよいよ、秋も深まってきたのですね。
 今日の私は、放送大学多摩学習センターでの授業視聴と東京商工会議所でのセミナー出席、そして夕刻からは前職の方々と会う予定です。


 さて、週末土曜日の昼間は、柴又にいってきました。


ご存じ柴又駅前


妹さくらに振り返る寅さん:駅前での見送りシーンを思い出します


帝釈天の参道


おでん、モツ煮、お団子、生どら焼き、美味しそうなものが並びます


こんなものもありました


なんだか、懐かしいような風景がつづきます


店先でおせんべいを焼いていたり(丸いかごの中は原料のお米)


飴屋さんでは


店内で製造して、店先で袋詰めしていたり



 ここも観光地なんだけど、他の観光地とはどこかが違う。下町はどっこい生きてる。という心意気を感じる街です。


おばさん、おじさん万歳!


「ずろーす」「ばばしゃつ」・・・


帝釈天

 そんなわけで、柴又紀行は次回「寅さん記念館篇」につづきます。


交通:京成金町線柴又駅より参道が帝釈天まで続く
地図:柴又近隣マップ


職業訓練のススメ

2008年10月26日 | 福田徹の生き方

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月26日日曜日、今朝2時の東京・中野はくもり、気温は18℃です。昨晩は、3年くらい前に公共職業訓練で親しくさせて頂いた友人夫妻と特別限定のすきやき鍋を囲みました。


すきやきの話はまた今度するとして・・・


 前々職の退職後に受けた4ヶ月間の職業訓練は、ネットショップの運営もしくは開業をめざす人向けのものでした。若年者むけ(私は当時「概ね35歳以下」という基準内に入っていました)のものでしたので、私より若い方々が中心でした。
 講座タイトルが「ネットショップ実践科」とぼやけているためか、受講者はWEB制作の専門家、SE、デパートのバイヤー、美容部員、チーズのプロ、役員秘書、知財関係をやっていた方に加えて主婦のかたもいるなど、様々な特性をもった方々が集まりました。

 これだけ受講生がばらけると、講座内容もどうしても焦点が定まらなくなるものですが、まとまりのあるカリキュラムが良かったのか、全体として得るものが大きかったと思います。特にメインの講師2人は、経験豊富で人間的にも素晴らしい方々であり、良い勉強をさせていただきました。
 講座では、自分自身の分析から、財務・会計、ショップコンセプト、仕入、マーケティング、ショップ運営、WEB制作、SEO対策などとひととおりのことを学びました。同時に、各自のビジネスプランをまとめて発表したり、そのショップのWEBページを作成するという実践的な内容はよい勉強になったと思っています。

 私にとってさらに良かったのは、様々な職業を経てきた、幅広いう年齢層の人たちとの出会いです。30代後半という時期に、出身業界の感覚と中年男性の感覚をリセットし、職業や世代、性別の違いを超えたよい経験をさせてもらいました。
 受講を決めたときは、気軽に思いつきで申し込んだだけでしたが、今では、あの職業訓練を受けていなければ、きっと今の自分はいないとさえ思います。


 職業訓練というと、なんだか暗いイメージを持たれる方も多いと思います。私もそうでした。でも、実際は前向きな気持ちで受講される方々も多いのです。
 クラスでは、私も含め退職後間もないメンバーそれぞれの将来に対する不安な気持ちが、真剣さを生み、皆まじめに事業計画策定やWEB制作に取り組むことができました。今から考えても、訓練の効果は高かったと思います。

 実際、当時の仲間で連絡が取れる方々の何人かは、転職を果たし、キャリアアップを重ねています。私も、当時勉強を始めたばかりだった中小企業診断士になることができ、独立開業を果たしています。(そんなに立派なものではないですが・・。)


 職業訓練を受けるために退職をする、なんてことはないですが、退職は自分を見つめ直す機会です。前向きに考えるとひとつのチャンスとも言えるのです。このチャンスを活かそうと考えることができる人には、ひとつの選択肢として公共職業訓練をお勧めします。

 それとねもうひとつ。これは内緒だけど若年者向け職業訓練は(変な意味でなく)出会いの機会でもありますよ。たとえば、すきやきを囲んだ夫妻は、先生と受講生だし、他にも受講生同士で縁があった人達も複数います。

 


