中小企業診断士 福田 徹 ブログ

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マクドナルドの「カイゼン」とは?

2008年10月05日 | 福田徹の飲食業

 おはようございます。10月5日今朝8時の東京・中野の天気はくもり、気温は18℃です。今日は、奥多摩の山に行く予定です。

 さて今日は、私がマクドナルドでみつけたカイゼンをお話しします。
 昨日の朝は国立駅前のマクドナルドで朝食を取りました。その際、目にしたカイゼンとは



朝マック(マックラップ)のセットです。


(1)2種類の商品で包材を兼用
(2)商品が入るようにポケット状に折られてのり付けされている(写真下部)


広げるとこんな感じ
(3)フックの付いた紙のベルトがのり付けされている

 この包材は、商品をつつむスピード、包材の在庫、キッチンでの置き場所、顧客の食べやすさなど、様々な要求に応える機能的な包材です。

 まず、簡単に包めるため商品作成時間を短縮できる機能があります。兼用なので包材の種類を減らすことができ、包材の保管に必要はスペースの削減、包材在庫の削減ができます。さらに、キッチンで使う包材数が減るため、作業者の手元のより使いやすい位置に配置することができます。
 また、紙製ベルトは顧客が食べる際にしっかりと持ちやすく、商品をつぶさないで食べることができる機能も担っています

 この例で見るとおり、マクドナルドは包材一つでもローコストオペレーションや顧客の食べやすさを考慮してつくっているようです。

 マクドナルドのお店で他に外側からわかるカイゼン例をあげると、キッチンでつくられたハンバーガーなどをステンレスの作業台上で滑らせて、カウンター側に送っていることが挙げられます。これも作業者が歩くことなくハンバーガーを接客係に渡すことができる作業効率のカイゼン例と言えます。


 ところで日本マクドナルドは、以前の見込・ロット生産方式(あらかじめきめられた単位で作り置きする)から、受注・カスタマイズ生産(バンズ、パティなど部材は準備しておくが組立は注文後におこなう)に切り換えています。
 このことにより、オーダーが入ってからハンバーガーを数十秒で作るということが要求されるようになり、以前に増してカイゼンを進めてきたのです。


 昨年にはスタジオMという施設をつくり、「品質検査や新商品開発、モニター調査など都内各地に分散しておかれていた機能を一箇所に集約させ、品質管理、新メニュー開発、モニター調査や店舗でのオペレーション研究などの一連の流れを短時間で検証する体制を構築しました。」(日本マクドナルドサイトより)
 スタジオMの最初の商品が今回取り上げたマックラップだそうです。新しい施設の稼働により、今後はよりオペレーション重視の商品開発(商品・包材・オペレーションを含む)が行われていくと思われます。


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