中小企業診断士 福田 徹 ブログ

経営コンサルタント・中小企業診断士・ビジネスファシリテーターによる経営者・起業家・管理者向けブログ

コンビニ棚管理比較(2):戦略商品サッポロラガー缶

2008年09月30日 | 福田徹のマーケティング

 おはようございます。9月30日今朝7時の東京・小平の気温は16℃、天気はくもりです。まだ9月なのに本格的に寒いです。

 本日は、先日の記事の続きで、コンビニの棚管理調査結果をお話しします。
 
 18軒のコンビニを短時間で回り、売れ筋の新商品サッポロラガー缶が売場でどのように扱われているかを調べました。

 調べてみると、コンビニチェーンによって、またお店によって大分扱いが違うということがわかりました。棚内で商品の顔が見える数=フェイス数の違い、350と500ミリリットル缶の扱いの違い、前だし(一番手前の見えやすい位置に寄せる作業)の有無などの各店の違いが、一つの商品を通して見えてきました。

サッポロラガー缶の売場にみる各コンビニ(9月27日土曜日19:30~21:10調査)


 表をみると、まず目に付くのがSEの戦略性です。350サイズに特化して、まとまったフェイス数で横に並べて目立たせることで、伸び盛りの新製品を売り込みます。

配置する場所もゴールデンゾーン です
※ショーケース内でその商品のターゲット顧客が一番取りやすい高さ


 それに対して、他のコンビニチェーンは、こんな感じです。

せっかく4フェイス使っているのにバラバラに置くため目立たない

売れ筋で増産が決まった新製品なのに目立たず取りにくい位置

果ては補充無し、前出し無しで機会損失確定ですね

 今回調べてみて、マーチャンダイジング、オペレーション共に、各コンビニチェーン本部間の力の差を強く感じました。

 しかし、違いはそれだけでしょうか?今回私は本部の差と同時に店舗の違いを強く感じました。従業員の態度、店の雰囲気、顧客の表情など店自体のレベルの差を感じました。


カウンターに積み上げられた段ボール

SE以外のコンビニオーナーの方へ
 お忙しいとは思いますがもうすこし、自店でできることを探ってみてはいかがでしょうか。店の管理はもちろん、本部が指示しなくともPOSデータ、世の中の話題、ニュースなどから読みとれることはたくさんあります。
 SEの売場を毎日見に行っても良いじゃないですか。できることはたくさんあります。折に触れて、従業員と一緒にSEを見に行き、「こういう店にしたい」という意思表示をするだけでも店は変わるものです。
 そして、これらはオーナーにしかできないことであり、優先順位をあげて取り組んで欲しいことです。つまり、従業員でもできる仕事のためにこれらを怠ってはならないと言うことです。

 ついつい、熱くなってしまいました。ごめんなさい。でも、これが私の本音です。


※関連記事
コンビニ棚管理比較(1):戦略商品サッポロラガー缶

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商店主は専門家:やまと塾

2008年09月29日 | 福田徹の地域活性化

 おはようございます。9月29日月曜日、今朝7時の東京・小平の気温は17℃、天気はくもりです。今日は一日中雨の予報がでています。

 先日、東京都東大和市商工会の経営指導員さんとお話しする機会がありました。東大和市は、西武新宿線で高田馬場から35分くらいのところにあるベットタウンで、中小企業大学校東京校があるところでもあります。

 今日は、経営指導員さんに教えていただいた、「やまと塾」を紹介します。「やまと塾」は昨年から東大和市商工会が取りくむ東京都の補助金事業(シナジースキーム授業)であり、以下のような特徴があります。




 やまと塾は、街の商店主がその専門分野の専門家として、専門性を発揮したミニ講座を開いて市民との交流を深める事業です。
 たとえば、花屋さんが店先でフラワーアレンジメントを教える、そば屋さんがそば打ち教室を開き店で試食をしてもらう、パン屋さんでメロンパンを焼くという具合に、実際にお店にきてもらって行う講座です。

商店主にとっては
 商店主が講師役をすることにより、商店主は自分の専門性を発揮して潜在顧客に自店をアピールすることができます。また、お店にきてもらうことにより、市民にお店の存在と商店主を知ってもらう効果があります。

受講者にとっては
 そして、講座を受講する市民には、材料費などわずかな受講料のみで興味がある分野の専門家から、学ぶことができるメリットがあります。


 このように商店主・受講者の双方にメリットがあり、結果として地域活性化につながるという、まさにシナジー効果を生む事業です。経営指導員さんによると、初年度から人気が高く、今年は昨年より申込が多いそうです。しかし、東京都の補助金事業であり、来年は予算がついていないため今のところ開催しない方向だそうです。

 こうした地道な取り組みは、派手さはないけれど、いわゆる「箱モノ」をつくるやり方の対極にある実質的な効果を生む事業であると私は考えます。予算がないとできないことや、ひとりひとりの商店主のアレンジなど商工会のみなさんの苦労が大きいこともわかりますが、東京都や東大和市で何らかの予算をつけていただき、毎年続けてもらいたいものです。
 

 なお今年は、9月28日から10月10日までの予定で、現在開催中です。私も予定が合えば、取材をさせてもらおうと思っています。取材できた場合は、またこのブログで取り上げます。