職業訓練に関してはこのサイトが詳しい:ハローワーク職業訓練~職業訓練校面接・試験~
公共職業訓練の検索サイト:求職者向け公共職業訓練コース情報

くわしくは管轄のハローワークに問い合わせてください。


2009年はGWが2回ある

2008年10月25日 | 福田徹のマーケティング
 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月25日土曜日、今朝0時の東京・小平はくもり、気温19℃です。今日は天気が回復して日中は晴れるようなので、どこかに出かけたいと思います。


 今日のブログはカレンダーの話題です。10月も下旬に入り、書店などでカレンダーのコーナーが出そろい、そろそろカレンダー購入を考える人が出始める季節になりました。
 
 来年のカレンダーを開いてみると、5月だけではなく、9月にも5連休(土曜日含む)があります。 旅行業界の方々は、この連休に虎視眈々といったところでしょうか。
 景気が好転しないとなると、旅行ではなくレンタルビデオやスーパー銭湯など、家庭内や近場で楽しめる娯楽に関心が移るかもしれません。


 ところで皆さん、カレンダーを活用していますか?
 カレンダーで2~3ヶ月後のことを注視していくだけでいいんですよ。たとえば店舗であれば、カレンダーに地域行事や学校行事、業種・業態別季節変動などの販売予測情報と、作柄や相場、市場の状態などの仕入情報を書き込んで置くだけで、頭が整理されて的確な商売ができるというものです。

 単純で簡単なことだけどやっている人は少ないですね。そう気付いたのなら、早速今日から実践してください。見えない未来は暗いですが、見えるようにすると未来は明るくなります。簡単なカレンダー活用で未来を明るくしませんか。

商業診断基礎(基礎2)研修終講

2008年10月24日 | 福田徹の以前させていただいたお仕事
 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月24日金曜日、今朝4時の東京・小平はくもり、気温は18℃です。現在は止んでいますが、今日は一日雨の予報です。今日は、放送大学の学習センターに行くなど、久々に自分の勉強や個人事業のもろもろを一気に片づけようと考えているのに、雨とはうっとうしいです。

 昨日は、担当していた中小企業支援機関職員向け研修が終講式を迎えしました。主に商工会議所・商工会の経営指導員を対象に行われた約1ヶ月間の研修は、後半の商業診断机上実習を含めてなかなかハードなものでした。


事例をもとにグループで企業診断をおこなう机上実習


環境分析からコンセプト、機能別の施策に落とします


講師の厳しい指摘を受けながら報告書作成とプレゼンテーションをめざします。


 受講生のみなさん、大変お疲れ様でした。皆様にとって、この研修はいかがでしたか?

 同じ研修をうけても、年齢・経験や地域性などの違いもあり、研修成果として持ち帰るものは各自各様に違ってよいと私は思います。
 大切なことは、その研修成果を、「思い出」としてしまい込まず、地域に戻られて早速今日から、ご自身の業務を通じて「本当の成果」につなげることです。
 
 たとえば、環境分析、コンセプト思考、マーチャンダイジング、販売分析、販売促進、ストアコンパリゾン、チームビルディング、プロジェクトマネジメント、報告書作成、プレゼンテーションなど今回学んだことの何でもいいのです。
 一つでも二つでも、実際にご自分の業務に戻って活用されることを期待しています。

 さらには、皆さんが研修で学んだことをご自身の業務に少しでも活用していくことの積み重ねが、中小企業振興と地域振興という「本当の成果」につながることを祈念しています。

議論の楽しさ教えます:ファシリテーター

2008年10月23日 | 福田徹のファシリテーション

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月23日木曜日、今朝8時の東京・小平はくもり、気温は17℃です。今日は、夜から雨のようです。傘をお忘れ無く。


 さて、今日は私、福田 徹のファシリテーションメニューの御案内です。ファシリテーションとは、会議の場などで、話し合いのプロセス(流れ)にファシリテーターとして介入することです。

 Wikipediaでファシリテーターを引くと

 ファシリテータ一とは、住民参加型のまちづくり会議やシンポジウム、ワークショップなどにおいて、議論に対して中立な立場を保ちながら話し合いに参加し、議論をスムーズに調整しながら合意形成に向けて深い議論がなされるよう調整する役、これを行う人。(Wikipedia「ファシリテーター」より)

