グリム童話 あいててて! (児童図書館・絵本の部屋) | |
ナタリー バビット | |
評論社 |
童話とか説話とかは、ぜんぜん違う国のお話でも、どこか共通な面があったり、
お話の部分部分が別のお話の部分になっていたりと、なかなか興味深いものがありますね。
そういうのを研究して、世界共通のものを提示したのがユングの心理学ですかね?
文学を心理学的に切ってしまったら全くおもろくなくなる、というのがいわゆる文学者の意見でしょうか。
この童話も、「あれ?これどっかで聞いたことがある」とか「このお話って別のお話といっしょでは?」とか
いろいろ思うことがあるかもしれませんね。
テンポ良く、最後まで飽きさせない、なかなかの絵本です。
ちょっとノスタルジックな絵が「ほんとうにあったことなの?違うの?」と夢か幻かと思わせてくれます。
なにより、江戸っ子調!?の語り口が子ども達を一気にお話の世界へ引き込みます。