コンビニ棚管理比較(1):戦略商品サッポロラガー缶

2008年09月28日 | 福田徹のマーケティング

 おはようございます。
 9月28日日曜日、今朝9時の東京・小平の気温は18℃、天気は曇りです。


 昨日は、多摩地区(日野・国立・国分寺・東大和・武蔵村山・昭島)商工会主催の創業塾にうかがいました。
 その帰りに寄り道をして、都内の18軒のコンビニを調査しました。今日は、好きなビールとコンビニのフェイス管理(棚の配置、割付数など)の話です。



 私の好きなサッポロラガービールは、知る人ぞ知る今時珍しい熱処理をしたビールです。赤星なんて呼ばれ方でこだわりのある飲食店に置かれています。主に業務用に出荷されてきたようで、スーパーやコンビニでは見かけないビールでした。
 生」という言葉のイメージの良さからか、世の日本製ビールのほとんどが、昔は当たり前だった熱処理ビールから、「生」ビールに変わってしまいました。そうなった今では、熱処理済のサッポロラガーは、逆に差別化された商品になってしまったようです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ここで余談ですが、上のパラグラフでなぜ生に「」をつけたかというと、ほとんどの日本製「生ビール」は、本当のドラフト(=生)ビールとは言えないからです。本来、ドラフトビールは、酵母が瓶の中で生きているビールのことです。酵母を熱処理で殺さず酵母が生きているビールなのです。
 そうなのにもかかわらず、1967年酵母を濾過した非熱処理のビールに、某サントリーが「生」という名前を付けて販売開始しました。
 酵母が入っていないビールの「生」という呼称に最初は批判的であった他のビールメーカーも、公正取引委員会が「生ビール=非熱処理ビール」という解釈を示したため、やがてサントリーに追随して「生」ビールを販売するにいたりました。
 また近年になってチルド配送網の整備が進んだこともあり、「ザ・プレミアム・無濾過<リッチテイスト>」など本来の生ビールもコンビニなどの流通に乗って広域で販売されるようになりました。
  こうした経緯は、wikipedia先生に詳しく書いてあります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 さて話は、熱処理済サッポロラガービールにもどります。このサッポロラガーの缶ビールが、9月10日からコンビニ限定で販売されています。売れ行きも好調なようで、サッポロは、9月18日に販売目標を上方修正しました。




 上の写真は、昨日9月27日19:30の某SEコンビニチェーン某店の冷蔵ケースです。商品の顔が見える数=フェイス数が20あります。
 私はこのような光景を前にも見たことがあります。1991年のカルピスウオーター販売開始時のSEチェーンのケース内は、こんな感じでした。
 SEは、新製品の戦略的な割付とPOSデータの登り口で反応してフェイス数を増やすことにより機会損失を最小限に抑え、販売数量のピークを前に早じまいすることで在庫をかかえないという単品管理の常套手段を持ちます。

 POSデータは、後で日経MJ誌から拾っていけると思いますが、SEがこの写真のような割付をすると言うことは、この商品は販売数のピーク直前を迎えていると考えられます。


 そこで、各コンビニチェーンの棚管理を比較するために、同じ9月27日夜の店舗を回り、SEの他店、他のチェーンが、この商品をどのように扱っているかを、調べてみようと考えました。


APチェーン某店:2フェイスだけで補充や前だし(一番手前の見えやすい位置に寄せる作業)もできていない


同じ店:他の商品も同様のひどさ


FMチェーン某店:新商品、しかも増産が決まった商品がケースの一番下にある

 というかんじで、コンビニといっても相当に違うということが、18のコンビニをまわるとわかります。また、同じチェーンでも棚の作り方が大きく違っていたり、店の雰囲気の善し悪しと、棚の状態とが符合していたりと、多くの気付きを得ました。


 大分長くなってしまったので、フェイス数の調査結果と分析などは、次回にお話しします。

※関連記事
コンビニ棚管理比較(2):戦略商品サッポロラガー缶

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診断士養成課程の演習とは?:中小企業大学校

2008年09月27日 | 福田徹の中小企業大学校診断士養成課程

 おはようございます。9月27日土曜日、今朝6時の東京・中野の天気はくもり、気温は18℃です。気温が下がってきました。風があることもあり、少し肌寒い朝を迎えています。

 ここのところの土曜日は、多摩地区(日野・国立・国分寺・東大和・武蔵村山・昭島)商工会主催の創業塾にうかがっています。


 本日の話題は、診断士養成課程の演習についてです。

 診断士養成課程は、中小企業診断士1次試験合格者を対象に演習・診断実習など規定のカリキュラムを履修することにより、2次試験と実務補習を受けることなく中小企業診断士の登録ができる制度です。
 1次試験合格を前提としているため、座学で学ぶような知識面の講座は省かれており、カリキュラムは基本的に演習と実習のみで構成されています。

 演習は、そのたびに構成される5~7名程度の班で行うグループワークが中心です。事前に各自予習してきた大学校オリジナル(一部例外有り)のケース(事例)を、講師の指導のもと、各班で1日から、場合によっては3日かけてディスカッションします。成果物は、報告書やスライドにまとめて、最終的には各班単位で発表します。

 窓口相談、IE分析など形のかわった演習もあります。窓口相談演習では、中小企業経営者、創業希望者などの経営相談を模擬経験します。また、IE分析演習ではビデオを使って、稼働分析などのIE手法を体験します。