 とあります。

 ファシリテーターは、コンテンツ(議論の中身、内容)に関しては中立的な立場を取ります。一方でプロセス(議論の手順、流れ、結論の導き方)には、積極的に介入します。
 ファシリテーターがいることにより、参加者の立場(上司部下、対立関係など)を超えた議論が可能になり、自由な発言が議論を沸かせます。
 また中立な立場で、議論の対立点を整理して、対立の原因である「真の問題」についての「気づき」を促進します。

 特に外部のファシリテーターは、参加者の納得感が高い結論を導き出すことができます。なぜならば、組織内部と外部ファシリテーターの、内と外の関係が、参加者の立場をフラットにするからです。
 上司部下やその他複雑な内部の事情よりも、組織の外のファシリテーターと組織内部という関係が参加者の心理上優先されるため、参加者の立場がフラットに保たれ、それにより公平な議論が約束されます。
 上司部下や先輩後輩、性別または正社員、派遣社員などの区別を超えた公平な議論は楽しいのです。上司にとっても、部下にとっても年長者・新入社員にとっても、派遣社員もワクワクするような議論の場を想像してみてください。そして、楽しいと感じる議論から導き出された結論は参加者の納得感が得られるものになるのです。



 先日も、ある研修で、多数の班に分かれてのグループワークした際、ある一つの班に対してファシリテーションをしました。介入前のその班は他の班に比べて、議論の焦点が定まらず、外から見ると分裂してしまっているように見えました。
 そこで、班長に私のファシリテーションを提案して合意を得て、さらに班員からも合意を得て、ファシリテーションをおこないました。
 やったのは、現在の問題の整理・解決と同時に議論のプロセスを教えることです。つまり、班がかかえる問題を班員が議論して解決するお手伝いをし、その過程を見せてあげて説明することにより、議論のプロセスも同時に教えました。
 結果、納得感の高いファシリテーションに成功しました。さらに、私の手を離れた後も、集中度の高い議論が展開され、協力度の高い良い班になりました。さらに、納得度の高い議論展開は、グループワークの進捗を一気に進めて、高い生産性を上げました。
 


 内部で対立が生まれてしまった。組織がうまく機能していない。組織を活性化したい。事業を急拡大してきたため、組織作りが後手に回ってしまった。現状の人員で生産性を向上したい。こんな時、ファシリテーターが組織作りの協力ができます。

 あたりまえのことですが、組織は組織内部の方々が自分たちの手で作らないとうまく機能しません。ですから、私ができるのは協力や支援です。組織内の皆さんの納得感が得られる組織作りを、外部からお手伝いします。 


駒ヶ根ソースかつ丼ソース

2008年10月22日 | 福田徹の地域活性化
 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月22日水曜日、今朝4時の東京・小平は晴れ、気温は15℃です。寒くなってきました。担当しているクラスでも、風邪ひきさんが何人かでました。皆さん、うがいで予防しましょう。


 さて、今回は以前取り上げた駒ヶ根のソースかつ丼の話題です。

 長野県駒ヶ根市では、この地域で元々食べられていソースをかけるかつ丼を名物とすることを街おこしのきっかけにして頑張っています。このあたりの詳細は、前回のブログをご覧ください。

 その活動の中心である駒ヶ根ソースかつ丼会の事務局をされている方から「ソースかつ丼ソース」をいただきました。



 このソースがあれば、家庭に居ながらにして駒ヶ根のソースかつ丼が堪能できるという商品です。
 そこで、戴いたソースを使って、早速駒ヶ根流かつ丼を作ってみました。



とんかつを揚げて、油をきったら


食べやすい大きさに切ります


キャベツを千切りにして



どんぶり御飯の上に、これでもか!という量をのせます
ここで、具を載せる前にキャベツの上にソースかつ丼ソースをたっぷりかけます。


とんかつと彩りにトマトをのせて


最後に上からもソースをたっぷりかければ完成です

 おいしい!たしかに「ソースかつ丼ソース」を名乗るだけのことはあります。このソースは、香りが高い割に塩分が少ないようで、ごはんにたっぷりかけられるのがうれしいですね。