 こうした、演習は、実習やゼミの日程を挟みながら、開講日から終講日まで7ヶ月間続きます。


演習中の教室全景


ホワイトボード・模造紙・KJ法など、班により・局面により様々なツール・手法を使用します


最後はプレゼンテーションです、修了する頃には皆、プレゼンがうまくなります

 このブログでは、これまで大学校養成課程のゼミ、実習、受講申込方法などについて紹介してきました。(カテゴリー:中小企業大学校を参照して下さい。)なぜ紹介してきたかというと、受講経験者として良い経験ができたと、私が感じているからです。
 私は診断士をめざす方に、大学校の養成課程を自信を持ってお薦めします。

 さて、第9期中小企業診断士養成課程の受講生募集時期が大学校の養成課程ホームページ上に掲載されました。日程は以下のとおりです。くわしくはこちらで確認して下さい。

  第9期中小企業診断士養成課程募集日程 定員 80名
  募集期間:平成20年12月1日(月曜)~12月12日(金曜)
  開講日  :平成21年3月19日(木曜)

 発表された日程では平成20年12月5日(金)の2次試験の「口述試験を受験する資格を得た方の発表日」を待って受講申込ができるはずです。(くわしくは中小企業診断協会の試験日程をご覧下さい。)
 募集要項は、募集開始の1週間前頃より(http://www.smrj.go.jp/inst/tokyo/)に掲載されます。
 なお、申込書類準備・作成には、多少の時間を要します。2次発表を待ち申込をされる方は、発表日以前に募集要項を確認し、申込書類準備・作成の段取りをつけておくと良いと思います。


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経営指導員制度の現実とは?

2008年09月26日 | 福田徹の地域活性化

 おはようございます。9月26日金曜日、今朝6時の東京・小平は、気温25℃、外は晴れです。


 昨日は、全国の商工会議所・商工会の若手経営指導員さん達とお話をさせていただく機会がありました。

 経営指導員は、商工会議所・商工会に常駐し、地域内の小規模事業者のために経営改善や指導にあたっています。同時に、地域の商店街、祭りやイベントなどの事務局をするなど地域振興の担い手としても活動されています。

 公共事業減少による建設業の不振、製造業の後継者問題、大型商業施設の進出による小売業の壊滅などが、中小・小規模事業に起こっている現実です。

 ある経営指導員さんは、「八方ふさがりのように見えても、我々は中小・小規模事業者の側で(打開策を)考えつづける」と話しておられました。
 ともすれば気持ちが暗くなるようなこの現実に接していても、中小・小規模事業者の立場にたってどこまでも前向きに、企業と地方の未来を考え続けいるその姿勢には感動しました。


 ところで、経営指導員をめぐっては、昨年ある商工会議所の補助金不正受給が発覚し(「毎日」記事参照)が、県が補助金返還命令を出すという出来事がありました。
 不正の内容は、経営指導員による巡回指導や窓口相談の実態のない水増しされた実績について、県の補助金を受給していたというものです。
 不正は不正として、正さなければなりません。この件では、当該の商工会議所は再発防止策を示した上で補助金を返還したようです。

 一方で、経営指導員達は補助金のでない地域総合振興事業で手一杯なのが現実です。経営指導員は、地域社会の要請に応えて、商工会の各部会(青年部・女性部・商業・工業・建設・・・)、お祭り、商店街・・・、それぞれの事務局をまかされていています。
 たとえば、ある指導員さんは「毎月23の会合が自動的にスケジュールを埋めてしまう」と語っていました。また、別の指導員は「地域から要請されると断り切れないことから、こうした事業(事務局をつとめるイベント等)はどうしても増えていく」とも話していました。

 こうして本来の「経営指導」のウエイトが低下している現実があります。そして、こうした地域総合振興事業には経営指導員の人件費に関しての補助金が出ません。この現実から、上記の不正受給が起きたのです。


例:国分寺市商工振興事業補助金交付規則(別表第2条関連)


 そもそも、地域そのものを活性化しないと域内の中小・小規模事業の将来はありません。そういう意味では、地域に根ざし、祭りやイベントをサポートする活動は、商工会議所・商工会の目的にかない必要なものです。

 不正受給が起きたことが示すとおり、現行制度は現状に合っていない状態です。地域を盛り上げ、中小・小規模事業者支援を推進するために、経営指導員の役割について再度設定し直して、場合により必要な予算措置をとるべきだと私は考えます。


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うなぎ一兵衛:注文を受けてから鰻を割く鰻店

2008年09月25日 | 福田徹の飲食業

 おはようございます。9月25日木曜日朝6時の東京・小平の天気はくもり、気温は19℃です。本日は、中小企業大学校での担当コースの開講日です。今回も約一ヶ月間の商工会議所・商工会の経営指導員さん向けの研修です。



 昨日は、1日お休みをいただいて、奥多摩の都民の森(ハイキング)、瀬音の湯(温泉)、4人の祖父母の墓参(東京と埼玉の2カ所)、さらに埼玉の美味しい鰻屋さんへと、あちらこちらにでかけてきました。今回はその鰻屋さんを紹介します。

 西武池袋線狭山ヶ丘駅から徒歩約10分の「一兵衛」は、商店街の中の、一見すると何の変哲もない普通の外見の店です。



 店舗が狭く席数が少ないため、近隣の住宅街への出前が中心の営業です。この店のすごさは鰻重の高いクオリティにあります。


親父さんから受け継いだ技術と伝統でうなぎを焼く息子さんの後ろ姿



一兵衛が楽天に出しているネットショップより

 一兵衛が楽天に出しているネットショップには、「当店の鰻は国産(主に鹿児島産、宮崎産)の鰻を注文を頂いてから割き、串打ち、蒸し、そして開店当時から受け継がれてきた自慢のタレで焼いた鰻です。」とあります。

 

 そうなんです。この店では、注文を受けてからうなぎを割くのです。そのこだわりは徹底していて、出前注文も店内で食べる予約客も同様に扱われています。

 ここの鰻は中が柔らかく、外側はパリッと焼けています。私は、この店の近くに住んでいるときに人に紹介されて以来、引越をして遠くなった後も通いつづけ10年以上になります。その間には。先代から代替わりがあり、現在はお母さんと息子さんで変わらぬ味を守っています。
 
 お二人によると、今年は鰻の仕入れ値が夏のピークを過ぎても下がらず困っているとのことです。中国産うなぎが、ここのところのいくつかの出来事により信頼を失い、国産うなぎに消費が集中していることが影響しているようです。
 二代目は、ニホンウナギの産卵場所などの生態が近年明らかになりつつあることを挙げて、研究が進み技術の進歩によって、将来は流通量が確保され値が下がるのではと期待しておられました。


お品書き


うなぎ一兵衛
〒359-1162
埼玉県所沢市和ケ原1-167-18
西武池袋線狭山ヶ丘駅から商店街を徒歩10分

TEL:04-2948-8229
火曜日定休
店で食べる場合は要予約です。

※地元で愛される小さなお店です。あまり大人数の対応は難しいかもしれません。

地図:

阿波尾鶏を知っていますか?

2008年09月24日 | 福田徹の地域活性化

 おはようございます。9月24日水曜日朝4時前の東京・小平の天気は晴れ、気温は21℃です。本日は1日お休みをいただいて、奥多摩の都民の森(ハイキング)、瀬音の湯(温泉)、祖父母の墓参、さらに埼玉の美味しい鰻屋さんと、盛りだくさんの予定で出かけてきます。

 さて、本日の話題は阿波尾鶏(あわおどり)についてです。阿波尾鶏(株式会社丸本のページわかりやすく紹介されている)は、赤笹系軍鶏を改良した阿波地鶏にブロイラー専用種の雌系統(白色プリマスロック)に交雑して作り出した肉用鶏です。
 平成2年2月から販売を開始し、明石大橋などの四国から京阪神・京浜方面への輸送網充実もあって、出荷数を順調に伸ばし、出荷量で日本一を誇る地鶏になりました。肉色はやや赤みを帯び、低脂肪で適度な歯ごたえがあり、甘みとコクがあると紹介されています。

 地鶏についてはJAS(日本農林規格)で規定されていて、在来種由来の血液百分率が50%以上であるとか、飼育期間が80日以上であり、28日令以降は平飼いで1m?当たり10羽以下で飼育しなければならないなどの規定があります。


「地鶏肉」特定JAS規格の概要(徳島県養鶏協会のWEBページより)


 この阿波尾鶏は徳島県西部や南部の、自然に恵まれ、ゆったりとした環境の中で、80日以上かけて丹念に飼育されているJASに認められた地鶏です。


 
ジョナサンでも扱っています

 写真のステーキはおいしいですよ。ジョナサンの店舗で印象的だったのは、お年を召されたご夫婦が来店するなり、間髪入れずにお二人ともこの「阿波尾鶏ステーキ」を注文されていたことです。まさに「阿波尾鶏ステーキ」を食べるために来店された方々でした。
 ファミレスの個々のメニューで、直接来店動機になるメニューもなかなか無いとおもいます。それだけ、「阿波尾鶏ステーキ」に魅力があるのだと感じました。


 徳島県養鶏協会のページによると、阿波尾鶏のネーミングは「徳島県の夏最大のイベントである“阿波踊り”の強烈なエネルギーと健康的な躍動感で力強さみなぎる郷土色豊かな鶏という意味をこめ、その尾羽の美しい姿をイメージさせて命名されました。」ということです。

 阿波尾鶏・・・名前を聞いただけで何処の産物かがわかる良い名前の付け方ですね。
 

 徳島県のこの方によると、阿波尾鶏は地鶏としての出荷高が日本一なのだそうです。ネーミングのよさも手伝った地鶏としてのブランド性と、もともと養鶏の盛んな地域が支える量産性がうまくかみ合って日本一となっているようです。

 地元の生産品は地元での消費を増やし地元で改良を重ねることにより全国市場での地位を維持できると私は考えます。もうすでに日本一になっているのですから、今後は徳島県内の認知度向上策、消費拡大策をより進めて、地域が支える地産品にしたいものです。


診断士養成課程の実習とは?:中小企業大学校

2008年09月23日 | 福田徹の中小企業大学校診断士養成課程

 おはようございます。9月23日火曜日、今朝7時の東京・小平の天気は晴れ、気温は21℃です。


 本日は中小企業大学校診断士養成課程の経営診断実習についてお伝えします。
 診断士養成課程は、中小企業診断士1次試験合格者を対象に診断実習など規定のカリキュラムを履修することにより、2次試験と実務補習を受けることなく診断士登録ができる制度です。
 経営診断実習とは、実習班ごとに、実習先企業に対し助言を行うための経営診断報告書を作成し、経営診断報告会を行うものです。

 それでは、受講生から見た実習の流れを追ってみましょう。


(1)実習オリエンテーション
 オリエンテーションで診断実習の班分けと担当インストラクター、実習先企業名が発表されます。 

(2)実習班長をきめる
 
その日の内に、班長・副班長・資材係・会計係等を決めて、事前調査資料(インストラクターが事前に調査した企業の概要、決算書など)をいただき、外部環境、業界知識を手分けして収集・情報共有します。