 家庭で作ってこれだけおいしいと、今度は駒ヶ根に行って本格的なソースかつ丼も食べてみたくなります。

 ソースをくださったKさんに感謝しつつ、ソースかつ丼を堪能しました。ありがとうございました。今度は駒ヶ根にいって食べますので、そのときはよろしくお願いします。

都会のオアシス:東京文京学習センター

2008年10月21日 | 福田徹の学び・放送大学

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月21日火曜日、今朝0時の東京・小平は晴れ、気温が16℃です。


 一昨日の日曜日は、診断士の2次試験応援で目黒に行きました。都区内まで出たついでに、放送大学東京文京学習センターに授業を受けに行ってみました。




 私は、10月から放送大学大学院の修士選科生に入学しました。修士課程ではなく、興味のある科目のみを履修できる修士選科生です。現在履修しているのは、「経済政策1」「経営システム1」「認知行動科学」の3講座です。
 授業はもっぱら「学習センター」という施設で映像や音声の視聴の形で受けています。普段は自宅に近い東京多摩学習センターに、週1回通っています。
 



 今回初めて行った東京文京学習センターは、地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅からほど近い筑波大学(旧東京教育大学)の施設中にあります。



 古めかしい、中庭付口型校舎の内部を筑波大学と放送大学で分けて使用しています。内部もとても古くて、なんだか懐かしい感じがする建物です。
 トイレに行くと、窓の外に木々の生い茂る風景が広がっていました。



 公園に囲まれ、緑に溢れた校舎は、都会のオアシスのようでした。機会があれば、また訪れたい学習センターとなりました。


酪農教育ファーム:榎本牧場

2008年10月20日 | 福田徹の地域活性化

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月20日月曜日、今
朝0時の東京・小平は晴れ、気温は17℃です。


 今日は、埼玉県上尾市にある榎本牧場を紹介します。

 榎本牧場は、荒川沿いの農村地帯にあります。牧場内を一般に開放しており、
気軽に見学することができます。絞りたての牛乳で作ったジェラートはなかなかおいしいものでした。

 また、牧場主の榎本求さんによる牧場体験では、搾乳や給餌などの体験と同時
に、酪農に関する基礎知識を学ぶことができます。一般向けの牧場体験のほか、
学校など子供団体の受け入れ、中学生の職業体験の受け入れも行うなど、酪農教
育ファーム活動に力を入れているそうです。


牧場体験の説明をする榎本さん


乳牛のこと、牧場経営のこと


えさのことなど、いろいろと教えてくれます


えさをあげてます


乳搾り


子牛にミルクをあげるとすごい勢いで飲んでくれます


子牛の口の中はやわらかい!


しぼりたてのミルクを振って振って


濾すと


無塩バターのできあがりです

 

 榎本さんには、普段食べたり、飲んだりしている牛乳・乳製品がどこでどのよ
うに生産されているか知ってもらい、酪農の現場を見てもらうことを通して、食
料自給率の低下、食糧危機のこと、日本の農業のこと、などに関心と問題意識を
持ってもらいたいという思いがあります。

 榎本さんによると、たいていは「子どものために」訪れる大人も、話を聞くうちに興味もちはじめ、最後にはむしろ大人の方が満足して帰るそうです。

 牧場体験も楽しみましたが、榎本さんの人柄と軽妙でありながらロジカルな語
り口を楽しみ、その酪農への思いが私の胸にいっぱいになった1日でした。

※見学は無料・予約なしで可能。
※牧場体験は有料・2日前までに予約が必要。


【榎本牧場】
 住所:埼玉県上尾市畔吉736-1
 電話:048(726)1306
 交通:JR上尾駅よりバス「ぐるっとくん平方循環(PDF)」で約30分、「畔吉」下車徒歩5分
     またはJR北上尾駅から徒歩70分(私は下の地図のルートを歩きました)
 地図:
 


診断士2次試験当日!