(3)インストラクターとの顔合わせ
 
通常は、オリエンテーションとは別の日に予定が組まれる。インストラクターは実習生の評価者でもあるので緊張します。実習生は実習評価項目でインストラクターに頼らずに行動することを要求されているので、基本的に自分たちで実習を進めます。

(4)実習計画策定
 現地での調査の内容をインストラクター、実習先企業と打ち合わせる。実習先企業とのやりとりは班長がおこなう事が多い。
 また、経営者ヒアリング、従業員ヒアリングの項目を絞り込み、顧客アンケート用紙作成、通行量調査準備など現地での段取りをつけておきます。


以前にも紹介したWBSで作業の分担管理と進捗管理をおこなう実習班もある


(5)現地調査
 経営者・管理者・従業員ヒアリング、業種によっては顧客アンケート、通行量調査、競合店調査、IE用のビデオ撮影などを行う。


経営者ヒアリング


現場を見させていただく


従業員の方々に実習の趣旨を説明する班長

 
(5)分析と実習班内での情報共有
 
大学校に戻り、現地で調査してきた内容を分析し実習班内で情報共有します。


情報を整理して実習班内で共有する

(5)方向性の検討


班内で発散と収束を繰り返し提案方針から具体策までを検討する


(5)経営診断報告書作成
 報告書の体裁、スケルトン(目次)、各班員の執筆内容をきめて、報告書全体の論理構成を立てます。また、各班員がレポートを作成後、各人のパート間で矛盾がないようにすり合わせます。

(5)診断報告会実施
 再び実習先企業に向かい、経営者、管理者などを前に報告会を実施します。


 重要な留意点としては、実習先企業は現地調査時も普通に営業していることです。日常業務に支障をきたさない範囲で、経営者と従業員の協力を得て、調査させて頂きます。余裕なく働く現場での調査も多いのです。
 実習は、研修生にとっては「実習」であるけれど、企業にとっては「実習」などではなく、「本番」です。なぜなら、実習先企業は実際に稼働している「本番」中であるからです。本人と従業員の貴重な時間を割いて協力してくださる経営者は、真剣に助言を求めています。

 場合により、「研修生という名の素人が調子に乗って行った助言報告により、実習先企業が行動を起こした結果、企業の業績を悪化させる」ことも実習では起こり得るのです。


 だからこそ実習では、実習生も本気で実習先企業のために考えて考えて考え抜くのです。考えて考えて考え抜くことにより、企業に喜んでいただける報告書と報告会でのプレゼンテーションを行うことができます。



 ところで、中小企業診断士養成課程はいくつかの登録養成機関が実施しています。なかでも、中小企業大学校東京校は長年の実績を誇り、また毎年の輩出診断士数においては他を圧倒しています。
 数だけではありません。公的機関としての信頼から多くの実習先を確保できる点、またパイオニアとして多くのインストラクターをかかえている点から、実習が充実していることも特徴の一つです。5回の実習のそれぞれで、別のインストラクターと実習班が構成されるため、多数のインストラクターと多数の受講生からと学ぶ事ができます。

 
 さて次回、第9期中小企業診断士養成課程の受講生募集は、12月上旬を予定しているようです。募集日程はこちらから確認して下さい。

  第9期中小企業診断士養成課程募集日程 定員 80名
  募集期間:平成20年12月上旬を予定
  開講日  :平成21年3月中旬

 募集期間はまだ発表されていませんが、例年の日程では2次試験の「筆記合格」発表後でも受講申込ができるはずです。今年度の2次試験受験者の方で養成課程に興味が有る方は、12月上旬に中小企業大学校東京校のホームページをチェックして下さい。
 なお、申込書類準備・作成には、多少の時間を要します。2次発表を待ち申込をされる方は、事前に段取りをつけておくと良いでしょう。


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かたくりの湯~廃線跡トンネル群他:雨の狭山丘陵

2008年09月22日 | 福田徹の街歩き・ハイキング

 おはようございます。9月22日月曜日、今朝午前0時の東京・小平は、気温21℃、先程まで降っていた雨が止んだところです。
 本日は、中小企業大学校東京校での打ち合わせに向かいます。



 さて、昨日は朝10時30分頃に西武球場前駅を出発して、多摩湖と狭山湖の間の自転車道を歩きました。途中雨が降ってきたので傘を差しながら歩き、昼前には村山温泉かたくりの湯に着き、温泉を楽しみ、そしてお昼を食べました。

 昼食後は、山口貯水池(狭山湖)の工事用の砂利を運んだ羽村-山口軽便鉄道(通称)跡のトンネルを歩きました。羽村-山口軽便鉄道は、先に完成して稼働していた村山貯水池(多摩湖)に多摩川の水を引き込む導水管上に線路を引いてつくられました。
 やがて軽便鉄道は役目を終え、現在では廃線跡が歩道・自転車道として開放されています。なお、歩道・自転車道の下に埋まっている羽村から多摩湖への導水管は現在も稼働中です。

参考:多摩の軽便鉄道軌道跡





狭山丘陵の奥に入って行くに従い寂しい風景になります

 自転車道として開放されているトンネル群の中では一番奥(多摩湖寄り)にある赤坂トンネルでは、映画のロケが行われていました。侍と町娘風、セーラー服の少女という出演者のコスチュームの取り合わせにびっくりしてしまい、何の映画か聞きそびれました。どなたか心当たりがあれば教えて下さい。


 狭山丘陵から引き返して、武蔵村山市の田舎道を歩いていると、栗の木がありました。



収穫するときは栗の木を揺らして落とすのでしょうか?



農家の無人直売のかごの中にも栗がありました。なんだか懐かしいような良い風景が広がる里山です。


 里山を南下すると青梅街道にでました。ちょうど「イオンモール行き」のバスが来たのでそのバスに乗り、イオンモール武蔵村山に寄りました。以下はイオンモール三越の食品売場で気になったモノたちです。



アイスにかけるしょうゆ、どんな味がするのでしょう?


近隣の地域名を冠した卵

 卵も地域名をブランドにするケースが増えてきました。農産物は近くで生産していることが示されると、安全安心をイメージされやすく、消費者にとって買いやすくなります。
 そういう意味で「青梅の地卵」は良いブランド名ですね。


 イオンモールを出た午後5時には、雨が本降りとなっていました。歩いているときに本降りにならなくてラッキーでした。
 そんなこんなで、自然歩きと里歩き、モール歩きを、それぞれ楽しんだよい休日でした。


虎ノ門「ととや」:石鯛刺身定食

2008年09月21日 | 福田徹の飲食業

 おはようございます。9月21日土曜日、朝7時の東京・中野の気温は25℃、天候はくもりです。今日の東京地方は、昼過ぎから雨が降り出し、夜には雨あしが強くなるとの予報です。



 先日の虎ノ門でのセミナー前に、居酒屋ランチで腹ごしらえをしました。「ととや」の石鯛刺身定食は、800円均一のランチの割には、お刺身の質が高く、御飯が新米でつやつやでした。


黄身の濃い生卵などいろいろ付いています。


石鯛、平政、金目鯛、かつお、器はいまいちだけど魚は新鮮でした。

 
オフィスビルの裏口、脇道側にある入り口。店内はサラリーマンばかり。


うれしい、ランチ800円均一

 この店のように食材に妥協しないまじめな店はいいですね。年配のお母さん達の接客も気持ちよく、まっとうな商売をしていると感じました。

ととや
地下鉄銀座線虎ノ門駅(1番または4番出口から2~3分)
東京都港区虎ノ門1丁目13-3
虎ノ門東洋共同ビル
03-3503-6721
地図:


パワーと勇気を得た夜:同期生との席

2008年09月20日 | 福田徹の中小企業大学校診断士養成課程
 おはようございます。9月20日土曜日、朝6時前の東京・中野は、気温22℃、外は小雨がぱらついています。今日の東京地方は、日中晴れるとの予報です。
 今日は先週に引き続き、多摩地区(日野・国立・国分寺・東大和・武蔵村山・昭島)商工会主催の創業塾にうかがいます。



 さて昨晩は、研修受講のため徳島県から上京された同期生を迎えて、新宿で中小企業大学校診断士養成課程第4期の数名が集まりました。

 写真は今回のお店「小肥羊(しゃおふぇいやん)」の火鍋です。お店のWEBページには「中国内モンゴル小肥羊(内蒙古小肥羊餐飲連鎖有限公司)は、1999年の第一号店出店以来7年間で700店以上の店舗を展開するまでに急成長している、 中国第2位の外食チェーン大手企業です」とあります。日本では、今回行った新宿の他に、赤坂、渋谷に出店しているようです。

 白い白湯(パイタン)スープと赤い麻辣(マーラー)スープのどちらも滋味に溢れて、ラム肉によく合います。スープと唐辛子、ラム肉で身体がポカポカと暖まると元気がわいてきました。


野菜や肉を入れる前の状態


 いろいろと話をするうちに、今回集まった今年5月登録の新人・中小企業診断士達は、もうそれぞれの分野で活躍をされていることがわかり、とても嬉しく頼もしく思いました。
 
 ところで、最近中小企業大学校のある講師から「資格は自負(心)を得るために取得する意味がある」という話を聞き、その考えにとても説得力を感じるということがありました。つまり、資格そのものの効力よりも、むしろ資格取得によって「自分の才能や仕事について自信を持ち、誇りに思う(大辞泉:自負心)」ことこそが大切だということです。

 私には昨晩の同期生達が、その「自負心」をすでに持ち始めているように見えました。素晴らしいですね。皆の話に触発されて、私も(自分のやり方やペースで一歩一歩にですが)前に踏み出す勇気を得た気がします。


 というわけで、昨晩は火鍋にパワーを得てと同期生に勇気をもらった夜でした。
 
 羊さんよ、友よありがとう。


帰る頃には雨が本降りになってきました


「ジョイ・オブ・ワークによる生産性向上」セミナー

2008年09月19日 | 福田徹の経営
 おはようございます。9月19日金曜日、東京・小平の朝2時の気温は21℃、外は雨です。

 昨日9月18日の午後は、吉田耕作氏の「ジョイ・オブ・ワークによる生産性向上」セミナー(中小企業者向けセミナー)を聞いてきました。デミングの直弟子である吉田氏は、長年アメリカで生活してきましたが、ある目的があって約10年前から日本で暮らしています。興味深い講演内容でしたので、要旨をまとめておきます。


 吉田氏は成果主義・非正規雇用といった人事政策の弊害を排除して、人間尊重と協調精神を基本に、CDGM(後述)などの小集団活動を活用し、個々の勤労者の能力や想像力を最大限に発展・発揮させることによって、組織の競争力をつけようとするジョイ・オブ・ワークの考え方を提唱しています。
 