2008年10月19日 | 福田徹の診断士試験
 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月19日日曜日、今
朝0時の東京・中野はくもり、気温が17℃です。


 今日は、中小企業診断士試験の2次試験当日です。

 診断士試験は、1次試験合格後、2次試験筆記試験に通って、さらに筆記に合
格した人が2次面接試験を通過して初めて「合格」となります。
 経済産業大臣による診断士登録を受けるには、さらに診断協会による実務補修
など、一定の実務を経験する必要があります。

 今日行われるのは、この中でも難関とされる2次筆記試験です。
 今日は私もかつての勉強仲間とこのブログを読んでくださって
いる方々の応援のため、東京・目黒会場に参ります。
(現在特にLECとの関係はありませんが恩師の関係から、
LECの人たちの中に混じって応援させていただきます。)
もし見かけたら、気軽に声をかけてください。


 受験生の皆様、あとは「中小企業診断士になるだけ」です。今日はもう「中
小企業診断士として」A~D社の社長に助言してください。
 自分のありったけの思いを、ぶつけてください。

 このブログを読むすべての皆さんが、全力を出し切ることを祈念します。

こだわりと効率の両立:精肉店の揚げたてコロッケ

2008年10月18日 | 福田徹の商業

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。10月18日土曜日、今朝7時の東京・中野はくもり、気温が16℃です。

 今日は、揚げたてコロッケの話です。

 ある方から、精肉店のコロッケのオペレーションについてアドバイスを求められました。店主は、顧客の注文を受けてからコロッケを揚げるというこだわりを持つ職人気質の方です。この店のコロッケは美味しいとの評判を呼んで、時間帯により何人かの人が列を作る状態になりました。
 人気ラーメン店など、わざと行列を長くして、繁盛を演出するやり方もありますが、日常の買い物である精肉店のコロッケにおいては、待ち時間の長さは顧客の利便を損ないます。

 そこで、職人気質で頑固な店主にどうアドバイスしたらいいかについてアドバイスを求められました。

 そこで、私は以下の2つの両立する方法を考えました。

 (1)品質の維持
 (2)オペレーションの効率化

 揚げたてが評判を呼んでいるのであれば、この特徴を殺してしまっては元も子もない。でも、スピーディに提供しなければ、売上の向上に限界がある上、既存客に逃げられる可能性もある。
 
 またこれを図示して頑固な店主を説得することを考えました。



 今までのやりかたが図上部の繰り返しパターンで、何人か並ぶと待ち時間が10分以上になることもしばしばです。
 それに対して、図の下部の新しいやり方にすると、1工程の時間が7分から6分に短縮されるだけに止まらず、店主1人で6分間に2人の顧客の接客と調理が可能になります。

 またこのように図で示すことで、今までのこだわりを維持した上で、速いというお客様サービスにつながると言うことを、店主にわかるように説得しやすくなるはずです。


経営指導員制度の現実(2)

2008年10月17日 | 福田徹の地域活性化

 おはようございます、中小企業診断士の福田徹です。10月17日金曜日、今朝8時の東京・小平は晴れ、気温は15℃です。

 今日は、先日の経営指導員制度の現実という記事のつづきです。

 先日の記事では、本来の経営改善普及事業の他に、現実に従事している地域振興事業を指導員の業務として認めるべきという論を展開しました。
 これは、付帯業務をきちんと制度化することにより、本来の経営指導に割ける時間を捻出して欲しいという考えからのものでした。

 ここで、10月10日に件の商工会議所の補助金不正受給がおきた某県で制度の見直し案がまとまりました。

 見直し案の内容は、「指導回数の目標を商議所ごとに設定し、ホームページなどで公開。目標が達成できているかどうか、指導先の小規模事業者にアンケートし評価する。」というもので、「適切な目標設定をする▽全県一律の運用ではなく地域事情を考慮する▽実際に指導が行われているかどうか透明性を確保する▽事業が効果的に行われているかどうかを調査する-の4つ」の柱となる考え方から作られました。(「」内は中日新聞のWEBニュースから)


 この案は、全県一律ではなく地域ごとの事情を考慮したという点で一歩前進したものだと思います。指導員の方々が、本来の経営指導業務に本腰を入れるために、まずは一歩前進です。

 地域振興業務については今回議論に上がり認識はされたようですが、制度的な解決がなされませんでした。地域振興と経営指導もやる、この要求に対応するために、これまで指導員がこなしてきた各種の事務局役を「本来やるべき」地域の方々に徐々に引き継ぐなどして、すこしづつ地域にその役割を返していくことを考えたいものです。


 この某県の制度変更は、今後各都道府県が経営指導員制度を見直す際に参考にされていくものと思います。経営指導員の皆様は、これを「しめつけ」と捉えずに、本来の業務に立ち返ることができると前向きに捉えていただきたいと思います。