 成果主義については、労働経済白書において労務コスト削減がその導入の主目的であったと総括されています。吉田氏は「成果主義こそが働く人の満足度を低下させ、意欲の低下を招いている。これに加えて非正規雇用の増加が意欲低下に拍車をかけている。」と指摘します。
 
 吉田氏は、「80年代に日本の低賃金との競争に対峙したアメリカは、生産性(製造業に限らない)を高めて競争力を回復しようとした。そして、見事に復活を果たした。
 それに対して、中国の低賃金との競争に対峙する現在の日本は、正規社員数を減らし残業を増やす人件費削減策でこの状況を切り抜けようとしてきた。」と分析を進めます。
 しかし「日本の生産性は上がらず先進7カ国中11年連続最下位となっている。さらに、日本人の会社へのロイヤリティや仕事への熱意は先進14カ国中最下位の状態である」ことから、先のコストダウン政策は有効に働いていないばかりか大きな弊害をもたらしていることがわかります。

 一方、東京商工会議所のアンケート調査では、今後重視する経営課題として「人材の確保・育成」をあげる企業が6割近くあります。また、3年連続で8割を超える企業が今後なりたい企業イメージとして「従業員が働きがいのある企業」を挙げています。
 また、労働政策研究・研修機構の調査によると、勤労者の側も終身雇用を86.1%、年功賃金を71.9%の人が支持しています。
 つまり、雇用者側も労働者側も、長期雇用で人を育てることができる企業を目指し求めているといえます。

 吉田氏は、日本企業の人的コストダウン政策の破綻と、人と企業が目指す将来像を見据えて、「これからの日本企業は、正規雇用、終身雇用を増加させて、人を育て、仕事のやりがい(Joy of Work)を育て、(とくにホワイトカラーの)生産性を上げて、国際競争力をつけるべきだ」と話します。


 吉田氏はそのための方法論として、旧来のQCサークルにかえて、CDGM(クリエーティブ・ダイナミック・グループ・メソッド)という小集団活動を提唱されています。
 CDGMは、CDG(クリエーティブ・ダイナミック・グループ)とRT(ラウンドテーブル)で構成されます。CDGは、職場の問題をブレスト等をして週一回半年かけて解決していきます。複数のCDGで構成されるRTでは、月一回講師が付いて講義と各SDGの発表・討論がおこなわれます。

 旧来のQCサークルとの違いは、QCのやらされ感に対してCDGMはやりがい、顧客満足優先に対して従業員満足優先、(従業員間の)競争に対して協調、建前で語ることに対して本音で語ることなどが求められていることです。
 従業員の参加は強制ではなく、やりたい人が勤務時間中にやる、楽しくやることが重要視され、みんなでわいわいやって自ら参加したくなるような、人間らしい感情を自然に引き出す仕組みです。

 吉田氏は「人間は興味のあることや楽しいことしか続けられない。だから、小集団を楽しくしてしまえばよい。」「楽しくすることで、自然に皆が集まり、その力が発揮され生産性が向上する。生産性の源は人です、機械と違って人は無限に生産性を向上できる資源なんです。」と語ります。


 事例企業として挙げられた理科教材を販売する中村理科工業株式会社(現ナリカ)では、通常業務に優先してCDGM活動がおこなわれているそうです。CDGMで決めたことは即実行されます。なぜかというと、CDGMで扱う事柄の方が収益につながるからだそうです。
 たとえば、社内の「IT革命団」グループが企業ホームページをカイゼンしWEB経由の売上を3年間で10倍にしたり、「アダモニ」(アダルトモーニングオヤジ)グループが在庫管理をカイゼンし倉庫の効率を大幅に向上したりという具合に大きな成果を上げています。
 そして導入以来、業績向上により度々年度末臨時(年3回目の)ボーナス支給がなされ、だたひとりのリストラもおこなわれず、自主退職者も少ない状態が続いているそうです。
 講演ではその他の成功事例、大企業(NTTコムウエア、データ、NEC他)での導入例、アメリカ企業とアメリカ政府での成果も紹介されました。


 90年代にデミング氏のチームに参加し「アメリカの復活」を手助けした吉田氏の今の願いは、「日本の復活」です。そのために、アメリカでの終身教授の権利を捨てて日本に帰国したということです。
 吉田氏は「日本企業が競争力を高め復活するためのは、人の力を引き出し、発揮させることが重要なのだということ、そのための方法論は人間尊重型の小集団活動=CDGMである」ということを日本で教えることをご自分のミッションとされています。私は吉田氏のその思いを受け取りました。

外食チェーンにみる地域資源:南部どりバーガー

2008年09月18日 | 福田徹の地域活性化


 おはようございます。9月18日木曜日、今朝午前2時!の東京・小平は雨はまだ降っていません。気温は22℃です。本日は、朝から外食大手企業の埼玉県にある工場兼物流センターにうかがいます。


 さて、ブログの方の話題は、これからうかがう企業とはまったく関係のないモスバーガーの期間限定メニューのついてです。各地の店舗で地域限定メニューを提供しているモスが、南部どりバーガーを東北地方の店舗限定で販売開始したのは、今年1月からです。


POPがならぶモス店内カウンター


ひとくち噛むとキャベツとカツのさくさく感のあと、コクのある旨味が味わえます

  この限定メニューが今月から、東京・神奈川・山梨・長野・静岡の都県内店舗で販売されています。南部どりは、おいしさや安全にこだわった素材のようです。(リンク先参照)

 他の地域でも、9月12日よりそれぞれ別の地域期間限定のメニューが発売(フラッシュ参照)されているようです。


 
 南部どり、黒豚をはじめとする地域資源食材は販路確保がおおきな課題です。食品メーカー、百貨店などとの共同商品開発、販売提携のほかに、モスのような既存の外食企業との提携も有力な販路となります。

 外食チェーンは、その商品企画力により素材の良さを活かした食べ方を消費者が手間なく買ってすぐに食べられる完成形で提案します。さらに、プロモーション力を発揮して最適なイメージづくりをおこないます。このように、大手外食企業の力を使うことも、地域の食材を世に出す方法の一つです。
 
 大手企業の側も、新しい素材を求めています。商品として売れるようにすることは、マーケティングのプロである大手企業に任せばいいのです。そう考えると、大手企業に地域資源を売り込む意味は十分にあるのです。
 ただし、前提として大手企業で扱うためには「素材としての」質と量が必要です。また商標登録など権利関係を万全にしておく必要があることも留意して下さい。

 大手企業にすべて任せることは得策ではありません。自分の足りないところでは教えを乞い、一方で自分達の強み(資源をもつことなど)を使って有利に話を進めるタフな交渉をしてこそ、貴重な資源を活かす成功につながります。

自転車がマイブーム

2008年09月17日 | 福田徹の街歩き・ハイキング
 おはようございます。9月17日水曜日、今朝7時の東京・小平は晴れ、気温は22℃です。昨晩は日本酒をたっぷりいただきました。よい酒ばかりだったためか二日酔いもなく、よい目覚めを迎えることができました。



 さて本日は、マイブームの自転車についてです。マイブームといっても、どこへでもママチャリで出かけるというだけです。
 大学校に行くときも、ジムに行くときも、10月から通う放送大学大学院の学習センターへ行くときも、全部自転車です。また時には狭山丘陵をめざしたりしています。
 それと上の地図に示しましたが、中野区内の所用先にも毎週自転車で通ってます。この経路はライブドア地図の経路検索で調べると片道約20キロメートルあるようです。

 自転車で走っていると気持ち良いですよ。メタボ体型克服のためにも、ビールを美味しく飲むためにも良いですね。

 さらに遠くへ自転車で行ってみたいけれど、遠出でママチャリはきついから、良い自転車に買い換えないといけないのでしょうか。まあ、このままママチャリで出かけられるところを開拓していくのもそれはそれで楽しいかもしれません。そんな、マイブームです。

梅蘭酒家:横浜中華街

2008年09月16日 | 福田徹の飲食業

 

 おはようございます。9月16日火曜日の東京・小平の朝は、雨、気温は21℃です。今日は、イノベーションジャパン2008というイベントに行ってきます。イノベーションジャパンは、大学見本市というサブタイトルが付いている「大学発の知」についての展示会・プレゼンのイベントです。大学の研究成果を企業活動などに結びつける産学連携(共同研究・共同開発・知的所有権活用など)を促進することを目的としています。

 さて本日のブログでは中華街の「梅蘭酒家」を紹介します。梅蘭は横浜中華街や都内などに数店を構えているようです。
 上の写真の「梅蘭特製焼きそば」は、卵をからめてよく焼いた焼きそばの中にうま煮のあんが入った逸品です。堅く香ばしい外側の焼きそばと内側のあんをからめた部分を同時に食べると、パリッとしたクリスピーな食感とあんかけのうまみを同時に楽しめます。



 他に、蝦炒飯もごはんが一粒一粒パラパラで、しかも蝦の味を活かす薄味で仕上げてあり絶品ものです。相当な技術をもった人が作ったものと感じました。

 一方で、この店は接客にはあまり気を遣っていないように感じました。たとえば、注文した品を持ってくるときやバッシング(皿を下げる)のとき、ひと言「お待たせしました○○です」「空いたお皿をお下げします」とそえる気遣いは多くの飲食店で行われていますが、ここではありません。何人かの従業員が周囲で接客していましたがどの従業員も同じく言葉を添えません。
 従業員は中国の方が多いようでしたが、ここは日本であって中華街に来る人の多くが日本人であることを考えると、日本と中国との文化の違いを言い訳にはできません。
 
 せっかく楽しもうと思って中華街に来たのに、私の悪いくせで「きちんと教えてあげたい」そういう気持ちに駆られる食事となりました。せっかく、美味しいのに残念ですね。まあ、美味しかったので、又行きたいと思いますが・・・。


 私は前々職の外食店長時代に、累計で40人近くの中国からの留学生達に働いてもらった経験があります。彼らは非常にまじめで、仕事を一生懸命覚えようとしてくれました。「ひと言の気遣い」についても、「人間は自分のテリトリー(4、50センチ以内)に断りなしに入ってこられることを嫌がるということ」を十分説明し、顧客の近くで動作を行うときの言葉の添え方をきちんと教えることで十分にやってくれました。

 その経験から、「接客に気を遣えない」原因は、けして文化の問題ではなく、経営者の方針やマネジャーのマネジメントの問題であると私は思っています。接客をしている従業員レベルの責任ではないのです。

 飲食業経営者の皆さん、以上のように経営方針・マネジメント力が「接客」を左右します。マニュアルを作るお手伝い、従業員教育も診断士が致します。しかしその前に必要なことは、経営者・マネジャーの皆さんが意識を変えることです。
 リピート客を確保する「接客」づくりは中小企業診断士がお手伝いいたします。くわしくはご相談下さい。